• 2019.12.26

    現状を打破!中小企業の販路拡大の課題と対策

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    現状を打破!中小企業の販路拡大の課題と対策
    経済のグローバル化や人口減少など、日本を取り巻く中長期的な経済・社会環境の変化の中で、中小企業を取り巻く経営環境は厳しさを増しています。
    こうした外部環境の変化の間に、中小企業の取引構造も変化し市場と直接向き合う必要性が生じています。中小企業が直面する販路拡大の課題と対策について分析します。

INDEX

下請構造が弱まり、販路開拓を迫られる中小企業

中小企業の取引構造が変化し、市場に直接向き合う必要性が生じているのは何故でしょうか。

たとえば製造業の大企業と中小企業の取引関係で考えてみると、従来は大企業と中小企業の間には、「系列」構造に代表される下請取引関係がありました。
系列構造の中小企業は発注仕様に従って納期とコストを守るという、単工程の受託加工を中心とした生産を担ってきました。安定した取引関係の元、独自の営業活動は不要で、経営資源を販促活動に当てなくても良かったのです。

一方、グローバル化の進展や不況の長期化を背景として、大企業が生産拠点を海外に移転したり、系列を維持する体力が失われ、中小企業は下請けの取引だけではなく自社で販路を開拓する必要性に迫られるようになりました。

中小企業白書によれば下請構造の希薄化は
・中小企業から見て取引額が最も大きい企業への依存度の減少
・常時取引している親企業数の増加
という形で、データにも表れています。

開拓したい市場と成果が出る市場の違い

下請構造が希薄化し、中小企業が市場開拓を迫られるようになった結果、2000年代以降の中小企業では、収益率のばらつきが大きくなっています。販路開拓に成功した企業かどうかの違いが出てくるからです。
中小企業が販路開拓するにあたり、販売する対象と重視する市場について見てみましょう。

販売する対象には「個人消費者」「民間事業者」「特定の企業・事業者」の3種類があります。
さらに販売方法は「直接販売」と卸売や小売業など流通を通す「間接販売」の2種類に分けられます。

全体を把握するため、業種別の販売経路を見てみると、建設業は「3.特定の企業・事業者」への依存が56.6%と最も高く、製造業と卸売業は、民間事業者向けの直接販売が最も多くなっています。
さらに、小売業は個人消費者への直接販売が83%と圧倒的に高い特徴があります。

このように、業種によってメインとなる販売経路が異なります。

自社の商品・サービスの販売対象
出典:中小企業白書(2015年版)

次に販路開拓する市場のうち最も重視している市場を「新規市場」と「既存市場」に分類すると、製造業及び小売業では40%以上の企業が新規市場の開拓を重視する一方、小売業・サービス業では地元志向の企業が多いため既存市場の開拓を重視する企業が多くなっています。
建設業では、市場開拓に取り組んでいない企業が50%を超えていて、これは特定企業との取引が多く市場開拓の動機が弱いことを示しています。

販路開拓において最も重視している市場
出典:同上

販路開拓に取り組んだ結果を見ると、既存市場開拓では売上目標を達成した企業が50%を超えているのに対し、新規市場開拓では20%近くに落ち込み、新規市場開拓の難しさが表れています。

中小企業の新規市場開拓が難しい理由

中小企業の新規市場開拓が難しい理由は何でしょうか。
新規市場開拓の売上目標未達企業が抱える課題のうち、「人材」に関する課題が上位を占めていて、中小企業がマーケティング人材の確保という課題に直面していることがわかります。

新規市場開拓の売上目標未達成企業が抱える課題
出典:同上

販路開拓を「情報収集・情報分析の段階」「商品・サービスの開発の段階」「販路開拓・商品サービス提供の段階」の3つの段階に分けると、それぞれのフェーズで人材不足が課題となっています。

