コニカミノルタジャパンでは日ごろからテレワーク利用の促進を行っていました。テレワークを導入した目的は従業員満足度(ES)の向上、顧客満足度(CS)の向上、事業継続性の確保(BCP)、人財確保、業務効率の向上、企業イメージの向上のためです。自身のスケジュールに合わせて、誰もが自由にテレワークを実施することができるようになっていました。
個人で自由にテレワークを活用するほか、BCP対策や2020年夏に開催予定だった東京オリンピックでの交通混雑を緩和する目的で、会社全体でも一斉テレワークを実施する機会を設けていました。
期間中はテレワーク勤務、時差出勤を推奨していました。
7月25日は全国の拠点で一斉テレワークを実施、9月4~5日は東京 浜松町オフィス勤務者のみ一斉テレワークを実施しました。
関東地方に大型台風が上陸した際、多くの交通網が麻痺し通勤が困難となった社員が多くいましたが、7割近くの社員が無理に出勤せずテレワークで勤務を続行しました。
先にご紹介したテレワーク・デイズ期間中に実施にあたって、テレワーク中に発生した課題あらかじめ各部署、支社、支店に課題内容フィードバックしました。どのように課題を解決するか話し合ったうえで、各支社・支店で一斉テレワーク日を設定して実施し、問題なくテレワークを実施できるか試しました。
これらの活動を経て、テレワーク勤務の満足度について社内アンケートを実施しました。当時のテレワーク活用度は以下のように月に1回程度の利用や利用していない社員も多く、オフィスに出社して働くことが普通となっていました。
テレワークを活用している社員にとってはテレワークで勤務することは高い満足度を得られ、従業員満足度(ES)の向上や業務効率の向上など、テレワークを導入した目的を果たす結果が出ています。
通勤時の負担が減ったことで創出できた時間を業務やプライベートの時間に活用しているという結果が出ました。テレワークにより多くの社員がコニカミノルタジャパンの働き方改革「いいじかん設計」ができています。
コニカミノルタジャパンでは2020年2月より新型コロナウイルスの感染防止として、テレワーク勤務を推奨してきました。
2月中旬は「可能な限りテレワーク」を、3月からは「原則テレワーク」で勤務することを呼びかけられました。外勤が常態の社員は直行直帰、どうしても出社が必要な場合は事前に申請の上、時差出勤する決まりになりました。国内出張の禁止やセミナー等のイベント開催・参加も禁止となりました。
緊急事態宣言が全国で解除され、6月からは「可能な限りテレワーク」を実施することになりました。ショールームやオフィスツアーも再開されましたが、10月後半になった今もほとんどの社員がテレワークを行っており、業務内容に応じてテレワークと出社を使い分けています。
新型コロナの影響により長期化する在宅勤務でのテレワークに関して、社内でアンケートを実施しました。
・アンケート対象者:コニカミノルタジャパン株式会社 従業員
・全体有効回答数:2,289
・アンケート実施期間:2020/6/4~9
(1)在宅勤務への抵抗感、ウィズ・アフターコロナ環境下での在宅勤務希望
新型コロナが流行しており、まだ効果的な治療法が模索されているウィズコロナの状況では在宅勤務(テレワーク)をすることを望んでいる社員が多いことが分かりました。
新型コロナの流行が終息したり、効果的な治療法が確立されたアフターコロナの状況では「多少在宅勤務継続を希望する」の回答が多くなりました。また、コロナ流行前のように主に出社をして働くスタイルを望む社員は少数派となり、出社とテレワーク勤務を状況に応じて使い分けたいという意欲が見られました。
(2)業務生産性の変化
これまでの出社して働くことが基本だったコロナ前の働き方から、コロナ禍、ウィズコロナのテレワークがメインの働き方に変わったことで、業務生産性がどのように変化したか調査したところ、コニカミノルタジャパンでは約3割の社員が「効率が上がった」と回答し、「効率が下がった」と感じた社員より多い結果となりました。
外部の調査機関においても同様の調査が実施されましたが、圧倒的に「効率が下がった」の回答が多く、コニカミノルタジャパンでの結果とは大きく異なる結果となりました。これは、コニカミノルタジャパン社員がこれまで行ってきた働き方改革の取り組みを通してテレワークでの働き方が浸透し、これまでと変わらないか更なるパフォーマンスを発揮できたことが要因であると考えられます。
