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更新日:2024年5月28日  2022年6月20日

マーケティングオートメーション(MA)とは?MAツールでできることや目的、メリットを解説

マーケティングオートメーション(MA)とはのサムネイル

IT技術の発展や通信環境の発達などにより、BtoB、BtoCにかかわらず、マーケティング活動の主戦場はインターネット上となりました。コロナ禍を経て、その勢いはますます加速しています。市場で優位性を保つには、マーケティングにおいてもDXを推進してデジタルデータを活用しなければなりません。

とはいえ顧客とのタッチポイントは多様化し、オンライン上の行動履歴などデジタルデータは増える一方。手動ではもはや処理・分析できるものではない…と困っていませんか。

そんな企業におすすめなのがマーケティングオートメーション(MA)です。MAを導入すると、デジタルデータを活用し、マーケティングの自動化・効率化が可能です。

この記事では、MAとは何なのか、導入する目的や得られるメリット・デメリットを解説します。MAツールに備わっている機能やツールを使ってできることも紹介しますので、参考にしてください。

マーケティングオートメーション(MA)とは

マーケティングオートメーションとはその名の通り、マーケティング活動(Marketing)を自動化(Automation=オートメーション)することです。英語のMarketing Automationの頭文字を取りMAと略されます。

近年IT技術や通信環境の発達により顧客とのタッチポイントは増え、マーケティング活動は多様化・複雑化する一方です。とくにBtoBにおいては、顧客が購入を決断するに至るまでには、比較・検討に今までよりも多くの人間が関与し、さらに長い時間を費やすようになりました。

米国Forrester社の調査でも、この1年間で購入に至るまでの時間が長くなった、また購買に関与するステークホルダーが増えたと回答した企業の購入担当者は、いずれも75%にも達しています[1]

1年間で購入に至るまでの時間が長くなったと答える割合

[1]出典:Generational Shifts Fundamentally Change B2B Buyer and Seller Dynamics, Forrester, 2022 P.6

マーケティング担当者は、タッチポイントごとに適切な手法でアプローチし、効率的にリード(見込み客)を獲得する工夫をしたうえで、さらに長い検討期間中関係を維持してホットリードへと育成していかなければなりません。

しかし人の手ですべてをおこなうには業務範囲が広く、リソースは不足しがちになります。対応が遅れると商談化のタイミングを逃し、他社に流れてしまうこともあるでしょう。そのため自動化できる部分はツールに任せて効率化する「マーケティングオートメーション」が注目されているのです。

図解 マーケティングオートメーションとは

マーケティングオートメーション(MA)はデジタルマーケティングの一部

デジタルマーケティングとは、インターネットやIT技術を活用するマーケティング手法全般を指します。顧客の購買行動のほとんどがインターネット上でおこなわれ完結するようになった今、デジタルマーケティングは企業のマーケティング活動の中心となりました。

Forrester社の調査によると、BtoBの購買担当者の68%は自分自身でオンライン上でリサーチを進めたいと考えているそうです。さらに60%は情報収集の段階では営業との接点をできれば持ちたくないと考えているとしています[2]

[2]出典:The Future Of Sales Enablement Is The C-Suite, Forrester, 2019 P11~13

このような状況下では、顧客にアプローチするのも、顧客の情報を管理するのもデジタル技術の活用は欠かせません。

MAは、デジタルマーケティングを効率的に進めるツールのひとつであり、デジタルマーケティングの一部であるともいえます。MAは、基盤となるデジタルマーケティングの戦略があってこそ活用され、その効果を発揮するツールなのです。

図解 デジタルマーケティングとMAの関係性

マーケティングオートメーション(MA)を導入する目的

MAツールを導入する目的は、マーケティング活動の効率化・自動化、商談や受注の創出です。具体的には以下のような目的をもって導入されます。

定量的根拠に基づくリードへのアプローチを実現する

MAツールの導入目的のひとつは、リードに対して定量的根拠に基づくアプローチをおこなうことです。

MAツールでは、顧客のデータを数値化・記録して一元管理し、分析・活用します。サイトを訪問したリードのログを取り、どのような行動を取ったのか、どのページに長く滞在したのかなどを詳細に分析したり、メルマガの開封率やURLのクリック率を測定したりすることで、興味・関心の度合いを測ります。

