健康・医学・スポーツを通した貢献
世界各地で、乳がんの早期発見のためのピンクリボン活動への協力、視覚障がい者支援などを行っています。 また日本での陸上競技部によるランニング教室などを支援し、スポーツの振興に貢献しています。
介護現場のDX化による社会課題解決の支援
日本は、超高齢化社会を迎えようとしており、厚生労働省によると2025年には、介護スタッフが約34万人不足すると推計される一方、国の介護保険の費用は増加し続けています。
日本政府は、費用抑制の方策として、介護予防に力点を置く「自立支援介護」を推進するため、科学的介護に大きく舵を切りましたが、介護施設の多くは、IT化、ITリテラシーが必ずしも進んでいません。
そこで、コニカミノルタは、科学的介護に必要な介護現場のDX化を支援するため、介護関係者を対象に、無料のセミナーを定期的に開催し、科学的介護や制度の解説、DX化の実例を示しながらわかりやすく説明するなど、ITと介護現場をつなげる活動を行っています。
2018年度から自社セミナーを開始。2020年度からはウェブセミナーを導入したことで大幅に参加者も増え、2023年度までに累計で約5,400名の方々が受講されました。
コニカミノルタは2016年からICTを軸として、介護ワークフローを変革するケアサポートソリューションを事業化し、推進して以来、すべての人たちが、きらめきときめく世界をともにつくりたいという想いを”HitomeQ”というブランドに込めて、QOL向上を支えるサービスを展開しています。「HitomeQケアサポート」(※)によって、共に現場をみつめ、新しい介護現場へとみちびくことを目指しています。
- (※)
- HitomeQ ケアサポートは、独自の画像センシング技術を活かした行動分析センサーとスマートフォンを軸に、ケア品質の向上と業務効率化するサービスの単なるシステムの提供だけではなく、業務診断による課題の特定から、システムの導入支援、ICTを活用する組織の構築を行い、導入後もデータ活用した介護オペレーションを支援する。
【自社セミナー参加者数の推移】
2020年度以降はウェブでの開催となり、2023年度の参加者は2019年度比で9.0倍。
【当社の「HitomeQ ケアサポート」導入施設数推移】
(2018年度を100とした指数)
- ※
- 2022年度の数字に誤りがあり訂正しました。
5年間で当社システム導入施設数は4.4倍に増加。
新生児の死亡率低減に向けた「核黄疸撲滅プロジェクト」に協力(ミャンマー)
2019年12月27日にYangon Children Hospitalで開催された経皮黄疸計寄附記念式典
経皮黄疸計(JM-105)を使って赤ちゃんを測定する様子
コニカミノルタは、2017年から2019年にかけてミャンマーで実施された、厚生労働省が国立国際医療研究センターを実施主体として委託している医療技術等国際展開推進事業である「核黄疸撲滅プロジェクト」に参加し、必要な測定機器の貸し出しやメンテナンス、データ解析などを行いました。
ミャンマーの新生児死亡率は日本の約20倍といわれており、核黄疸はその原因の一つと考えられています。この病気は、出生早期に新生児の体内で黄疸の原因物質であるビリルビンの体内濃度が一定の値を超えることで、脳のはたらきなどに異常をきたし脳性まひの原因になります。核黄疸は過去には日本でも脳性麻痺の3大原因の一つとされていましたが、測定機器(経皮黄疸計)を用いた早期の発見・治療をするシステムにより激減しました。現地ではノウハウやリソース不足などの理由から、厳密な黄疸管理が困難であり、有効な早期発見システムが構築できていませんでした。
これを踏まえて、プロジェクトでは現地の状況にあった黄疸管理プロセスの構築と普及を目標に設定。香川大学医学部附属病院の安田医師が中心となり、ミャンマー小児科学会と協力して現地でのデータ収集から始めて、ヤンゴンの中心に位置する、国内最大級の産科を持つYangon Central Women’s HospitalやWest Yangon General Hospitalを含めた公的分娩施設の担当者に黄疸管理の研修を行いました。最終的にコニカミノルタは、ミャンマー小児学会に対して経皮黄疸計(JM-105)11台の寄附を行いました。
コニカミノルタは、1980年に世界で初めて経皮式の黄疸計を開発し、日本での核黄疸撲滅に貢献してきました。本プロジェクトを一つのモデルケースとして、今後もアジアでの黄疸管理の普及に貢献していきます。
乳がんの早期発見推進の取り組み
コニカミノルタの
ピンクリボン運動マーク
コニカミノルタ(株)は、乳がんの早期発見に役立つ乳房X線撮影装置(デジタルマンモグラフィ)を提供しています。この事業に関連して、世界各地のグループ会社では乳がん早期発見の重要性を訴える「ピンクリボン運動」を支援しています。
乳がん早期発見の重要性を訴える啓発活動を展開(中国)
女性健康講堂
中国では、コニカミノルタ(中国)インベストメント社の主導により、乳がんの早期発見に向けたさまざまな活動を継続的に行っています。
2007年~2008年には、上海や北京で、女性特有の病気や日常の健康管理などをテーマにした健康講座「女性健康講堂」を、現地の婦女連合会や図書館と共催し、合計3,000名以上の参加者を対象に開催しました。
さらに2008年10月に、コニカミノルタをはじめとする日系企業7社が発起人となり、上海で「乳がん早期検診プロジェクト」を発足させました。このプロジェクトでは、参加各社が費用を負担して、乳がんの発症率が高い35歳以上のホワイトカラーの女性従業員を対象にした診断を実施しています。
2018年までに、上海、北京、広州で実施し、約2,900名が受診しました。また受診者のうち希望者に対して乳がん講座を開催しました。
各地でがん患者支援団体を支援
コニカミノルタグループは、各地で乳がん患者や家族を支援する団体を支援しています。
北米では、コニカミノルタヘルスケアアメリカズ社が「スーザン・G・コーメン乳がん基金」をはじめとした団体を支援しています。
豪州では、コニカミノルタビジネスソリューションズ(オーストラリア)社が、Breast Cancer Network of Australiaを支援しています。
また、英国では、コニカミノルタビジネスソリューションズ(イギリス)社の社員が、Alma Zois- Panhellenic Association of Women With Breast Cancerが主催するチャリティーランに参加するなど、それぞれ、寄付金や、自社の情報機器製品や消耗品の寄付、チャリティイベントや募金活動への社員のボランティア参加などの支援を行っています。
また、コニカミノルタは世界各国において、乳がんに限らず様々ながんに関係する、カナダ、アメリカ、オーストラリア、マレーシアなどの団体の支援を行っています。
地域のスポーツにおける社会貢献
ジョギング教室
ランニングクリニック
コニカミノルタは、「コニカミノルタ陸上競技部」が長年培ってきた走りのノウハウや走る喜びを「ランニングクリニック」や「ジョギング教室」といった独自の取り組みを通して、ビギナーや本格的なランナーに至るまで、地域社会の皆様との交流を促進し、スポーツ振興の貢献に取り組んでいます。