新庁舎の働き方改革とDX促進を印刷環境刷新で強力に支援

伊丹市 様

伊丹市 様

職員数

約2,600人(2023年8月現在)

業種

公共・組合

導入目的

生産性向上 コスト削減

実現手段

出力環境の最適化
紙文書の削減・運用管理

ICカード認証で、複合機の効率利用と出力枚数削減を実現

「Smart Itami(スマート イタミ)宣言」に基づき、働き方改革とデジタル化を推進する伊丹市役所様。新庁舎の開庁に伴い、複合機の数と使い方を見直す必要がありました。この課題に応えたのがコニカミノルタの ICカード認証印刷システム「Dispatcher Paragon」でした。このシステムの導入により、本庁の複合機を50台から31台へ削減に成功。出力枚数を約20%削減させ、ペーパーレス化の促進に寄与。また場所にとらわれないどこでも印刷を実現し、ミスプリントや印刷取り忘れなども解決、働き方改革、DX 推進に貢献しています。

課題解決のポイント

導入の背景

新庁舎への移転を機に複合機を減らしたい

大阪市と神戸市の間に位置し、交通、交流の要所として発展を続ける伊丹市。清酒発祥の地としても知られています。その市政サービスを担う伊丹市役所様は、2022年11月に新庁舎を開庁。その事業開始に合わせて複合機を入替え、ICカード認証印刷システムを導入。その経緯について担当部署に取材しました。
伊丹市が掲げる「Smart Itami(スマート イタミ)宣言」に基づき、新庁舎移転にあたっては働き方改革、デジタル化推進が最重要事項となりました。「ABWの働き方を、積極的に採り入れていくことになっていました」と、お話いただいたのは、デジタル戦略室主査の竹中史明様。
ABWとは Activity Based Working の略で、業務の内容によって働く場所や時間を自由に選択するという働き方です。「新庁舎では、働き方改革やペーパレス推進のため複合機の台数を削減し使い方を見直すことが決まっていました」とは、デジタル戦略室の村社朋代様。

デジタル戦略室 村社 朋代 様
デジタル戦略室 村社 朋代 様

Smart Itami 推進のため ICカード認証印刷を

旧庁舎で稼働していた複合機は50台。部署ごと、部屋ごとに配置されていて、そのほとんどがモノクロ機でした。カラー印刷が必要な部署は、複合機とは別にインクジェットプリンターを購入して使っていました。「自分の部署にある複合機しか使えない。ノートPCを持って階や部署をまたいで打ち合わせをするのに、自分の席にもどらないと印刷ができない。働き方改革に逆行する状態でした」と村社様。
さらに、ミスプリントや、印刷物の取り間違い、放置などの問題も起こっていました。「複合機の台数を減らしつつ、これらの課題を解決したい。その解決の手段が、ICカード認証印刷の導入でした」(村社様)。

デジタル戦略室 主査 竹中 史明 様
デジタル戦略室 主査 竹中 史明 様

コニカミノルタの「Dispatcher Paragon」を採用

その結果、プロポーザル方式に基づき、コニカミノルタの複合機と ICカード認証印刷システム「Dispatcher Paragon」が採用されることになりました。
「Dispatcher Paragon」は、印刷等を行う前に ICカードでユーザー認証を行うことで、システム上のどの複合機からでも出力が可能で、セキュアな印刷環境を提供します。また、部署別・個人別の出力枚数を集計でき、印刷業務の効率化、コストの削減に寄与します。伊丹市役所様は、このシステムを他メーカーとともに新庁舎開庁の1年程前から試用を実施。ICカード認証印刷の機能や操作性、採用す複合機の機種の豊富さや用途なども検討され、最終的にコニカミノルタの複合機と「Dispatcher Parag」が選ばれました。

