文書管理から「働き方改革」を考える!必要性とメリット
- #情報共有・文書管理
- #業務改善・生産性向上
急速に進む少子高齢化を背景に人手不足が常態化し、また政府が進める「働き方改革」を受け長時間労働に規制がかかるなど、企業はより少ない人数で生産性を維持する努力が求められています。
人手不足を解消するには、一人ひとりの生産性を上げる、職場環境を改善し従業員の満足度を高める、その結果離職率が下がり魅力的な職場として採用機会につながります。生産性を上げて職場環境を改善するための有効な手段としておすすめできるのが紙文書の削減、文書管理の見直しです。
INDEX
「紙文書に縛られた働き方」のデメリット
コニカミノルタジャパンを始め、「働き方改革」に取り組んだ企業が気づいたのは、様々な施策を実施するにはまず「紙文書に縛られた働き方」を解消する必要がある、という事実でした。
例えば以下のように明らかにメリットが計算できる施策も、紙の書類が残っていてはそのメリットが半減します。
- いつでもどこでも決裁ができるワークフローの電子化
- 参加者が一箇所に集まらなくても良いWeb会議システム
- 育児や介護などの事情を抱える従業員も働ける在宅勤務
- オフィスコストを削減できるフリーアドレス
紙文書に縛られた働き方のデメリットはこれらの他、キャビネットなど保管スペースや電子化で効率化できる業務処理工数も含まれます。
縛られた働き方になってしまう
- どうしても紙の近くで仕事をすることになる
- フリーアドレス化が困難
- 直行、直帰しづらい環境。営業職の効率性が低下
- ダイバーシティの対応などへの障害
情報管理が属人化してしまう
- 情報の共有化、二次活用ができない
- 重複した情報管理が散見される
コニカミノルタジャパンが行った紙文書削減プロジェクトでは、全社で富士山1.2倍相当の紙文書を88%削減、本社オフィスのキャビネット数では500個→98個と80%の削減に成功しました。
また社内申請書を電子化した結果、全社で削減できた業務処理工数は年間約12,000時間に及びます。
紙文書削減のアプローチ方法
紙文書を削減するにはまず文書管理の現状を調査し、改善目標を定め、文書管理規定の策定や電子化などを通じて紙文書を削減し、その成果を測定するプロセスが必要です。
1.現状調査
各部門に訪問し、保有している紙文書の種類と文書量を計測し、ヒアリングで業務内での利用方法や利用頻度を確認します。その結果「紙に縛られた働き方」が「ルール」「システム」「ヒト」の3つの問題に集約されました。
2.紙文書削減の目標設定
対策立案前にどの程度を目指すのかの決定が必要です。完全ペーパーレスを目指すのか、紙が便利な場面では印刷するなど柔軟な運用にするかで必要な対策も変わってきます。
3.「ルール」「システム」「ヒト」の3つの視点で改善
「ルール」では文書管理ルールを明確化します。コニカミノルタジャパンでは紙で保存が必要な文書は約4割に過ぎず、大事な情報を各人が紙で手元に置いておく運用が常態化していました。対策として、電子化したデータのファイル名や格納場所などのルールを文書管理規程に反映し、検索を容易にしました。
「システム」では紙ベースの業務フローを電子化します。部門や業務をまたがる際に余計な紙文書が発生しがちなので、業務フローを改めて確認した上で部門をまたぎ一気通貫でシステム導入した点がポイントです。
「ヒト」は「ルール」や「システム」を運用する体制の構築です。コニカミノルタジャパンでは、運用開始にあたり総務部が責任部署となるとともに、各部門に文書管理実行責任者を置き、現場に納得してもらうための説明会や運用を浸透させるための研修会を数ヶ月かけて行いました。
4.効果測定
コニカミノルタジャパンでは削減できた紙文書の量やキャビネットの数、業務処理時間など複数のKPI(目標達成のための指標)で対策実施後の改善具合を計測しています。
コミカミノルタジャパンの文書管理支援ソリューション
コニカミノルタジャパンでは「働き方改革」のノウハウを元に「いいじかん設計」というコンセプトを基にした働き方改革のソリューションを展開しています。自社で実践してきたからこそできる、お客様の用途に合わせた、紙中心の業務の効率化をご提案しています。
ここでは「らくらく!文書削減パック ツールコース」と「文書管理コンサルティングサービス」をご紹介します。
■らくらく!文書削減パック ツールコース
「らくらく!文書削減パック ツールコース」は、お客様自身で効果的な紙文書削減ができるよう、コニカミノルタジャパンのノウハウが詰まった「らくらく!文書削減ガイド(雛形)」やレクチャー動画、ツールをご提供するコースです。
- 自社で推進したいけれど、ノウハウがない場合
- まずは紙文書の削減のみトライしたい場合
- コストを抑えてトライしてみたい場合
- 文書を削減の進め方を理解したい、効果を体感したい場合
など、一部の部署で少しずつ始めたい、簡易的に実施したい場合などに適しています。
■文書管理コンサルティングサービス
「文書管理コンサルティングサービス」は現状調査、課題の抽出、対策の立案、文書管理のルール構築など適切な文書管理の在り方を考え、その実現をサポートするサービスです。このサービスを通じて、社内の無駄な文書(紙・電子)を削減し、管理コスト削減と活用効率向上に貢献します。
- プロの支援やアドバイスを元に確実に進めたい場合
- 紙文書が増えない仕組みまで作りたい場合
- 電子化のフロー作成、システム導入、文書管理規定の作成まで支援を受けたい
など、紙文書削減を全社的に大規模で進めたい場合に適しています。
ご紹介した2つのソリューションの導入事例やダウンロード資料をIDEA SHOWROOMでご紹介中です。IDEA SHOWROOMトップページより「文書管理」を選択してご覧ください。
まとめ
働き方改革で連想されるワークフローの電子化やWeb会議、在宅勤務などの施策を導入するには、まず「紙文書に縛られた働き方」を解消する必要があります。そして紙文書の削減はそれだけで一つのプロジェクトとして取り組む複雑さを持っています。
自社だけで進めるのは不安という場合は、自社実践を通じてノウハウを蓄積しているコニカミノルタジャパンにご相談ください。ご相談はページ右上のお問合せボタンよりお気軽にどうぞ。ペーパーレス化のメリットとポイントをまとめた資料も公開中です。
いいじかん設計 編集部