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当社グループでは、研究開発の成果の特許出願・権利化を積極的に進めることにより、特許面での優位性を確保し、企業価値の向上を図っています。
当社グループは、「光の技術」を原点とした長年の事業活動により培った、競争優位性のあるコア技術を、「材料」「光学」「微細加工」「画像」の4つの分野において数多く保有しています。そして、これらコア技術を高度化・複合化することにより、新たな価値の創造を進めています。
具体的には、世界で初めて開発に成功した塗布型の有機EL照明は、写真材料で培った機能性有機材料合成技術、レンズで培った光学設計技術、フィルム生産で培った製膜・コーティング技術を合わせることで実現しました。
また、光学分野の技術を用いて、太陽電池の性能評価に必要な「基準太陽電池セル」の開発に成功しました。太陽電池を評価する際に疑似太陽光が用いられますが、「基準太陽電池セル」は疑似太陽光の光量を一定にするために利用されるもので、太陽電池の開発製造の効率を上げるために欠かせないものとなっています。
これら技術の高度化・複合化によってなされた製品は、集中的に特許権の蓄積を図っています。その結果、有機EL照明等の機能材料事業においては、日本において約600件の特許を保有するに至っています。
一方、既存事業領域においては、事業拡大やジャンルトップを目指す重点技術領域・分野を特定しています。その領域・分野において、計画的・集中的な発明発掘・出願権利化活動を展開するとともに、特許出願国の適切な選定や早期権利化施策を実施することによって、必要な国において早期に有効な権利を獲得しています。
また、当社グループは質の高い特許を取得するのはもちろんのこと、それら高品質の特許を数多く保有することにより、特許面での優位性を強化しています。その結果、特許保有件数は着実に増加し、当社グループが保有する特許権は2012年3月31日現在、日本で8,981件、米国で5,763件となっています。