その結果、営業担当者の「なんとなくいい手応えがある」「この商品への関心が高まっているようだ」といった定性的な主観に頼ることなく、客観的根拠に基づいた適切なタイミングでのアプローチが可能になります。

複雑な施策を自動化することで業務効率を向上する

獲得したリードに対しては、興味・関心の度合いに応じて適切なコミュニケーションを取り、ニーズを顕在化させていく必要があります。近年マスアプローチでは顧客の心をつかみにくくなっており、一人ひとりの状況に応じた「One to Oneマーケティング」を行わなければなりません。

実際米国McKinsey&Company社の調査結果でも、パーソナライズの度合いが高いほど「市場シェアが拡大した」と答えた割合が高くなっています。

パーソナライズが高いほど市場シェアが拡大したと答えた割合

引用:The new B2B gowth equation, McKinsey&Compny, 2022

とはいえインターネットの発達によりタッチポイントが増え、抱えるリードの数は増加する一方です。マーケターがすべてのリードに個別対応するのは現実的ではありません。MAツールを導入すれば、メルマガやステップメールの配信など、手動で個別対応するには工数が多く手間がかかる業務を自動化できます。

そうすれば、人間は市場分析やマーケティング施策の立案など、よりコアな業務に手をかけられるようになるのです。

マーケティングオートメーション(MA)を導入するメリットとデメリット

MAツールを導入するメリット、デメリットは何なのでしょうか。

メリット

MAツールを導入すると、リードに対して定量的根拠に基づくOne to Oneマーケティングを効率的におこなえるようになります。

顧客は「必要としているタイミング」で「必要な情報」が提供されるとブランドに対する信頼が高まるものです。顧客と良好な関係を築くことが可能になればナーチャリングに成功し、ホットリードへと育成しやすいのがメリットです。

米国Forrester社の調査結果でも、「営業からはデータに基づくアプローチをされたほうが購入に結びつきやすい」とした企業の購買担当責任者は74%[3]にも達しています。

営業からデータに基づくアプローチをされたほうが購入に結び付きやすいと答えた割合

[3]出典:Generational Shifts Fundamentally Change B2B Buyer and Seller Dynamics, Forrester, 2022 2P12

創出したホットリードだけを営業へとパスできれば、営業は確度の高いリードだけに手厚い対応をすればよくなります。営業の生産性が高まれば受注率も向上し、結果的に業績アップにつながります。

デメリット

MAツールを導入するデメリットは、運用設計やコンテンツ制作に手間と時間がかかることです。

MAツールは顧客を獲得・管理するためのものであり、導入すれば自動的にホットリードが生み出されていくわけではありません。顧客を創出して維持するためにはどのように活用するかを検討し、顧客のフェーズに応じたコンテンツを提供し続ける必要があります。運用を開始してからもPDCAを回し続けなければならず、効果が出るまでには一定の期間がかかります。

またMAはデジタルに反応するリードに対するフォローアップは得意ですが、そうでなければそのまま放置されてしまいがちな点にも注意が必要です。とくに見込み客の母数が少ないBtoBにおいては、デジタルでとりこぼされた顧客にもアプローチしなければ競合に流れてしまうでしょう。

マーケティングオートメーション(MA)の機能

マーケティング活動の自動化と効率化に貢献するマーケティングオートメーションはツールを活用しておこないます。MAツールにはどのような機能が備わっているのか紹介します。

リード管理機能

獲得・保有しているリードのあらゆる情報を管理する機能です。リードの所属する会社名や業種、規模、売上高、従業員数などの属性情報はもちろん、サイトの利用状況、メールの開封率などのデータもあわせて管理します。

スコアリング機能

リードのニーズの顕在化度合いを数値化する機能です。たとえばメルマガを開封したら1点、リンクをクリックしたら2点を付与するなどし、リードの見込み度合いを可視化。あらかじめ設定したスコアに達した時点でホットリードとして営業にパスします。

