公開日2024.03.12
デジタル時代の今こそ紙媒体広告が効果的!
紙を使用したマーケティング手法一覧
デジタル時代といわれている昨今、マーケティング領域においてもDX化・デジタル化が進んでいます。SNS発信やWeb広告の掲載などが活発に行われている中で、紙媒体でのマーケティングが効果的なのか疑問に感じている企業は多いでしょう。しかし、広告目的によっては紙媒体だからこそ得られるメリットがあり、ターゲット一人ひとりに合わせた訴求力の高い施策を行うことも可能です。
この記事では紙媒体広告の種類やマーケティング手法についてご紹介します。目的によって適切なマーケティング手法を選びましょう。
紙媒体だからこそできることがある!
紙媒体でのマーケティングは主流ではなくなったという印象を持つ方は多いかもしれませんが、紙媒体だからこそできること・得られる効果も多くあります。紙媒体のメリットは以下の通りです。
●視認性・可読性に優れている
●記憶に残りやすい
●五感に訴えられる
●デジタルが苦手な方にもリーチできる
●保存性が高い
●回覧しやすいため、シャワー効果が得られやすい
紙媒体広告の大きな特徴として、紙に記載された情報は記憶に残りやすいという点があります。実際に、2021年には東京大学大学院総合文化研究科・日本能率協会マネジメントセンター・NTTデータ経営研究所の共同研究によって、電子機器への入力よりも紙の手帳にメモを取った方が記憶に残り、紙の特性によって、五感を通して脳にアプローチできるということが分かっています。
また、2022年には昭和大学の研究チームが、電子書籍よりも紙で読む本の方が記憶に残りやすく、読解力が高まるという研究結果を発表しました。紙に記載された情報や本は視認性・可読性に優れており、記憶しやすいということが分かります。紙媒体の特性を生かして五感を刺激し、インパクトのある広告効果をもたらすことができるのです。
引用2:読売新聞オンライン 紙の本、内容記憶しやすく読解力高まる…スマホと比較
また、紙媒体だからこそデジタルが苦手な層にもリーチできるというメリットがあります。高齢の方の中にはデジタルへの苦手意識があるという方もまだ多くいらっしゃるでしょう。さらには、手元に現物があることで保存性が高く、家族内や友人、同僚、上司・部下への拡散(シャワー効果)による認知拡大もメリットです。
新型コロナ感染症の流行でデジタル化が一気に加速する中で、デジタル情報に対して消費者が「飽き」を感じており、紙媒体の特別感や温もりを求める傾向もあります。
デジタル時代の今だからこそ紙媒体の魅力が際立ち、見直されているのです。
紙媒体を使用した新規顧客へのアプローチ
ここからは、紙媒体広告の種類やマーケティング手法について、目的別に解説します。
まずは、紙媒体広告による「新規顧客へのアプローチ」です。新規顧客の獲得は売上向上やサービスの幅を拡大できるなど大きなメリットがありますが、商品やサービスを顧客に認知してもらうことが重要です。そのためには、以下のように目的やターゲットに合わせて紙媒体を活用することができます。
チラシ配布
商品やサービスの情報を記載したチラシは、幅広い方へ情報を発信できる手法です。チラシの配布は街頭配布やポスティングなどの方法があり、商品やサービスの認知度を広めるという意味では有効です。ターゲットからさらに家族や友人などへのシャワー効果も見込めるため、新規顧客を獲得する第一歩となる手法となります。
また、地域を絞ってポスティングすることである程度ターゲットを絞ることも可能です。不特定多数にばらまくよりも、エリアや家族構成などに合わせてちらしを作成し配布することでターゲティングが可能となるため、より効果が期待できます。
電車広告
電車広告とは、電車や地下鉄といった乗り物の車内、駅構内などに貼られているポスターやステッカーのことです。電車広告は通勤・通学や日常の外出で電車を利用する際に目に入るため、利用者の多い路線で電車広告を展開することで不特定多数のターゲットに認知してもらうことができます。
