A3.乳がんを発症した人の5~10%は遺伝的に乳がんを発症しやすい体質をもっていると考えられていますが、それ以外の多くの人(90~95%)は、食生活など、遺伝以外の環境因子の影響が複雑に関与して発症していると考えられています。
また、乳がんは一般的に次のような人がなりやすいといわれています。
- 初潮年齢が早かった方(11歳以下)
- 出産経験のない、または初産年齢が遅い方(30歳以上)
- 閉経年齢が遅かった方(55歳以上)
これは、乳がんの発生には、女性ホルモンであるエストロゲンが大きく影響しているためです。エストロゲンは女性の体を作るための重要な働きをしているホルモンですが、分泌されている期間が長いほど、乳がんのリスクが高まるのです。妊娠・授乳期には分泌が止まるため、それだけリスクが減ることになります。閉経後はエストロゲンの分泌が止まりますが、別のホルモンが脂肪組織でエストロゲンに変わります。したがって、閉経後の肥満もリスクの一つです。
日本では、乳がんにかかる率は30代から上がり始め、40代からピークにさしかかり、60歳台後半が最も高くなります。しかし、20代でも、70代以降でも乳がんになる場合があります。年代にかかわらず、乳がんの危険性を認識して、乳房チェックや定期的な検診を受けることが大切です。
乳がんを見つけるには