道南食品株式会社 様 / 綜合パッケージ株式会社 様
デジタル加飾加工を施した新パッケージで売上が大幅アップ
JETvarnish 3D の加飾効果が目を引く富良野メロンサイコロキャラメルのパッケージ
厚盛ニスコーティングで、富良野メロンのシズル感、リアル感を細部まで再現
北海道の菓子メーカーとして、北の大地の魅力を最大に活かした商品を開発している道南食品株式会社様。このほど、主力商品である富良野メロンサイコロキャラメルを拡充。そのパッケージ印刷を担当したのが、綜合パッケージ株式会社様でした。立体的なニスコーティングで、メインビジュアルのメ ロンのシズル感、リアル感を細部まで再現・大幅な売上アップを実現しました。このパッケージの加飾加工に使われたのが、UV インクジェットスポットニスコーター「JETvarnish 3D Evolution」でした。
導入の背景
北海道ならではの魅力や美味しさを訴求
北海道函館市にある菓子メーカーの道南食品様。キャラメルとチョコレートの2つのカテゴリーの製造・販売に特化し、北海道の魅力と美味しさをお客様に提供することをポリシーとしています。
「北海道のお菓子は、自然のイメージを訴求したものが市場で大きなウェイトを占めています。当社もその中の1社として、北海道の魅力を製品に付加しようと日々奮闘しています」。お話いただいたのは、代表取締役社長の関利也様。また昨今は、北海道を訪れるインバウンド客が増加し、日本の観光客とともにインバウンド客にいかに北海道ならではの魅力や価値を提供できるかが、差別化の要点になっているとおっしゃいます。
道南食品株式会社様 代表取締役社長 関 利也 様(右)
製造部 開発グループ係長・グループ長 兼務
マーケティング企画G・営業部 本間 千絵 様
魅力あるパッケージが差別化のポイント
土産店にひしめく菓子や食品。どのメーカーの、どの商品も、北海道らしさを強調する同じような訴求になりがちです。「その中でお客様を惹き付け、手に取ってもらうためには、視覚的なアピールがとても大切なのです。いわゆる魅力あるパッケージをデザインすることが大きなポイントになっています」(関社長)。しかしながら、単なる絵柄や写真、デザインで、他社と差別化を図るのは至難の技。「別の部分でインパクトを与えることが非常に重要になってきました」と振り返ります。
新商品のパッケージに厚盛ニスの加飾加工を
道南食品様の柱となるブランド、サイコロキャラメル。そのバリエーションの一つに富良野メロンサイコロキャラメルという商品があります。「今回、この商品をリニューアルし、さらに5本入パックを新しく作りました。この新パッケージに、登場感のインパクトが欲しいと考えました」(関社長)。メロンのシ ズル感をもっと訴求したい。店頭でお客様に手に取ってもらうための工夫を加えたい。そこで採用したのが、厚盛ニスコーティングを使った加飾加工でした。
導入の効果
まさにイメージ通りのパッケージが完成
加飾加工に使われたのがコニカミノルタのUV インクジェットスポットニスコーター「JETvarnish 3D Evolution」でした。「今回パッケージの印刷を担当していただいた綜合パッケージ様から何パターンかアイデアをいただき、その中からイメージを決定しました。実際に上がってきたパッケージは、まさに我々のイメージ通りの仕上がりでした」とは、商品開発部の本間千絵様。随所に厚盛ニスコーティングが効果的に使われ、細部までメロンの素材感を訴求したパッケージが完成しました。「厚盛効果でメロン自体の網目に立体感が生まれ、メロンをカットした写真も瑞々しく見えます。当社のロゴの細かい文字もスポットニスできれいに再現されて、すごく完成度の高いものが出来上がりました」(本間様)。
これまでできなかった細部に渡るリアルな表現
「現在使っている紙器の板紙にエンボスをかけても、厚くてなかなか立体感は出ません。ところが、今回厚盛したニスの立体感の印象は全然違いました。また、そこにニスの光沢感が加わるので非常にインパクトがありました」(関社長)。
これまでのプレスコートやエンボス加工では出せない立体感と細部に渡る再現性、表現を実現。「厚盛ニスの効果で、果物のシズル感や、メロンのリアル感が出て、まさに訴えたいところを強調したパッケージになったと思います」(関社長)。
発売後、前年比売上300%の伸長を達成
市場に出ると、新パッケージは大きな反響を呼びました。「発売後、取扱いの問屋から小売店への導入がとてもいいと聞いています。小売店からは、陳列している商品の中でも訴求力が高いということと、光の加減でピカッと光って見えることもあり、それがお客様の目を引いていると聞いています」(本間様)。 店頭に並んだのは、北海道の観光需要が最盛期を迎える7月。「既存の1パックの製品と合わせて、対前年比売上300%の伸び率を達成できました。主力のサイコロキャラメルに3本目の柱ができた、これが非常に大きいですね」(関社長)。加飾加工によるパッケージが、売上アップの大きな力となったようです。
メロンの網目に沿って施された厚盛ニスが、果物のシズル感を立体的に表現
サイコロキャラメルの3 本目の柱として、道南食品様の売上に大きく貢献
今後の展開
今後も新製品に積極的に採用していきたい
お客様に対する視認性が高く、店頭訴求力が高い厚盛ニスコーティング。今後も、積極的にパッケージに採用していきたいと関社長。さらには、「JETvarnish 3D Evolution」の大きな特長でもある箔加工についても、「金箔、銀箔加工は大きな差別化になるだけでなく、ニスコーティングと同時に加工できて、コストやスピード面でもメリットが大きいと考えています。これも導入を検討していきたいですね」とのこと。