下請け時代は必要がなかったため
・新市場を把握するための市場調査に対応する人材
・新規顧客を発掘ができる営業マン
がおらず、中途採用であれアウトソーシング等の外部人材利用であれ、コストに見合う効果があるかわからない、あるいは負担する体力がなく獲得に踏み切れないようです。

ITを活用した販路開拓

中小企業の販路開拓にあたっては、その達成に向けた人材やノウハウが不足している課題がわかってきました。さらに、少子高齢化による労働人口の減少も必要な人材の不足に拍車を掛けています。
費用を抑えつつ新たな販路を開拓するには、ITの活用も有力な手法です。

1. 読む人の期待に応えられるホームページにする

一定規模の企業であれば、多くの企業が自社ホームページを開設しています。

ただホームページを開設しただけでは「全く有効ではなかった」「あまり有効でなかった」「どちらとも言えない」が48.6%と大きな比率を占めていますが、新規受注獲得の頻度に注目すると、「よくある」と「時々ある」が29.4%もあり、有効な販促ツールであることがわかります。

ホームページの有用性と新規受注獲得の頻度
出典:同上

企業のホームページは取引先や投資家など様々な立場の人が企業の印象をつかむ場として重要視しており、読む人の期待に応えられるホームページを持つ企業というだけで、信頼度が高まります。

コニカミノルタジャパンではホームページの制作サービスも行っています。

このサービスをご利用いただいたお客様の中には、ホームページをリニューアルし企業の技術やサービスの強み、会社の雰囲気をアピールすることで、新規取引の依頼が増えたという事例もあります。さらに、採用活動にも効果がでており、人材不足も解消したという結果もでています。

2. ホームページの訪問者、問い合わせを増やす

せっかく読む人の期待に応えられるホームページを持っていても、なかなか多くの人にページを見てもらえない、ターゲット顧客から問い合わせが来ないとお悩みの方も多いでしょう。「デジタルマーケティング」と呼ばれる手法を活用して、ホームページの訪問者を増やしたり、問い合わせを増やすことも有効な手段です。

マーケティング人材が少ないと言われる中、自社内だけで取り組みを進めることは難しいと思いますが、コニカミノルタジャパンでは「デジタルマーケティング支援」のサービスも行っております。

前述のホームページ制作も含め、Webに関するお悩みがあれば一度ご相談ください。お客様の目的に合った施策を一緒に探していきましょう。

3. インターネット上で商品を販売する

消費者向けの商品を展開している会社であれば、インターネット上で商品を販売するWebサイト(ECサイト)を活用して、営業時間や休業日を気にすることなく、世界中の国や地域に販路を拡大することも可能です。
ECサイトの運営業務は多岐にわたり、幅広い知識が求められますので、自社で独自に持って運営することは難しいですが、アマゾンや楽天市場などに代表されるモール型サイトや運営代行サービスを活用すれば、専門的な知識や高い技術力がなくても始めることができます。

4. 業務効率化を図るITツール

業務効率化を図り、生まれた時間を販路拡大の活動に使う、なども対策になるでしょう。「販路拡大のための業務効率化」と考えると難しく感じますが、日々の事務処理や小さな手続きをオンライン化することでも効率化を図ることができます。ITツールの活用で業務効率化を図った事例をいいいじかん設計動画カタログでご紹介しています。



まとめ

中小企業の販路開拓について、取組状況と課題について分析してきました。中小企業は大企業との下請構造が希薄化し、市場開拓に迫られています。市場開拓にあたっては、市場調査等のマーケティングや新規顧客獲得のための営業人材など、ノウハウと人材の不足が中小企業の課題となっています。
その対策としては、中小企業でもホームページ経由で見込み客を獲得したり、EC市場を使って新規顧客にリーチする、クラウドを使って業務効率を高めるなどの方法が考えられます。

ITを導入するためのノウハウや人材が不足している場合は、コニカミノルタジャパンにお声がけください。
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いいじかん設計 編集部

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