スマートフォンの保有率が高い今の時代、移動中の時間に検索ができるため、購買意欲を高められる有効な手法といえるでしょう。その場ですぐにアクセスできるようQRコードなども掲載しておくと、高い広告効果を得ることが期待できます。
新聞
新聞を利用した手法は、新聞の紙面に掲載される「新聞広告」と新聞の中に入れてある「折込チラシ」の2つに分かれます。新聞は、購読している自宅に直接届けられるものです。特に中高年層への訴求力が高く、毎日のルーティンとして目を通してもらえるのが新聞広告の特徴です。
チラシであれば、主婦層や新聞自体はあまり目を通さない方へのアプローチも可能となります。
しかし、新聞のデジタル化が進む背景もあり、日本新聞協会が発表した2023年10月時点の新聞発行部数は2859万部。1年前に比べて225万部、率にして7.2%減少しています。そのため、新聞の折込チラシは地域の方への情報発信媒体として、エリアマーケティングにのみ活用するなど工夫が必要となります。
FAX
FAXは、SNS、Webサイトを見る機会がないシニア層や、BtoB向け商材の場合に効果的な手法です。多くの顧客に一斉にアプローチすることが可能で、郵送DMと比較するとコストを多少抑えられるため1件あたりの費用対効果が高いという特徴があります。
ただし、FAXは受け取った企業や相手が紙やインクを負担する形になるので、クレームに繋がる可能性があり配慮が必要です。また、FAXはチラシやポスターなどと違って白黒で送信されるため、シンプルで見やすい内容にすることがポイントです。
紙媒体を使用したリードナーチャリング
リードナーチャリングは、リードの購買意欲を高めて最終的に受注・売上へとつなげるためのマーケティング手法を指します。ここではリードナーチャリングにおける紙媒体の手法について、メリットや広告効果をご紹介します。
パーソナライズDM
パーソナライズDMとは、特定のターゲットに直接送付するチラシ、パンフレット、カタログなどのことを指します。株式会社ネオマーケティングによる2021年の調査では、DMは7割以上の方が内容を読んでいるという結果が出ています。また、DMを受け取ったことによる変化について「想起する(思い出す)ことが増えた」33.3%、「商品購入・サービス利用の意欲が高まる」30.4%が上位に入っています。
パーソナライズDMであれば、顧客に特化した内容を適切なタイミングで送付できるため、より高い訴求力を期待できるでしょう。
パンフレット・カタログ
パンフレット・カタログも顧客に直接届けることができ、特にスマホやPCを使い慣れていないシニア層へのアプローチに効果的です。また、チラシと違ってパンフレットやカタログのような冊子であれば、一度で多くの情報を提供できる点が特徴です。発行までにコストはかかりますが、受け取った側からすると特別感があり、開封率だけでなく保存性や再読性が高いというメリットがあります。
また、特定のターゲットにイベントの告知やショップの宣伝をしたいときには、フライヤーも用いられます。
FAX
FAXは購買意欲のあるリードに対して適切な内容を送信できるという特徴があります。メールや電話と異なって手元に現物が残っているため、再読性が期待できるといった紙ならではのメリットもあります。資料の作成や送信するといったコストは発生しますが、郵送DMと比較すると安い費用で行うことができる手法です。
紙媒体を使用したリピート獲得
リピーターを獲得することは、安定的な売上・利益の確保やコスト削減などあらゆる面で大きなメリットを得られます。リピーター獲得のためには、店舗や商品について思い出してもらえるきっかけをつくることが大切です。ここではリピーターの獲得に有効な紙媒体広告の手法について、メリットや広告効果をご紹介します。
パーソナライズちらし
パーソナライズちらしとは、ターゲット一人ひとりの属性に適した情報を提供できるマーケティング手法です。通常のDMでは不特定多数の方に同一のチラシやパンフレットなどを送付しますが、パーソナライズちらしは一枚ごとにカスタマイズができ、ターゲットにあったテキストやイラストを掲載して訴求力の高い施策を行うことができます。
