社内外の会話が豊かに行きかう職場風土を生み、発想につなげるオフィスのカタチ
株式会社東和エンジニアリング様
株式会社東和エンジニアリング様は、先進デジタル技術を駆使し、音響、映像、情報通信、コンピュータに関する総合システムのコンサルティングから設計、保守・常駐運用サポートまでを行うシステムインテグレーターです。同社は2019年5月に本社を移転しましたが、移転プロジェクトにおいて、PM(プロジェクトマネジメント)、設計デザインをコニカミノルタジャパンが担当しました。さらにプロジェクトと並行して、紙文書の削減を中心とした業務改革コンサルティングサービスも活用。社内外の交流が生まれる新オフィスと効率的な働き方で、経営目標達成の礎を築くことに成功しています。
紙文書の削減・運用管理、創造的な業務空間
- 市場・部門・職種を超えた一体感を生み出しチーム東和を加速すること
- 社会を巻き込んだ知を創造すること
- 全国拠点を常につなげること
- 変化を止めないオフィスであること
- 本社機能が2つのビルに分かれ、社内のコミュニケーションが不足
- ショールームが手狭で十分に機能していない
- 膨大な紙文書が生産性向上のボトルネックに
- フリーアドレス化し、自然に交流が生まれる執務スペースに
- オフィス全体がライブオフィスとして活用できるようにデザイン
- オフィス内の紙文書を削減し、削減前と比べて30%に
本社機能が2つのビルに分断
社内コミュニケーション不足が顕在化
岩名 竜一郎 様
「移転前は、本社機能が2つのビルに分かれていたことやフロアごとに部署が置かれていたことで、社内のコミュニケーションが不足していました。ショールームも手狭で、お客様を迎えてじっくりとお話を伺うには物足りない環境でした。そのため、本社とショールームを一つのオフィスに集約することを目的とした移転を実施しました」
自社の本社移転について語るのは、2018年秋にスタートした移転プロジェクトのプロジェクトマネージャーを務めた、株式会社東和エンジニアリング 法人ソリューション営業部 部長の岩名竜一郎様。
その目的を成功に導くためのコンセプトは、「Borderless × Connected × Creative with fun」。あらゆる境界線をなくし、顧客・社会・東和がつながり、多くの接点の組み合わせから得られる共創により新たな社会を導く、ことを意味しています。
本社移転の真の目的は働き方を変え、業績を向上すること?
「本社移転は、ただ場所を移ればよいというわけではありません。働き方を変え、業績向上につなげる必要があります」同社の新しいオフィスは、①市場・部門・職種を超えた一体感を生み出しチーム東和を加速すること、②社会を巻き込んだ知を創造すること、③全国拠点を常につなげること、④変化を止めないオフィスであること、という4つの目標の実現を目指しているといいます。
故に、「オフィスデザインに加えて、業務効率化により社員の創造性を高める時間を生み出すというコニカミノルタの働き方改革の考え方―『いいじかん設計』に基づいた課題解決支援など、トータルなプランをご提案いただいたコニカミノルタジャパンをパートナーとして選びました。また、プロジェクト実施前に見学したコニカミノルタジャパンの浜松町本社オフィスが、我々が求めるオフィスのカタチに近かったことも決め手の1つです」(岩名様)
移転プロジェクトでは、まず旧本社における働き方についての課題や理想のオフィスの姿を洗い出すために社員の方々によるグループワークを実施。「会議室の予約が取りにくい」「大量の紙文書が生産性を低下させている」といった課題などを“ 見える化” できたといいます。
また、後にコニカミノルタジャパンが提案するオフィスデザイン案に関しても、グループワークで挙がった課題や意見をフォローする工夫がされており、納得のいくものだったといいます。
フロアごとの役割を設定して経営課題解決につなげる
新しい本社は1階と2階がショールームフロア、3階と4階が執務フロアとなっており、全フロアを「ライブ・オフィス」として、来社したお客様は見学することができます。コンセプトを実現するための工夫が施されたオフィスが完成しました。
巨大なスクリーンを備えたプレゼンスペースが目を引く2階は特にコンセプトを具現化したフロアとなっています。カフェスペースやオープンなミーティングスペースなどを備えており、各ステークホルダーとの活発な交流が行えます。
3階と4階の執務フロアは、社内の交流促進のために、社員が自由に座る場所を選んで仕事を行う「フリーアドレス」スタイルのオフィスとして設計。
また、一般的なオフィスに比べてキャビネットの数が少なくなっており、フロア内は開放的で明るい雰囲気となっています。
