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株式会社ニシカワ 様

デジタル印刷機を生産機としてフル活用できる環境を実現


株式会社 ニシカワ 様

オフセットとデジタルのワークフローを統合し、シームレスに出力

印刷業から情報加工サービスへの転換を図り、最新技術を積極的に採り入れる株式会社ニシカワ様。2016年にクラウド上でワークフローを一元管理する「Apogee Cloud」を導入したのに続き、このほどコニカミノルタのプロダクションプリンター「AccurioPress C6100」を導入されました。これにより、クラウド上でデジタル印刷とオフセット印刷のワークフローを共有化。「AccurioPress C6100」のハイレベルな画像品質と相まって、ロットや納期、稼働状況によってシームレスにオフセット印刷とデジタル印刷を振り分けられる印刷環境が実現。稼働率アップと収益向上に貢献しています。

課題は、「7台のRIP用サーバーにかかるコストと維持管理が大変」、「オフセットとデジタル印刷のワークフローを統一したい」、「デジタル印刷をビジネスとしてもっと活用したい」。解決は、「「Apogee Cloud」導入で、サーバーの維持管理が不要に」、「クラウド上にワークフローを共有、シームレスに出力」、「「AccurioPress C6100」を導入、生産機として活用」。

導入の背景

印刷をはじめ、幅広いメディアに情報を発信

「もともと当社のビジネスは、折込チラシの印刷がメインでしたが、現在は印刷プラスαということで、さまざまな業態に進出しています」。お話いただいたのは、株式会社ニシカワ 代表取締役社長の西川誠一様。現在、商業印刷を中心に、CM、サイネージをはじめ、Web 制作、3DCG の制作など、さまざまな表現で幅広い事業を手がけており、クリエイティブ部門の「ネクスメディア」、印刷に特化した「ニシカワ印刷」、3DCG・アニメーション制作の「ガオカンパニー」をグループ会社として傘下にしています。「デジタル印刷機もいち早く導入し、チラシと連携するPOP やフォトブックなどを作っていました」。新しい技術やアイデアを業務に積極的に採り入れてきました。

RIPワークフローをクラウド化し、コスト削減と管理効率化を実現

これまでニシカワ様は、日本アグフア・ゲバルト株式会社のPDF ワークフローを導入し、制作と印刷の拠点をネットワークで結んでいました。「しかし各拠点にワークフローのサーバーを7台持つことになり、そのコストや維持管理が大変でした」と西川社長。そこで2016年、アグフアから提案されたクラウドワークフロー「Apogee Cloud」を導入。このソリューションは、プリプレスのすべての機能をクラウド上で実現できます。「データがクラウド上にあるため、サーバーが一切不要になり、ハードウェアの管理も要りません。サーバーがないため、万一の場合のBCP 対策にもなりました」とのこと。

「Apogee Cloud」と親和性の高い「AccurioPress C6100」を導入

「Apogee Cloud」にはデジタル印刷機にダイレクトに出力できるDPL(DIGITAL PRINT LINK)という機能があります。これを使えばワークフローRIPを共有し、同じリソースでオフセットにもデジタル印刷にも接続できます。「それならば、デジタル印刷機をこれまで以上に活用できるのでは?と考えました」。その結果、新たなデジタル印刷機として導入されたのがコニカミノルタの「AccurioPress C6100」でした。
AccurioPressシリーズは、「Apogee Cloud」の開発段階からワークフローの共有化と出力がテストされ、その親和性が確かめられたマシンです。「親和性の高さは、アグフアさんからしっかり聞いていました。コニカミノルタのOEM のデジタル印刷機を導入していた経緯もあり、選択に迷いはありませんでした」。こうしてクラウド上でのワークフローRIPと「AccurioPress C6100」が連携した、業界でもはじめてのシステムが実現しました。

導入の効果

デジタル印刷機が、生産機としての位置づけに


デジタルとオフセットの使い分けが進み、仕事量が飛躍的に増えました。(西川社長)
ワークフローとデジタル印刷機の導入に当たり、ニシカワ様はデジタル印刷機を総入れ替えし、設置場所をクリエイティブ部門の「ネクスメディア」から「ニシカワ印刷」の工場へと変更。「導入を機会に、企画のアウトプットから生産のアウトプットへシフトし、デジタル印刷のビジネスをさらに伸ばそうと考えました」と西川社長。
「Apogee Cloud」によって、刷版のワークフローと、デジタル印刷のワークフローの共有化が実現しました。「これはワークフローという視点で見ると、版があるかないかの違いだけで、デジタル印刷とCTPは同じ位置づけになります」。さらに「AccurioPress C6100」の導入によって、デジタル印刷の画像品質がオフセット印刷に遜色ないレベルにまで向上しました。「デジタル印刷機を、印刷生産機として活用する体制が、これで整いました」。

