気候変動への対応
基本的な考え方
基本的な考え方
近年、平均気温が上昇する地球温暖化に加え、世界各地で干ばつや熱波、豪雨などの異常気象による自然災害が多発するようになりました。 「気候変動」は、世界で最も深刻な社会問題の一つであり、私たちの暮らしや経済活動にさまざまな悪影響を及ぼしています。気候変動枠組条約加盟国の間では、パリ協定の合意のもと、世界全体が加速的かつ野心的に低炭素社会への移行を進めています。
コニカミノルタの環境経営は、「環境課題を解決していくことで、事業を成長させ、さらには新しい事業を創出していくこと」をコンセプトとし、気候変動をはじめとした地球環境課題の解決に貢献するとともに、会社の成長を図ることで、世の中から必要とされる会社になることを目指しています。地球規模での気候変動問題を解決するには、自社だけの取組みでは限りがあります。当社は、顧客、取引先を中心とするステークホルダーとの連携によって地球上のCO2削減に積極的に関わっていく「カーボンマイナス」の実現を目指しています。カーボンマイナスとは“自社責任範囲と定められるCO2排出量に比べて、責任範囲外でのCO2削減の貢献量を多くすること”と定義、当社の製品・事業に直接かかわるCO2排出量(スコープ1,2,3排出量)よりも多くの排出削減貢献を社会・顧客で創出する状態を指します。脱炭素化とコスト削減を両立させるためのノウハウをお客様やお取引先と分かち合い、ステークホルダーが社会的責任を果たす活動の支援をすることで、脱炭素化の効果を加速するとともに、コニカミノルタとステークホルダーの結びつきを広げ、ともに事業成長していきます。
製品・事業に直接かかわるCO2排出量(スコープ1,2,3排出量)は、科学的根拠に基づくCO2削減の2030年中期目標(SBT:Science Based Targets)を設定しています。目標達成に向けた移行計画として、省エネ生産技術開発、再生可能エネルギー由来電力の導入、ペーパーレス事業へのビジネス転換、CO2フリー燃料の導入検討などのCO2削減施策を、短期・中期・長期で設定し、自社責任範囲のCO2排出量を削減する計画を策定しています。また、製品・サービスによる社会・環境課題の解決に取り組み、売上創出とCO2削減貢献の両立を目指す経営計画を策定しています。
また、化石燃料に依存しない再生可能エネルギー社会へいち早く適合し事業運営することが、持続的に成長できる企業の必須要件であるとの考えから、再生可能エネルギー100%での事業運営を目指す国際リーダーイニシアティブ「RE100」に加盟しています。2050年までに自社の事業活動で使用する電力の調達を100%再生可能エネルギー由来にすることを目指しています。