コニカミノルタについて
情報機器事業分野は、MFPを主力とするオフィス分野と、商業印刷や企業内印刷で用いられるフルカラーデジタル印刷システムを扱うプロダクションプリント分野とで構成されています。
当社は、コア技術から展開した乳化重合法トナーの開発をさらに進め、材料に植物由来成分を使用し、独自の「コアシェル構造」を備えることにより、高画質かつ高速印刷の実現に貢献するとともに、稼働時の消費電力を低減して環境にも配慮した次世代型重合法トナー「デジタルトナーHD」、「デジタルトナーHD+(プラス)」*6 を開発し、ほぼ全ての機種に搭載しています。重合法トナーに加えて、長年にわたって培ってきた画像処理技術や用紙搬送技術などの搭載により、bizhub(ビズハブ)シリーズのA3カラーMFPの販売台数は、米国・欧州でシェア2位、中国では1位とトップレベルのシェアを誇っており、プロダクションプリント分野においても、bizhub PRESS(プレス)シリーズ等のカラー機の販売台数は、世界シェア1位を獲得しています。
重合法トナーの開発への注力に伴って乳化重合法トナー関連分野の特許出願を強化しました結果、2013年3月末時点での日本特許出願公開件数の累積は約1,000件、日本特許登録件数の累積は約350件と、乳化重合法トナー関連分野において同業他社に対してトップレベルの件数に達しています。
また、出張先からでも文書・画像の閲覧やプリント指示を可能にすることで、オフィスでの生産性向上を実現するビジネスソリューションをお客様に提供するために、ビジネス現場で活用が進むタブレット端末と、bizhubシリーズとの連携を実現するアプリケーション「PageScope Mobile(ページスコープモバイル)for iPhone®/iPad™/ iPod Touch®/Android™」*7 を提供しています。
ビジネスソリューションを実現するソリューション技術の開発に伴い、ソリューション技術の開発に関連する技術分野の日本特許出願件数および日本特許登録件数も増加させています。制御・ソリューション関連の技術分野における直近5年の日本特許公開件数の累積は約3,000件に達し、日本特許登録件数の累積は約2,000件と情報機器分野全体の件数のほぼ半分を占めています。
液晶テレビや携帯電話などの液晶画面に視野角拡大機能を持たせるVA-TACフィルムは、その品質がお客様に高く支持され、トップシェアを獲得しています。VA-TACフィルムを支えるさまざまな技術についての特許出願および権利化に注力した結果、日本特許出願公開件数は2010年度から3年連続で増加しており、特許取得件数もワールドワイドで100件以上となっています。本領域においては、日本、米国、中国だけでなく、VA-TACフィルムを用いた液晶用偏光板や液晶テレビの製造または販売国である韓国や台湾においても積極的に特許を取得しています。
さらに、次世代の技術として期待される有機EL照明についても、当社の材料技術、積層構造に必須の層設計技術など、複数のコア技術を活用し、サンプル出荷ができるまでに開発を進めています。有機EL照明関連では、既に、450件以上もの特許をワールドワイドで取得しており、民間調査会社*8 による調査結果では、特許力のランキング第1位を取得しています。また、有機EL照明のリン光材料および発光補助材料についての日本特許出願公開件数の累積および日本特許登録件数の累積はともに当社が国内第1位(独自集計)となっています。
当社の光学技術を、がんなどの早期発見のための開発に活用しています。すなわち、抗原抗体反応で捉えた微量のたんぱく質の蛍光発光を検出する技術に応用した、SPFS*9 の開発を進めています。これまでに開発してきたSPFSに関する技術を守るべく、130件以上もの日本特許出願を行っています。
さらに、世界最軽量のカセッテ型DRである、Aero DR(エアロディーアール)が、多くの医療機関にご導入いただいた結果、発売後わずか1年で販売台数1,000台を突破し、カセッテ型DRの国内トップシェアを獲得しました。*10 Aero DRは画像データの送信をワイヤレス化するとともに、本体重量の徹底した軽量化を行った世界最軽量カセッテ型DRであり、撮影時に患者さんがDRを手で支え持つ際の負担を飛躍的に軽減するとともに、医療従事者のX線撮影の作業効率を大幅に改善しています。DRに関連する特許出願は、グローバルに行われており、既にワールドワイドで300件を超えています。
集計:2017年12月1日~末日