業務効率化が効く分野とその手法とは?
- #業務改善・生産性向上
長時間労働が社会問題化し人手不足が続く中、企業はより少ない人数で生産性を維持する努力が求められています。「働き方改革関連法」の施行により残業の上限規制が始まるなど、従業員側も短時間で効率的に仕事をする工夫が必要です。より短時間で同じ成果を出すには、今までの業務を見直しムダをなくす「業務効率化」を図ると良いでしょう。中でも単純作業や事務仕事は、マニュアルやシステムで業務効率化しやすい分野と言われています。
また、自宅や外出先から仕事ができるテレワークを導入すれば、外出時にオフィスに戻らずに仕事ができるなど、移動時間を節約して効率的な働き方ができます。
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業務効率化と生産性向上の違い
業務効率化に取り組む前に、よく混同される「生産性向上」との違いについて触れておきましょう。まず生産性とは、アウトプット(成果)をインプット(投入資源)で割った尺度です。小さなインプットで大きな成果を得られれば生産性が高くなります。生産性の定義については「労働生産性について改めて考える!働き方改革の本質 」の記事で詳しく説明しています。
例えばみなさんが会社で過ごしている時間のうち、本質的でコアな業務に取り組んでいる時間はどのくらいでしょう。決裁などのワークフローや事務作業、連絡・会議など、定型業務・単純作業で占められている割合が結構あるのではと思います。
こうした定型業務・単純作業を、より短時間で低コストに行う改善が業務効率化です。そうしてできた時間をより本質的でコアな業務に当てればアウトプットの増大が期待できます。
コニカミノルタジャパンが考える、働き方改革のコンセプト「いいじかん設計」の中では、前者をコツコツ仕事をこなす「作業じかん」、後者をアイデアを生み出す「創造じかん」と呼んでいます。
フリーアドレスやテレワークで業務効率化する時のポイント
企業が進める「働き方改革」の事例として、フリーアドレスによるコミュニケーション活性化やオフィスコスト削減、テレワークによる場所や時間にしばられない働き方が注目されています。
フリーアドレスやテレワークを成功させている企業では、紙中心の業務を見直して電子化・クラウド化するなど、環境整備を先に行っている所がポイントです。
例えば固定席を持たないフリーアドレスでどの席からも必要な文書にアクセスできるようにするためには、紙文書を電子化してサーバーに保存し、閲覧権限を管理する仕組みが必要です。
また稟議・決裁が紙ベースの場合、上司が外出先から戻らないと決裁が進まない状況が生まれます。そこでクラウド対応の稟議・決済システムを導入するなどします。
このようにフリーアドレスやテレワークで業務を効率化したいのであれば、紙がある場所にしばられる業務を見直すことが前提となってきます。
マニュアル化、効率化に向いている仕事とは?
決裁業務や施設・設備予約、繰り返しが多い事務作業などは、作業手順を標準化しやすく、マニュアル化やシステム化に向いています。
業務改善を行うには、以下のような改善サイクルを回す方法があります。また、情報共有や会議室予約ができるグループウェアや稟議・決裁システムなど、既存のITツールを活用して業務改善するのも一案です。
1. 現状確認(業務プロセスや紙文書の利用・管理状況、ICT環境、オフィス環境などの棚卸し)
2. 計画策定(改善目標を定め、実施施策を計画に落としこむ)
3. 目的別ソリューションの導入(ドキュメント、ツール、オフィスデザインなど)
4. 効果の可視化(改善目標で定めたKPIに達しているかチェック)
コニカミノルタジャパンでは、2013年から取り組んできた自社実践の経験を踏まえた働き方改革のコンセプト「いいじかん設計」をベースとして、これまでのノウハウをまとめた働き方改革ソリューションを展開しており、お客様の段階に合わせて業務改善や生産性向上のお手伝いをしています。
ITツール導入による業務効率化
業務効率化を図るITツールをいくつかご紹介します。
グループウェアの「desknet'sクラウド」
スケジュール共有・ワークフロー・設備予約・備品管理・伝言・議事録・タイムカードなど複数の機能をクラウドによるサービスで、いつでもどこでも利用できます。
移行の敷居が低いワークフローシステム「X-point Cloud」
紙帳票に近いWebフォームを提供し、社内業務フローを変えずに移行できる電子稟議・決裁システムです。スマホにも対応しているので外出先から簡単に確認・承認することができます。
施設予約管理システム「FaciRiza(ファシリザ)」
企業で利用される様々な施設や会議室の予約管理機能を提供するシステムです。部屋前端末で入退室管理を行うことで予約しても使われないカラ予約を防止します。
まとめ
「働き方改革関連法」の施行は2019年から始まり、全ての企業に対応義務が発生します。同じ業務でもより短い時間で成果を出すための業務効率化は待ったなしと言えるでしょう。
単純作業や定型業務は業務効率化に向いていますが、中でも情報共有や稟議・決裁などのワークフロー、会議室予約は便利なITツールを活用することで、比較的容易に効率化できる分野です。
クラウドを使ったサービスなどを活用することで、自社の情報システムから運用や管理といった負荷を軽減したり、本来時間を割くべき仕事にシフトすることも可能になります。
導入をご検討されてはいかがでしょうか。