それができたのも前述の「いいじかん設計」の考え方に基づいて、無駄な紙文書の削減に成功したからに他なりません。
旧本社に比べてキャビネットは6割減ったとのことですが、スペース確保以外にも、業務改善や働き方改革の実現において、様々なメリットをもたらすことが期待されています。
富士山8合目まであった紙文書が30%に
「書類を探すのが大変だったり、場所をとったりと、紙文書の存在が業務効率を落としていると気づいていましたが、なかなかペーパーレス化に手を付けられずにいました。そこで、本社移転を契機にコニカミノルタジャパンの『ドキュメントコンサルティングサービス』を活用しながら、紙文書の削減を行うとともに、デジタル化や文書保管のルールを制定しました」と岩名様。
紙文書ベースでの業務は、書類の検索や申請・承認業務に時間がかかりがちです。さらにテレワークなど、場所に縛られない働き方を実現しようとしても、書類のある場所に縛られてしまい、取り組みがうまくいかないことも――。コニカミノルタジャパンの「いいじかん設計」では、状況把握から課題解決まで適切なアプローチによって、そのような課題を解決する「ドキュメントコンサルティングサービス」をラインアップしています。
同社が保管する紙文書は、積み上げると高さが富士山8合目に相当するほど大量に存在していましたが、現在では30%にまで削減。岩名様は「コニカミノルタジャパンのコンサルタントによる定期的な進捗状況の確認や適切なアドバイスがあったからこその成果です」と語ります。
また、コニカミノルタジャパンのサービスとサポート体制の印象についての質問には次のように回答。「営業担当、PM、デザイナー、ドキュメントコンサルティングサービスや働き方改革のコンサルタントと、それぞれ専門の担当者がついてくれたので、様々な要望にスピーディに対応してもらえました。今回、移転プロジェクトは約半年という短期間で進めなければならなかったのですが、実現に至ったのはコニカミノルタジャパンのサポートがあったからこそだと考えています」
オフィス自体をカタログにして顧客とのコミュニケーションを活発化
東和エンジニアリングでは、働き方改革のソリューション開発なども行っており、先進的な働き方を自らが取り組むことで課題やメリットを把握。実際に得た知見をソリューションやサービスの開発や提案に生かしていく考えです。また、自社開発のシステムを導入し、実験の場としても活用していきたいとのこと。
そして、そのようなオフィスを顧客に見てもらうことで更なる創造や提案につなげることも視野に入れているそう。
「本社は社員だけが使うのではなく、数多くのお客様に来ていただき、我々の働き方を実際に見て、意見を頂戴して、ニーズや課題を把握することでソリューション開発や提案に生かしていきたいです。本社移転はゴールではなくスタート。紙文書についても減らしたら終わりではなく、取り組みは続けなくてはいけません」と岩名様は今後の展望について語ります。
社内はもちろん、お客様をはじめとする社外との密なコミュニケーションを生み出す新しいオフィスが、これから同社のビジネスにどのようなインパクトを与えるのか?期待は膨らむばかりです。
コニカミノルタ担当者から
「いいじかん設計」を中心として働き方改革を包括的にサポート
自然とコミュニケーションの生まれるオフィス空間に
空間デザイン推進部 プロジェクトマネジメントグループ
プロジェクトマネージャー 石黒 宏美
オフィス設計・働き方改革・ドキュメントの3つのサービスをコニカミノルタが担当いたしました。現場の進捗状況やお客様のリクエストはもちろん、東和エンジニアリング様のシステム(AV)設計など、自社以外のプロジェクトも含めて複数のプロジェクトの進捗を包括的に把握し、各プロジェクトメンバーに共有・都度スケジュール調整を行うことを心掛けました。結局、当初の予定通りに移転完了することができました。
空間デザイン推進部 デザイングループ
デザイナー 梶川 美菜
いいじかん設計のワークショップで挙がったオフィスの課題を踏まえて、設計デザインしました。フリーアドレス導入にあたり基本4人1島にし、話しかけやすい環境をご提供しました。オフィスの中央には複合機や共有の文具等を置くマグネットスペースを設けることで、社員同士のコミュニケーションスペースが自然と生まれます。窓側には3、4階で用途の違うスペースを設け、フロアの行き来も促すオフィスをつくることができました。
コニカミノルタのオフィスソリューション[満足ポイント]
・各分野のエキスパートによる迅速・的確なフォロー体制
・顧客に寄り添い継続的な支援を行うサポート力
・潜在的な課題を解決する企画力・実行力