印刷をはじめ、高品質で付加価値の高いサービスを提供する株式会社クイックス様。印刷関連ではテキスト教材や製品マニュアルの印刷業務をメイン商品としています。

このほど、主力として使っていたモノクロオンデマンド印刷機2台のサポート終了のため、計4台のモノクロオンデマンド印刷機にリプレイス。その内の2台が、自動品質最適化ユニットIQ-501を搭載したコニカミノルタのAccurioPress 6136でした。その性能をフルに活かし、表裏見当調整の省力化、印刷品質の安定性向上、業務の効率化に貢献、リプレイス半年でオンデマンド印刷の生産量10％アップを実現しています。

愛知県刈谷市で70年以上の歴史を持つ印刷会社クイックス様。「お客様に選ばれるクイックスであり続ける」を合言葉に、高品質で付加価値の高い製品やサービスを追求されています。

「印刷関連では、テキスト教材や製品マニュアルの印刷が多いですね」。お答えいただいたのは代表取締役社長の岡本泰様。学習塾や予備校などで使うテキスト教材や電化製品などの取扱説明書など、ドキュメント中心の印刷業務をメインとされておられます。活用しているのはモノクロのオンデマンド印刷機。「コニカミノルタのオンデマンド機は、故障が少なくて安定している。稼働率が良いという認識です」。これまでも２台ご導入いただいており、高い評価をいただいておりました。

「おかげさまでオンデマンド印刷事業は、順調に伸長しています」（岡本様）。近年、印刷不況が叫ばれる中、主力であるテキスト教材の印刷、マニュアルの印刷は、前年比約6%の伸びを示しています。その理由の一つに、印刷だけでなくデータ管理や製造手配、出荷作業などをセットにして、お客様の業務代行をサービスにしている点が挙げられます。「お客様としては余計な手間がいらないので、オーダーは多いです。小ロット多品種のオンデマンド印刷物は、こうした管理業務の代行に結びつけやすいですね」（岡本様）とのこと。

昨年、これらの印刷を担っていたオンデマンド印刷機のサポート期間が終了しました。「300枚機×1台、150枚機×2台のオンデマンド印刷機でまかなっていたのですが、その入れ替えとして136枚機×4台にしました」（岡本様）。対応の柔軟性やリスクの分散等を考慮し、コニカミノルタのAccurioPress 6136を2台、他社機を2台導入。これまでのテキスト教材印刷、マニュアル印刷の仕事をそのまま引き継ぐことになりました。

「製品マニュアルでは、冊子の端にインデックスを印刷することが多いのですが、表裏の見当ズレによりガタツキが出るのが気になっていました」とおっしゃるのは生産本部本部長の佐藤哲郎様。オンデマンド印刷では、枚数を重ねたときの表裏の見当ズレが課題となります。さらにこれまでの3台から4台体制になると、表裏見当調整に対応する手間や時間も多くなります。

この課題に応えるため、コニカミノルタが入れ替え時にご提案したのが、自動品質最適化ユニットIQ-501が標準装備されたAccurioPress 6136でした。IQ-501は、表裏用の2つのスキャナーが、見当ズレをリアルタイムで監視し、印刷中に自動的に補正を行います。デモなどで実際にその効果を体験後、導入を決めていただきました。

「オンデマンド印刷機を入れ替えて約半年ですが、生産量は約10％向上しました」（佐藤様）。新しい印刷機に入れ替わり、ダウンタイムも短く、ジョブチェンジもスムーズになり、生産量も大きくアップしました。

「コニカミノルタのマシンと、他メーカーさんのマシンは、明確に使い途を分けているわけではありません」（佐藤様）。それぞれの機械の特性を見ながらオペレーターの判断で使い分けているとのことです。「ただ安定稼働が早かったのは、コニカミノルタのマシンでしたね」（佐藤様）。そこにはIQ-501の効果でほぼ表裏の見当ズレがなく、安定性が高いということが挙げられました。「コニカミノルタのプリンター2台については、現在ほぼフル回転、おかげさまで機械を休ませることなくずっと稼働できています」（佐藤様）とおっしゃいます。