さらに、デジタル印刷ならではのバリアブル(可変)加工についても、「個別にデザインを変えたり、名前を入れたりと、単純に販売だけではなく、商品の付加価値としてキャンペーンやイベントに活用できるのではないでしょうか」(関社長)。加飾加工の導入を契機に、道南食品様のパッケージ戦略は大きく広がり始めています。
印刷を担当した綜合パッケージ様から
「JETvarnish 3D Evolution」を活用し、 お客様の側に一歩踏み込んだサービス提案を
綜合パッケージ株式会社 取締役 営業部 統括部長 大西 浩二 様(右)
執行役員 営業二部 部長 小林 有志 様
ようやく出会ったパッケージ印刷に使えるデジタル加飾機
大西様 「これまでいろいろなニスコーティングの機械を見てきましたが、パッケージ印刷にはまだ使えないな、というのが正直な感想でした。しかし、1年半ほど前、『JETvarnish 3D Evolution』に出会い、厚盛ニスコーティングと箔加工を自分の目で確かめて、ようやくパッケージ印刷に使えるデジタル加飾機に出会えたなと思いました。
最終的に導入に至った決め手は、A1機があることとコロナ処理ができること。A1機なら当社の設備とも合致し、量産体制にも対応できると考えました」。
菓子メーカーにとって、パッケージは商品の一部
小林様
「『JETvarnish 3D Evolution』のメリットは、ニスの厚盛や箔加工など、立体感のある加工を低コストで、ロットを問わず、スピーディーに対応できるところです。
北海道の場合、パッケージ印刷は観光土産品が主体になりますので、店頭でどれだけ目立つか、お客様を惹きつけられるかは非常に重要です。特に菓子メーカー様にとっては、パッケージも商品の一部だという認識。カタチやデザイン、表現は大きな差別点です。今回、道南食品様とのお仕事では、まずパッケージの加飾加工サンプルをお持ちして、どうしたら効果的に加飾できるのか、アピールできるのかをポイントに印刷を進めました」。
「JETvarnish 3D Evolution」を、企業戦略の重要な手段に
大西様
「『JETvarnish 3D Evolution』を導入するにあたり、印刷オペレーターを営業経験者から選びました。これは工場をショールーム化し、お客様にいろいろな状態をお見せしながら、一緒に作り上げたいという考えからです。
今後デジタル化が進んでいくと、ボーダーレス化がどんどん進んでいくでしょう。オフセット印刷とデジタル印刷、BtoB と BtoC、さらには企画、営業、生産現場などの業務が、これから垣根がなくなって、いかにお客様の側に一歩踏み込んだサービスが提供できるかが重要になっていきます。我々、綜合パッケージが、単なる加工業から本当の意味でのメーカーになるために。その一つの手段として、デジタル加飾機『JETvarnish 3D Evolution』を活用していきたいと考えています」。
お客様プロフィール
道南食品株式会社
住所 | 北海道函館市千代台町14番32号 札幌営業所:札幌市厚別区厚別西2条1丁目5番18号 |
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設立年 | 1980年(昭和55年)10月 |
従業員数 | 151名(2014年3月末現在) |
事業内容 | キャラメル・チョコレートの製造、販売 |
ホームページ | |
概要 | 大正8年(1919年)函館菓子製造株式会社を前身とし、昭和11年(1936年)明治製菓函館工場として継承された後、昭和55年(1980年)に、道南食品株式会社として新たなスタートを切り、現在に至る。株式会社明治100%出資の関連会社として、長年に渡りキャラメル、チョコレートの分野での菓子開発・製造・販売に携わる。株式会社明治の高度な品質管理と優れた菓子製造技術支援をもとに、お客様に安心・安全で、雄大で自然あふれる北海道の特徴や魅力を最大限生かした美味しい商品の開発、提供に努める。 |
取材 | 2018年9月 |
綜合パッケージ株式会社
住所 | 北海道札幌市手稲区曙2条5丁目1番60号 |
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設立年 | 1941年(昭和16年5月 |
従業員数 | 95名 |
事業内容 |
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ホームページ | |
概要 | 1941年に設立、1971年に綜合パッケージ株式会社となる。以来、印刷紙器Bフルート、Eフルート、Gフルートの美粧紙器並びにダンボール紙器の製造・販売、また、ディスプレイの製造加工・販売と包装資材全般の取扱いおよび販売を業務とする。道内企業としていち早く印刷紙器一貫工場体制を整備化し、50年以上培ってきた知識と技術を基に、企画から製造、物流までのトータル提案を行う。商圏としては北海道東北エリアを担い、包装の役割だけでなく、それ自体が人や社会のメディアとなるパッケージの創造を目指す。 |
取材 | 2018年10月 |
記載されている情報は取材時のものであり、閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。
- 当事例内の所属部署名、役職は取材当時にて記載したものです。
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