印刷機の稼働率が上がり、収益も大きく向上

これまでニシカワ様では、ビジネスの位置づけがあいまいだったデジタル印刷ですが、共有ワークフローによりシームレスな環境が実現したことで、稼働率が大きくアップ。出力ロットや納期などにより、デジタル・オフセットの使い分けが進み、相乗効果でオフセット印刷の稼働率も上がりました。収益面でも大きく向上しているとのこと。
「今までは、営業が事前にオフセットで刷るか、デジタルで刷るかを指示していましたが、現在は業務や工場の現場で判断し、出力を振り分けるようになりました。もうこれからは、デジタル、アナログの仕事を意識しなくてもいい。これは大きいですね」。
また「Apogee Cloud」の利便性をさらに活かすため、社外からリモートアクセスして印刷の指示ができるソリューションを導入、さらなる業務の効率化にも取り組んでいます。

会社組織も役割も大きく変わり、社員の意識革命に

デジタルプリントリンクによるワークフローの共存
図を拡大する

社内の組織も、刷版グループ、デジタル印刷グループを統合して、業務部の中の出力グループへと変更。交替勤務で業務が24時間対応できる体制が出来上がりました。「社員の役割も大きく変わりつつあり、誰かに指示されて仕事をするという感覚がなくなって、意識革命にもつながっています」。
デジタル印刷機が生産機として稼働し始めると、次なる課題となるのは安定性。マシンのダウンタイムは、ビジネスに直結してしまいます。「工場には2台導入し、不測の事態にも生産を止めない体制をとっています。もちろん、『AccurioPress C6100』自体の高い安定性もビジネスには心強いですね」。何かあれば迅速に対応するコニカミノルタのサポート体制にも満足していただいています。「今はまだ、このソリューションの活用は始まったばかり。デジタル印刷部門を今後さらに拡充していくつもりです」とのこと。

今後の展開

ユーザーサイドに立ったオープンな企業姿勢を高く評価

同じ印刷関連の製品であっても、同じメーカーのものしか連携できないなど、いろいろ制約が多い業界内のシステムやソリューションの中で、「アグフアさんのソリューションとコニカミノルタさんのマシンは、会社は違ってもスムーズに連携できています。使う側に立ったオープンな関係は素晴らしいですね。メーカーを問わず、新しい技術をいろいろと使ってみたい我々にはとても助かります」。ユーザーの選択肢が広がるオープンな企業姿勢に高い評価をいただきました。

臨機応変なアウトプットが重視される時代へ

今回の導入により、大きく変化し、進化したニシカワ様の印刷ビジネス。最後に今後の展開についてお伺いしました。「大きな機械を入れて、同じものを大量に生産するのではなく、小ロット生産向けの設備を複数台導入して、いろんなお仕事に臨機応変に対応する時代になっていくのではないでしょうか。広い意味でのアウトプットが重要になっていくと考えています」。
今回の「Apogee Cloud」と「AccurioPress C6100」の導入は、ニシカワ様のビジネスの転換期を象徴し、今後の変化をさらに加速するソリューションと言えそうです。

コニカミノルタの「Apogee Cloud」+「AccurioPress C6100」満足ポイント。「ワークフローの共有化による刷版部門とデジタル部門の統合」、「デジタル印刷を生産機として活用する体制確立と稼働率の向上」、「スムーズな連携でユーザーの選択肢を広げるオープンな企業姿勢」

お客様プロフィール

株式会社ニシカワ

住所 東京都東大和市高木3丁目351番地1
設立年 1952年3月
従業員数 株式会社ニシカワ 株式会社ニシカワ印刷
株式会社ネクスメディア ガオカンパニー株式会社
グループ連結 301名(2017年9月30日現在)
事業内容 商業用印刷物を主体とした情報メディア全般の企画立案、制作
ホームページ
概要 これまで印刷物制作を通して培ってきた情報加工のノウハウを、クロスメディア、メディアミックスという観点から昇華させ、情報サービス産業として社会との新しい関わり方を模索している企業グループ。お客様の販売促進(セールスプロモーション= SP)を総合的に支援してゆくためにあらゆるSP 媒体に精通したプロとして、常にお客様にとって最適なSP 手段をご提案できる知識・ノウハウの吸収と企画・提案力の強化を図っていく。
取材 2018年7月

ネクスメディアが開発する 3D POP

記載されている情報は取材時のものであり、閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

  • 当事例内の所属部署名、役職は取材当時にて記載したものです。

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