ICカード認証で誰でも使える印刷環境
ICカード認証で誰でも使える印刷環境

導入の効果

複合機を50台から31台に削減

「新庁舎は、2022年11月に開庁しました。4階以下の執務スペースは、間仕切りの少ないオープンなスペースで構成され、複合機は南北の両端に1台ずつ設置。これまでの部署ごとの配置から、基本的にフロアごとの配置に変更されました。「新庁舎では、全フロアで専用のデスクを持たないフリーアドレスが採用されました。ICカードを使いたい複合機にかざせばいいので、部署ごとの機器に縛られる必要はありません。空いている複合を使えばいいわけです」(村社様)。
「Dispatcher Paragon」の導入により、複合機はこれまでの50台から31台への大幅な削減が実現しました(システム導入は21台)。ほとんどがカラー・モノクロどちらでも出力できるため、それぞれの部署が個別に購入していたインクジェットプリンターもすべて廃止。そこに必要だった消耗品費や故障時の交換費用なども必要なくなりました。

出力枚数を月約10万枚削減に成功

「Dispatcher Paragon」を導入後、印刷業務は大きく変化しました。「ICカード認証のおかげで、ミスプリントや印刷物の取り忘れ、放置などはほぼゼロになりました」(村社様)。その中でも最大の効果は、出力枚数の大幅な削減が実現したこと。2022年〜23年の4〜7月間の比較で、「月に10万枚、約20%出力枚数減を実現できました」(村社様)。
さらに「職員が ICカード認証をすることで、個々人や所属ごとの印刷枚数が明確にわかります。出力枚数に対する職員の意識が高まったのも、削減できた要因の一つではないでしょうか」(竹中様)。台数も出力枚数も削減、それに伴い電気代などのコストも減少させることができました。

働き方改革推進ともしっかり連携

新庁舎の5階には職員の誰もが使えて自由に仕事ができる多目的スペース "en-gawa" が設けられました。また各フロアには個々の職員が作業に集中できる個室、集中ブースが備えられています。「5階にはフィニッシャー付きの複合機を1台設置していて、大量に印刷したい職員はよくここを利用していますね。集中ブースも、ノートPC を持ち込んで、すぐ近くの複合機から出力できるから便利です」(村社様)。「たとえば、会議で急遽資料を追加することになっても近くの複合機から出せる。業務の効率化につながっています」(竹中様)。
「Dispatcher Paragon」は、働き方改革、DX推進とも密接に連携して、その効果をさらに高めています。
複合機のメンテナンス、サポートの面でも大きく変わりました。それぞれの部署ごとに管理が任されるようになったため、不具合が起こったときも、デジタル戦略室を通さなくてもよくなりました。「コニカミノルタさんに部署ごとに直接サポートを依頼するのでワンクッション減って、解決がスムーズになりましたね。故障の際、デジタル戦略室が代替機を用意する必要もなくなりました」(村社様)。

フリーアドレス採用の4階執務スペース職
職員が自由に使える5階多目的スペース 'en-gawa'
職員が自由に使える5階多目的スペース "en-gawa"

今後の展望

さらなるDX推進を目指して

「Dispatcher Paragon」活用について、コニカミノルタとの連携について、今後の展望をお尋ねしました。「印刷枚数の見える化が実現して、より細かいアプローチが可能になりました。これからは、部署別・個人別の出力を集計・管理することで、さらに効率よくペーパーレス化を進めていきたい」と竹中様はおっしゃいます。
村社様からは、「今後は複合機や『Dispatcher Paragon』の活用はもちろん、コニカミノルタさんとデジタル化推進についてさまざまな面で連携、サポートしていただければと思います」とお言葉をいただきました。
今回は、ICカード認証印刷システム「DispatcherParagon」を働き方改革、DX推進のツールとしても活用する伊丹市役所様を取材しました。

お客様プロフィール

伊丹市 様

伊丹市 様

名 称

伊丹市

住 所

兵庫県伊丹市千僧1丁目1

職員数

約2,600人(2023年8月現在)

導入した製品について

SecurePrint! Suite

Dispatcher Paragon

Dispatcher Paragon の主な機能は複合機の統合管理。ユビキタスプリント機能を活用した効果的な認証プリント環境を構築することで、移動先の複合機や、待ち時間の少ない複合機で印刷を行えます。

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