製品における環境配慮
化学物質の安全性確認
グリーン調達をグローバルに推進しています。
グリーン調達
環境配慮型製品を提供するには、製品を構成する原材料や部品にさかのぼって環境負荷を確認することが必要です。コニカミノルタグループでは、原材料や部品を調達する評価基準として、品質・コスト・納期に環境の要素を加え、環境負荷の少ない部材を優先的に購入する「グリーン調達」をグローバルに実施しています。
また、調達する原材料・部品の含有物質を評価する「物品評価」に加え、お取引先の環境マネジメントシステム構築状況を評価する「企業評価」も基準に加えており、こうした調査情報はデータベース化しグループ内で共有しています。
さらに、情報機器の部品調達では、サプライチェーンにおける含有化学物質管理の推進のために、お取引先の現場診断、教育支援を通して強力なパートナーシップを構築する「環境コラボレーション」を実施し、環境リスクを低減しています。日本と中国のすべてのお取引先の製造事業所に直接出向き、化学物質管理体制の強化をお取引先とともに行ってきました。その結果2007年度は、環境管理レベルが最高のAランクであるお取引先の割合が、年度始めの60％から年度末の80％超へと改善が進みました。
欧州規制への対応
RoHS指令に対し、欧州に限らず全世界の製品へ組み込んでいます。
RoHS指令の遵守
2006年7月より欧州指令2002/95/EC（通称RoHS指令）が発効し、鉛・カドミウム・水銀・六価クロム・特定臭素系難燃剤2種類を含む電気電子機器の販売が禁止されています。コニカミノルタグループでは、お取引先にもご協力いただきRoHS指令が適用されるすべての製品について使用の全廃を完了しています。また、今後の規制拡大に先んじて、指令対象の電気電子機器だけでなく、すべての機器製品について全廃対応を推進し、製品寿命の長い産業用機器の一部を除き全廃しました。なお、残った未対応の製品についても、順次後継機種を開発し、全廃していきます。
REACH規制への準備
欧州では2006年12月に、これまでの規制を統合した新しい枠組みの化学物質規則EC No 1907/2006（通称REACH規則）が公布されました。成型品に対する有害物質規制としては、販売の制限に加えて情報伝達が要求されており、より一層厳しい管理が要求されます。
コニカミノルタグループでは機器製品の部品・材料に対し有害物質の含有を確認する新たな仕組みを構築中です。
製品からの化学物質放散への対応
ドイツの「ブルーエンジェル」マーク基準をクリア、快適にお使いいただける製品をご提供しています。
ブルーエンジェルマーク
（ドイツ）オフィスなどでお使いいただくデジタル複合機・レーザプリンタなどの情報機器製品では、快適なオフィスの居住性をそこなわないことが特に重要です。コニカミノルタは、製品の環境負荷とともに、使用時に発生する騒音やVOC（揮発性有機化合物）の放散などを厳しく規制した、ドイツの「ブルーエンジェル」マーク（以下BAM）の認証基準のクリアに積極的に取り組み、快適にお使いいただける製品をご提供しています。
コニカミノルタの試験所は、ドイツ連邦材料試験・研究所により、BAMの申請に必須とされている化学物質放散測定ができる試験所として認定されています。これにより、認証取得のスピードアップはもちろん、測定結果の製品への迅速なフィードバックが可能であり、より安全で安心な製品を追求しご提供します。
化学物質データベース
化学物質の情報を一元化し、安全設計やリスク管理に役立てています。
コニカミノルタでは化学物質安全管理の仕組みを運用するツールとして、化学物質管理システムを独自に構築し、活用しています。このシステムは、化学物質に関する危険性、有害性などコニカミノルタで安全性を評価した結果や、物理・化学的特性の情報、世界各国の化学物質関連法規の情報などをデータベース化して一元管理するものです。
データベースには材料メーカーから入手したMSDSなどの一次情報、評価の根拠となった試験結果・文献情報をそのままの形でリンクし、利用できるようになっています。イントラネットを使ってこのデータベースにアクセスできるため、開発部門や生産部門を中心にデータベースの利用が進み、製品の安全設計や作業安全、環境保全に関わる化学物質のリスク管理に役立てられています。
また、製品～材料～化学物質を関連付けて登録しているため、世界各国で目まぐるしく変動する化学物質規制に対し、確実に対応を取ることができるようになっています。さらに、このシステムで一元管理された情報を用いて、各種の帳票、書類を作成することができ、GHS対応MSDSなど信頼性の高い情報をお客様へ提供しています。