シナリオ作成機能

獲得したリードに対して、「どのタイミング」で「どのような施策」をおこなうか、プラン設計する機能です。「メールを開封した」「リンクをクリックした」などリードの行動に対してトリガーを設定し、メールを配信するなどのアクションを自動でおこします。

メール文の作成・配信機能

リードのセグメントや検討段階に応じて適切な文面を作成し、配信する機能です。たとえば商品Aのページを見たリードにはAのさまざまな活用方法を紹介するメールを、コンテンツBを見たリードにはキャンペーンの案内メールを配信するといったことが可能です。メールにはリードの名前を入れ、パーソナライズする機能も備わっています。

ランディングページやフォームの作成機能

広告などから流入してきたリードが最初に着地するランディングページや、問い合わせ・資料ダウンロード用のフォームを、プログラミングやHTMLといった専門知識なく作成できる機能です。自社サイトのデザインにあわせたりロゴを入れたり、カスタマイズすることも可能です。

レポーティング・分析機能

顧客のサイトへのアクセスログや行動履歴、メールの開封率、リンクのクリック率などのレポート機能も備わっています。レポートされた内容を分析し、興味関心の度合いを数値として示します。

広告連携機能

出稿しているWeb広告と連動させ、リードの傾向を把握したり、広告を管理したりする機能です。広告をクリックしてからコンバージョンするまでの行動やエンゲージメント率をチェックすることも可能です。

SFAやCRMなどのシステム連携機能

SFA(セールス・フォース・オートメーション=営業支援システム)やCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント=顧客関係管理)などのシステムと連携できる機能です。

それぞれのツールは異なる役割があり、ツール間で顧客データを連携するとより高い効果を得られます。たとえばMAツールをSFAと連携すれば失注したリードのデータを分析してナーチャリング施策を改善する、CRMと連携すればマーケティング段階の顧客の行動を共有して既存顧客の定着に役立てるといったことが可能になります。

マーケティングオートメーション(MA)でできること

MAツールに備わった機能を活用してできるマーケティング施策を紹介します。

メルマガやステップメールの配信

MAツールを活用してのマーケティング施策としてもっとも中心となるのは、メルマガやステップメールの配信です。とくにBtoBにおいては獲得したリードがそのまますぐに成約に至ることはなく、長い検討期間を経るのが一般的です。そのあいだ適切なコミュニケーションを取らず放置してしまうと、やがて競合他社に流れてしまう恐れがあります。

米Sirius Decisions社(2018年にForrester社に買収)はかつて、「営業から『見込みなし』と判断されたリードの8割は、2年以内に自社もしくは競合から購入している」との調査結果を発表しています[4]

[4]出典:Confessions of a Pinterest Recipe Addict: How Marketers Can Share Recipes for Success, Forrester, 2019

リードの顕在度を見誤らず、受注に至るためには、メールを用いて継続的にコミュニケーションを取るのは有効な手法です。

メルマガやステップメールは専用の配信ツールがありますが、MAツールを活用するとリードの行動に応じた適切なメールを適切なタイミングでシナリオに沿って配信できる点が異なります。シナリオを設定しておけば、開封した、クリックしたなどリードのアクションに対してさらに別の施策へとつなげることも可能です。

Webぺージやフォームの作成

MAツールでは、リードとの最初の接点となるランディングページや顧客情報を獲得するフォームなどの作成が可能です。

そもそもMAツールは、管理するリードが少なければあまり効果を発揮しないツールです。そのため広告機能を用いてリードを集め、ランディングページに着地させ、フォームから顧客情報を収集する必要があります。

Webページやフォームについても、MAツールを使用しなくても作成できます。しかしMAツールを活用すれば、集めたリードの情報をそのまま一元管理しナーチャリングしていけるのがポイントです。

顧客行動のトラッキング

MAツールでは、リードがサイトを訪問したときに発行されるCookieと呼ばれるファイルを活用し、閲覧履歴や行動履歴をトラッキングすることが多いです。

すでに獲得したリードはもちろん、まだ顧客情報を得られていない匿名のリードに対しても、興味関心度合いなどに応じてパーソナライズされたコンテンツを表示させるなど、より精度の高いマーケティング施策を打てるようになります。

