方針
環境経営の考え方
環境課題を解決することで事業貢献度を拡大
コニカミノルタは、経営理念である「新しい価値の創造」の実現に向けて、経営ビジョンに「お客様の「みたい」を実現することで、グローバル社会から支持され、必要とされる企業」「人と社会の持続的な成長に貢献する、足腰のしっかりした、進化し続けるイノベーション企業」を掲げ、社会・環境課題の解決と企業成長の両立を図ることを目指したサステナビリティ・環境経営を実践しています。サステナビリティ・環境の取り組みは経営戦略そのものであるとの考えのもと、事業活動を通じて「人間中心の生きがい追求」と「持続的な社会の実現」を高次に両立させるところに当社の存在意義があると考えています。
グローバル企業としてさらなる成長を遂げ、持続可能な社会の実現に貢献するため、社会課題をビジネス機会と捉え、課題解決につながるイノベーションを生み出すと同時に、その成果を、コニカミノルタ自身の持続可能な成長につなげていく必要があります。
コニカミノルタの環境経営は、「環境課題を解決していくことで、事業を成長させ、さらには新しい事業を創出していくこと」をコンセプトとし、気候変動をはじめとした地球環境課題の解決に貢献するとともに、会社の成長を図ることで、世の中から必要とされる会社になることを目指しています。
例えば、工場やオフィスで消費する電力を温室効果ガス(GHG)の排出をともなわないものに変えるためには、太陽光パネルなど再生可能エネルギーによる発電設備の導入や再エネ証書の購入など、これまで不要だったコストが掛かかります。また、資源のリサイクルや再生資源の利活用、有害物質の排出量削減にも、商品設計や生産工程の刷新が不可欠になり、生産性や品質の低下を招くリスクを抱える可能性があります。しかし持続可能なビジネスを実現するためには、事業価値を落とすことなく、環境価値を生み出すことが必要条件です。コニカミノルタでは、顧客や取引先などのステークホルダーや社会とのつながりを密にし、新たな事業価値を生み出していくための事業機会と捉えて、環境経営を実践しています。
コニカミノルタ流環境経営の考え方
ステークホルダーとの価値共創
地球規模での環境課題を解決するには、自社だけの取り組みには限界があり、お取引先やお客様、地域社会といったステークホルダーとともに取り組むことで、環境への貢献を拡大していくことが重要です。
コニカミノルタでは、お取引先、お客様を中心とするステークホルダーとの連携によって社会全体のCO2削減により積極的に関わり、ともに事業成長していくことを目指しています。
すでに、お取引先におけるCO2削減活動では大きな成果をあげています。2022年度までに計50社に環境価値と事業価値の向上に向けたノウハウを提供した結果、2.3万トンのCO2削減と0.3万トンの資源有効活用を実現し、6億円相当のコスト削減を実現しました。お取引先とともに活動することで、自社責任範囲を超えて、お取引先の社会的責任を果たす活動の支援を行い、より積極的に地球上のCO2削減に貢献できると考えています。
また2014年から始めたグリーンマーケティング活動では、自社で実践してきた環境ノウハウを提供し、コニカミノルタの環境経営に共感いただいたお客様の環境課題の解決に寄与することで、信頼関係を構築し、ビジネスパートナーとして選んでいただいています。この活動によって築いた顧客関係は500社以上にものぼります。
さらに、より多くの企業と連携するための施策として、2020年6月より環境デジタルプラットフォームの運用を開始しました。グリーンマーケティング活動では、顧客企業と当社のみの情報交流にとどまってしまいます。しかし、顧客企業間で環境情報がデジタルを活用して流通すれば、参加企業は環境経営を進化させることができます。こうして生まれたのが、オープンな環境経営の情報共有の仕組みである「環境デジタルプラットフォーム」であり、環境経営の共創のエコシステムです。
こうした連携の輪をグローバルに広げていくことで、地球環境問題の解決に対する貢献度が飛躍的に高まると考えています。