人的資本
人財のひきつけ・育成・活躍推進
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コニカミノルタのアプローチ
背景と課題認識
プロフェッショナル人財を引きつけ、育成し、そして活躍を推進するうえで、以下の課題を設定し、施策を実行しています。
- 次世代リーダーシップ候補のパイプライン
- 人財のリスキル・アップスキルと適所配置の加速
目指す姿
各地域での人財引きつけ・育成・活躍推進を主体と置きつつも、コニカミノルタグループ全社を牽引する優秀な人財については、全社視点での可視化・育成のプロセスを回し、メリハリをつけた人財投資により最大限の効果を追求することで、事業の選択と集中の加速とその後の持続的ビジネス成長の実現に寄与していきます。
重点施策とKPI
- 次世代リーダーシップ候補のパイプライン強化
- 事業の選択と集中の加速に向けた人財供給のボリュームとスピードアップ。DX専門技術人財を強化し、適材適所への配置を加速
実績 | 目標 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
2020年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | ||
DX専門技術人財※ | 数(人) | 500 | 814 | 1085 | 1000 | ― | ― |
割合(%) | ― | ― | 全技術者の35% | ― | 各事業の技術者の40%以上 | 各事業の技術者の50%以上 |
- ※
- 製品・サービスおよび業務プロセスで得られるデータとデジタル技術/AI技術を活用し、社内外の課題を解決するソリューションを形にできる専門人財
次世代リーダーシップ候補のパイプライン強化
CEOによるタレントレビューの実行
会社経営を担える次世代リーダーを計画的に配置・育成するため、2020年度よりポテンシャル人財を可視化し、CEOと事業トップが1on1で育成の方向性を確認・議論する場を設けています。この議論を通して、次の事業トップ候補はいるか、3~5年後を見据えたらどうか、という組織課題を明確にし、そのうえで、後任候補の特定とさらなる成長に向けて担わせる役割をCEOと事業トップが握り、次の1年間の成長度合いを確認する、というサイクルを回しています。
2024年4月現在、約150名をリストアップし、計画的な配置・教育機会の提供を行っています。
グローバルでDXを牽引するリーダーの創出
コニカミノルタがDXカンパニーとなるうえで不可欠となる、「お客様に近いところでデジタルの専門家をオーケストレーションする人財」の育成に向けた“育成の型”を創り、プロセスを回しています。具体的には、候補者となる人財をグローバルレベルで選抜し、欧州のトップレベルの教育機関とコラボレーションして、目指すべきビジネスの方向性、現状の課題を踏まえた教育プログラムを設計、選抜者に提供するとともに、教育プログラムを通して明らかになった本人の資質に基づく個別育成計画の策定と実行を行っています。主力事業であるデジタルワークプレイス事業からスタートしたこの取り組みは、他事業にも拡大しており、2023年度はプロフェッショナルプリント事業での選抜人財に対象を拡大しました。
グローバルレベルでの次世代リーダーに向けたチャレンジ機会の提供
従来より、コニカミノルタ(株)では、若手従業員を海外の販売会社や世界トップクラスのビジネススクールなどに派遣する「若手海外派遣プログラム」を実施してきました。このプログラムは、世界と戦える真のグローバルリーダーの早期育成を目的とした人財投資であり、多様性の理解や、グローバルでの仕事の進め方、グローバルな視点・現場視点を養うとともに、ビジネスパーソンとしての自らの軸を確立することを狙いとしています。2022年度より、“GLOW”として新たなスタートを切ったこのプログラムは、対象となる人財をグローバルに拡大し、第一期は選出された11名が2023年度に派遣完了、2024年4月からは第二期として10名が派遣を開始しミッション遂行に臨んでいます。
人財のリスキル・アップスキルと適所配置の加速
DX専門技術人財の育成・活用
事業の選択と集中を加速させ、コニカミノルタがデジタルカンパニーとして世の中に必要とされる企業であり続けるためには、保有するコア技術を最大限に活かし、それをさらに進化させていくことができるDX専門技術人財の強化がますます重要になっていくと認識しています。
コニカミノルタは、長年磨き続けてきたコア技術に最新のIoTやAI技術を組み合わせた「画像IoT技術」の開発に注力し、2014年度から本格的に新規事業創出に取り組み、そのために人財の育成・獲得を進めてきました。
これを軸に、DX推進に必要なロールを定義し、そのロールに紐づけた育成体系の明確化を行っています。また、各ロールの人財数とレベルを可視化し、効果的な人財配置を進めています。
現在、2023年度末に1,085名をDX専門技術人財として認定、登録し、その活躍の場を広げるべく、活動を進めています。
ビジネス拡大に向けた人財の強化
人財配置
コニカミノルタ(株)では、プロフェッショナル人財への成長を後押しし、事業ポートフォリオ転換に向けた人財戦略を実行するため、2022年にスキル体系を一新すると同時にタレントマネジメントシステムを導入し、個々人のスキル・経験を人財データベースに登録することで、どこにどのようなスキルを持った人財がいるのか、全社レベルで把握できるようにいたしました。これにより数年後に不足する人財の予測や、強化領域に求められる人財のシフト等の戦略的な配置を迅速に検討、実行することが可能となっています。
人財公募制度
コニカミノルタ(株)は、会社主導の人財配置を補完する仕組みとして、従業員自らの意志で異動にチャレンジする「人財公募制度」を導入しています。これは、自己のキャリア開発に積極的にチャレンジする人財の創出と、チャレンジ精神を尊重する風土の醸成を狙いとし、国内販社からの応募など、会社をまたいだチャレンジも可能としています。
人財育成体系
コニカミノルタ(株)では、OJD※ を基本として、その効果をより高めるため、役割、立場の変化にあわせた「階層別教育」と、各種の「知識、スキル向上研修」を実施するとともに、自律的な成長を促進するための支援制度を設けています。具体的な支援制度としては、推奨外部教育機関の紹介とともに、個人が選択した教育プログラムの受講料を補助する仕組み(ポイント制の補助「カフェテリアプラン」や最大150万円/年の自己啓発支援プログラム)を導入しています。
なお、2023年度に実施した研修の受講者数は、のべ約16,500名、研修時間は約60,000時間でした。
- ※
- OJD:On the Job Development(業務を通じた能力開発)の略。OJT(On the Job Training)の発展形であり、上司の指導のもと、課題を共有しながら能力開発を行うこと。
実績 | |||||
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2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
のべ受講者数(人) | 約9,600 | 約8,600 | 約8,600 | 約10,100 | 約16,500 |
のべ受講時間(時間) | 約83,000 | 約64,000 | 約59,000 | 約83,000 | 約60,000 |
従業員一人当たりの年間平均研修時間(時間) | 約16 | 約13 | 約13 | 約18 | 約14 |
- 注:
- 対象はコニカミノルタ(株)の正規従業員
データ詳細はESGデータ内の社会データ(Excel)を参照ください。
また、コニカミノルタ(株)では2023年度より、全社員のDXリテラシー向上を目的としたDXアセスメントを実施(全2回:平均受講率約95%)し、自身のDXリテラシーレベルの可視化と、レベルにあわせた教育コンテンツの受講による継続的な向上と、学びの現場での実践を推進しています。なお、当活動は2024年度も継続実施していきます。