アプローチすべき顧客に優先順位をつける(スコアリング)

すべてのリードに対して手厚い対応をしていては、リソースがいくらあっても足りません。そのようなときには顧客の属性や行動に対して得点を付与するスコアリング機能を活用します。スコアを見てニーズの顕在度が高い顧客から優先的にアプローチすれば、効率的なナーチャリングが可能になります。

一定のスコアを超えたリードのみをホットリードとして営業に引き渡せば、営業効率を上げることにもつながります。MAツールを活用することで、定量的な根拠に基づきリードを選別できるようになるのです。

マーケティング活動の効率化(シナリオ)

獲得したリードを効率的にホットリードへと育成するには、個々の状況や検討段階に応じた適切なアプローチが必要です。しかしリード一人ひとりにあわせて対応を考えるのは、現実的ではありません。

多くのリードに効率的に働きかけるときに役立つのが、MAツールのシナリオ作成機能です。たとえば以下のようなシナリオが考えられます。

1. ホワイトペーパーをダウンロードした当日にお礼メールを配信
2. 3日後に状況確認メールを配信
3. 1週間後にセミナーへの案内メールを配信
4. 開封しなかったリード情報を営業に流してDMを発送

このようにシナリオを設定しておけば、条件を満たしたリードに対して自動的に施策が実行されます。シナリオを分岐させれば、より細やかな対応が可能です。

マーケティングオートメーション(MA)の始め方

リードを獲得し、維持・育成して失注を防ぐMAは、まずは自社が抱えるマーケティングの課題を洗い出すことから始めます。そのうえで、自社の課題解決に必要な機能はなにかを検討し、MAに割ける予算やリソースを考慮したうえでツールを選ぶことが大切です。

MAツールは必ずしも高機能なものが必要とは限りません。いくら機能が充実していても、使いこなせなければ費用対効果は悪くなってしまいます。とくにはじめてMAに取り組む場合には、自社のニーズにあったシンプルなツールを選ぶのがおすすめです。

MAの導入に失敗しないポイントやツールの選び方については、以下の記事をご覧ください。

MA導入でよくある失敗5選! 成功ポイントとツールの選び方を解説

まとめ

マーケティングにおいては、顧客への適切なアプローチを継続して行う必要があります。MAツールでできる顧客へのアプローチはデジタル上に限られますが、紙媒体のマーケティングを掛け合わせることでさらなる効果が期待できます。

たとえば、チラシやDMに個別のQRコードを表記することで顧客のECサイト訪問や登録を促し、リードの母数を増やせます。また、より確度の高い顧客にキャンペーンやセールの告知、イベント実施を知らせるDMを送付することで、ホットリードの育成に貢献できるのです。一般社団法人日本ダイレクトメール協会が実施した「DMメディア実態調査2022」によると、紙媒体の個人宛DMは7~8割と高い割合で開封され読まれています。紙媒体は手元に残ることから電子メールよりも再読性も高く、レスポンスが期待できます。

パーソナライズした内容の印刷物を効率的に作成できるのが、バリアブル印刷です。バリアブル印刷は宛名印刷やバーコード、QRコード、ナンバリング加工ができます。MAツールで得た情報からパーソナライズした内容のDMやチラシを作成し、適切なタイミングで送付するなど、相性の良い活用が可能です。MAツールとバリアブル印刷を組み合わせることで、効率的かつ効果的にデジタルとアナログを両立させ、確度の高いマーケティングを行ってみませんか。

コニカミノルタジャパン 白井 杏奈

コニカミノルタジャパン株式会社 白井 杏奈

Profile:大学卒業後、静岡のIT企業にてプロモーション業務(広告運用、Webサイト制作、オウンドメディア運営、展示会対応、デザイン業務)に従事。その後、MAツールベンダーのデジタルマーケティングを担当。現在はコニカミノルタジャパンにて、Variable Studioの拡販を行うべくグロースハッカーとして勤務している。