実際に現場で印刷機をオペレーションしているスタッフにIQ-501の効果や使い勝手をお伺いしました。「IQ-501は、一度で補正できるのが、すごいですね」とは生産部 製造課 山小瀬 富敏様。これまではズレがあると、0.1mm単位で数字を入れて調整をしていたとのこと。

同じく生産部 印刷事業課 松島 靖様からも、「朝、サンプルを出してみて表裏の見当ズレがあると、その調整が大変でした。今は電源を入れたらすぐに印刷が開始できます。この違いは大きいです」。

また、リアルタイム監視・補正機能についても、「これまでは、オンデマンド印刷で若干のズレが出るのはしょうがないと諦めていた部分もあったのですが……」（山小瀬様）。IQ-501ならズレが出てもそれをリアルタイムで自動的に補正します。「小口のインデックスの微妙なズレが気になる印刷物も、安心して印刷できるようになりました」。

現場では、印刷機はなるべく少人数で100%に近い状態で稼働させるというのが理想です。「IQ-501のおかげで、ずっと監視している必要がなくなり、また品質が安定しているので、次から次へと仕事をやっていけるようになりました」（山小瀬様）。

生産部 印刷事業課の榊原 安高様からは「私は違うセクションから移ってきたばかりですが、付きっきりの必要がないのはありがたいですね」とのことです。「品質がワンランク上がって、印刷物をお客様に自信をもって提供できるようになりました」とは生産部の皆様共通のご意見です。

「コニカミノルタのオンデマンド印刷機のメリットは、まず、ドキュメントの正確性ですね」（佐藤様）。マニュアルやテキスト教材など、文字が重要な印刷物ではとても信頼性が高いとのことです。「さらにA3、B4の出力スピードはコニカミノルタが断然早い、2面付けするようなものは優先して使用しています」（佐藤様）。「スピードという点では、合紙を挟んでもスピードが落ちないというのも大きな特長ですね」（山小瀬様）。テキスト教材のように章立てが多い印刷物は、合紙を挟むことが多くなります。そういう印刷物にはAccurioPress 6136を使用するとのこと。

「サポートもスピーディーで安心できますね。電話しても、すぐにサービスマンが到着して、スピーディーにメンテナンスをしてくれます」（佐藤様）。以前のオンデマンド印刷機はメーカーのメンテナンスが常駐していましたが、AccurioPress 6136は操作が簡単で、トラブル時にはすぐに駆けつけてくれるので不都合はないとのことでした。

新たに導入したオンデマンド印刷機４台が順調に稼働しているクイックス様。今後について佐藤様にお尋ねしました。「テキスト教材は、リピート、リピートで回していく仕事が多いので、いかに効率よくプリンターを有効活用できるかが重要になってきます。AccurioPress 6136の安定性はすでに保証済みなので、これを全体の中でどう使いこなしていくかですね」。IQ-501が実現する高い印刷品質をベースに、4台の印刷機をどう組み合わせ活用するかが重要とのことです。

また岡本社長からも、さらに大きな視点でビジネスビジョンを語っていただきました。現在クイックス様は、印刷だけでなく、さまざまな分野に進出しています。「印刷会社からコンテンツ制作会社へ。印刷や紙に固執することなく、幅広くデータを扱う企業へと当社は転身を始めています。もちろん、紙を否定するのではなく、メディアの一つとしてこれからも育てていくつもりです。その中で、オンデマンド印刷は重要な役目を担っています」。

大きな転機を迎えたクイックス様のビジネスの中で、AccurioPressとIQ-501は、優れた印刷品質と高い安定性で、これからもオンデマンド印刷業務を支えていきます。

1947年の創業以来、印刷分野で高品質で付加価値の高い製品やサービスを追求するとともに、システム開発、マニュアルライティング、販促企画提案、物流サービスなどにも業務を拡大してきた。伝統の中で培ってきた技術とノウハウを活かしながら現状の改革にチャレンジし、「印刷業」から「情報デザイン業」へと進化し続ける。また、Webやスマートフォンなどデジタル媒体へコンテンツ管理・供給する機能の強化へスピードを上げて取り組み、双方向情報伝達技術（コミュニケーションテクノロジー）で競争力を高め、お客さまのビジネスの発展に貢献する。

※掲載されている情報は取材時のものであり、閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。（取材時：2019年7月）