顧客別のQRコードによってデータを収集し、Webへのアクセス率を増加させるなど、デジタル技術の活用と印刷を組み合わせることで、効果を最大化できるのです。また、商品を発送する際に関連性の高い商品のチラシや優待情報を記載するなど特別感のあるチラシを同梱することで、リピーターからの再購入が期待できます。
クーポン
クーポンの提供は、リピーター獲得を目的としたマーケティングに非常に効果的な手法です。購入経験のあるターゲットに対してクーポンを提供することで、再購入のきっかけづくりができます。その方の価値観や好みに合わせたクーポンを発行することで、商品・サービスのリピートにつながるでしょう。
紙媒体広告の業種別活用例
紙媒体広告は、サービスや業種に合わせて適切な手法で実施することで効果を期待できます。
ECサイトの集客・購入促進にDMを活用
ECサイトの集客は、Web広告やメルマガだけでなく紙媒体でも有効です。ECサイトのQRコードが印刷されたチラシやショップカードを店舗に置く、Webの会員登録まで進んだユーザーにECサイトの導線を記載したチラシを送付するなどの方法があります。
また、ECサイト上で離脱したポイントに合わせたDMの送付、カゴ落ちやカート落ちしたユーザーに向けたDMや商品カタログの送付など、ユーザーの行動に合わせてパーソナライズされた内容を送ることで、効率的なアプローチが可能になるのです。
不動産業界の集客に効果的なチラシポスティングとDM
不動産業界では従来からチラシ配りやポスティング、ティッシュ配りなど紙媒体を活用したマーケティング手法が主体でしたが、今も重要性は変わっていません。紙媒体は保存性が高いため、不動産のように長期目線が必要な業界と親和性が高いといえるでしょう。
チラシポスティング・DMはどちらも効果を発揮しますが、不特定多数に配布するのではなく、ターゲットとなる顧客層に応じてカスタマイズされた内容を提供することが重要です。
まとめ
紙媒体でのマーケティングは、視認性や保存性、再読性を確保できるなど、ビジネスにおいて大きなメリットが期待できます。
「Variable Studio」はバリアブル印刷物のレイアウトから面付け、出力までの一連の作業を簡単に操作できる、クラウド型の印刷ソリューションです。難しい知識や操作が必要なく、各種DM・POPやちらしの他、くじ付きチケット、可変コード付きのクーポンなども自社内で簡単に作成が可能です。
紙媒体のマーケティングは、目を引くキャッチコピーやデザインにこだわる、特殊紙など紙の質感を変えることで五感に訴える、パーソナライズした内容・タイミングによって特別感を演出するなど、こだわりを詰め込んだ広告物を作れる点がメリットです。バリアブル印刷によって、紙媒体ならではの表現で広告意義を高めることができます。
オリジナルの紙媒体広告で積極的なアプローチをし、製品・サービスの販売促進を図りましょう。
コニカミノルタジャパン株式会社 白井 杏奈Profile:大学卒業後、静岡のIT企業にてプロモーション業務(広告運用、Webサイト制作、オウンドメディア運営、展示会対応、デザイン業務)に従事。その後、MAツールベンダーのデジタルマーケティングを担当。現在はコニカミノルタジャパンにて、Variable Studioの拡販を行うべくグロースハッカーとして勤務している。 Profile:大学卒業後、静岡のIT企業にてプロモーション業務(広告運用、Webサイト制作、オウンドメディア運営、展示会対応、デザイン業務)に従事。その後、MAツールベンダーのデジタルマーケティングを担当。現在はコニカミノルタジャパンにて、Variable Studioの拡販を行うべくグロースハッカーとして勤務している。 |
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