コニカミノルタジャパンでの調査において、「テレワークで効率化されたこと」で特に多かった回答は、「資料作成」、「通勤時間」、「会議(Web会議)」の3点でした。通勤時間を削減できることで、仕事に充てられる時間が増えたことや、会議室を確保する必要がない、Web会議により会議で会話する内容が効率化されたことにより会議開催が出社時よりも効率的になったことが要因として挙げられます。また、社内にいると何かと声をかけられて仕事の手を止めることがありますが、テレワークの場合そのようなことがないため集中できる、といったことも考えられます。
一方で、長期化するテレワークによりコミュニケーションの希薄化を感じることも確かです。仕事中に声をかけられて手を止めることや、会議においても議題と関係ないことを話すことでコミュニケーションが深まるときもあります。
このようなテレワーク中のコミュニケーションに関するアンケート調査やコミュニケーションにおける課題の解決策については以下の資料で解説していますので、ぜひご覧ください。
(3)オフィス内、通勤時の衛生面の不安
業務内容によってはテレワークをすることが難しい場面もあるため、オフィス内での集団感染リスクを考慮し、密閉空間、密集場所、密接場面といったいわゆる3密を回避するよう多くの企業で取り組まれていると思います。
会社に出社して働く場合、周囲で働く人との距離に関して働く人はどのように感じているのでしょうか。またオフィス内にはドアノブや棚、机、複合機など共用部分も多くありますが、共用部分の衛生面についてはどのように感じているのか、コニカミノルタジャパンの社員に聞いてみました。
働く場での人との距離よりも、什器などの共用部分の衛生状態の方が気になる、という結果が出ました。
人との距離がそれほど気になっていない要因は、コニカミノルタジャパンのオフィスがフリーアドレス式になっていることが大きく起因していると考えられます。フリーアドレスの場合、自分から人が多いテーブルや対面の位置を避けて座ることができるからです。
什器などの共用部分に関しては、机などであれば除菌シート等で拭いてきれいにすることができますが、複合機のパネルなどは拭くことができないので不安だったり、ドアノブなど不特定多数の人が触れるけれど毎回消毒するのが大変な部分があります。このような場合、オフィスの空間や共用部分に抗菌コーティングをすることがおすすめです。コニカミノルタジャパンのコールセンターは、テレワークの実施が難しい業務がある部署ですが、社員が安心して働けるように空間全体を丸ごと抗菌できる「デルフィーノ」による抗菌コーティングを行いました。
また、空間全体に抗菌作業をするのは難しい、という方には、特にオフィス内でも共用の機械の多い複合機にのみ抗菌コーティングを行う「タッチセーフティー」のサービスも取り扱っています。お気軽にお問い合わせください。
社内でのアンケート結果から、コニカミノルタジャパンは今後どのように働くことが理想かを考え、新しい働き方に応じるために以下10の提言を定めました。
この提言は、未来に起こりうるであろう大小様々な事業継続危機に強く、自律と共創を実践する企業となり、従業員がそこに参加することで充実を実感する『コニカミノルタジャパンが考えるニューノーマル時代の働き方』に活かす事を目的として発表されました。
ニューノーマルの働き方について、どの企業も試行錯誤しています。コニカミノルタジャパンでは社員の意見を基に策定した10の提言に沿って課題解決をすすめ、未来に起こりうるであろう大小様々な事業継続危機に強く、自律と共創を実践する企業となり、従業員がそこに参加することで充実を実感する『コニカミノルタジャパンが考えるニューノーマル時代の働き方』設計に活かしていきます。
「IDEA SHOWROOM」では働き方改革の課題を解決するソリューションをご覧いただけます。テレワークが気になるお客様向けのおすすめ見学コースもご用意していますのでお気軽にご覧ください。また、中小企業での働き方改革やテレワークの取り組み事例を「いいじかん設計 動画カタログ」でご紹介中です。こちらもあわせてご覧ください。
いいじかん設計 編集部
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