KONICA MINOLTA

MICHICAKEプロジェクト

MICHICAKE by KAGUYA PROJECT

MICHICAKEは、PMS(月経前症候群)を抱える女性が
健やかに日々を過ごすためのサポートメディアです。

PMS対処の基本

1)自分のリズムを把握・理解する

日々の症状記録をつけてみよう

手帳、日記帳、カレンダー、スマホの各種アプリ、…まずはどんな形式でもいいです。自分のココロ、カラダが何を感じたか、そのとき生活面ではどんなことが起きたか(どんなことを起こしてしまったか)、難しく考えないで書き留めてみましょう。月経の開始日の記入もお忘れなく。月経か不正出血かわからないようなものも、ありのままメモしておきましょう。

どんな症状が何日間続いているか、症状と同時に自分に何が起きているか、きっといろんなことが見えてきます。予測もできるようになるかも。2カ月以上の記録をとったメモは、医療機関でPMSの診断をする際にも役立ちます。あなたにあったスタイルで記録を始めてみましょう。

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2)意識の切り替え・生活の工夫

この時期は無理をしないとわりきろう

自分のリズムがわかったら、まず自分が「この時期は無理をしない」と意識を切り替えましょう。体調は月経が来れば回復するし、3)生活の改善以下の対策で全体的にPMSが改善すれば、体調が良い日が増えてきますから。まずは可能な範囲で日常生活や仕事の量やスケジュールを調整してみましょう。そして思うとおりにいかないこの時期の状態で自分を決めつけないで。重要な判断もできれば先送り。次の月経が始まる日までは、「無理をしないで自分をいたわる時期」と決めてしまうのも一案です。

さらに大切なことは、自分の暮らしに影響力の大きい人に理解してもらうこと。あなたが最もわかっていてほしい人に協力をお願いしてみましょう。PMSであることを説明し、「生理がくれば、またもとのわたしに戻るから」とあらかじめソフトに伝えておけば、相手にも安心してもらえるでしょう。

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3)生活の改善

軽症でも重症でも生活改善を大事に!生活改善は薬の効き目も左右する

症状が軽い場合は生活改善だけで問題解決。また治療薬も生活の整え方によって効き目が変わります。

夜更かしをしていたり、食事の時間がバラバラだったりするなど不規則な生活サイクルなのであれば、規則正しい生活を送れるようになるといいですね。ファーストフードやコンビニのお弁当など偏った食事を避けて、塩分を控えめに栄養バランスの良い食事を摂ることも症状の安定につながってきます。

ストレッチをする、お散歩をする、自分に合った適度な有酸素運動が良いと言われています。好きな音楽や映画などで楽しむ、マッサージなどのリラクゼーションスポットに通うなど、普段からストレスをためないようにしておくのもいい方法です。一方で、タバコ、アルコール、カフェインなどの嗜好品、チョコレートや甘いお菓子は、気分転換になるどころかかえってPMSの症状を悪化させてしまうので控えたほうがよいということを知っておきましょう。

カラダを温め、筋肉・腱・関節の緊張をほぐし、循環を良くするという方向性で「自分にとって心地が良いこと」「リラックス、リフレッシュの感覚を自分が感じられること」に取り組んでいくことは、PMSも含めた健康管理全般にプラスになると考えられます。

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4)医師に相談する

自分に合う薬を選び、うまく利用しよう

生活に支障が出るほどの症状があれば医療機関を受診し、まず正しく診断してもらいましょう。体調不良にPMS以外の病気が潜んでいないかどうかも確認が必要です。ココロの症状がとても強い場合は、産婦人科だけではなく相談しやすいメンタルクリニックや心療内科の受診もお勧めです。PMSに対応する診療を行っているかどうか、医療機関のホームページ検索や電話お問い合わせで受診前に確認してみるのがよいかも。

PMS/PMDD診断

薬による治療としては以下のものが現時点では推奨されています。

1 対症療法

鎮痛剤(頭痛や腰痛に)、抗不安薬(不安感やイライラに)、利尿剤(むくみに)など、症状が出たときに各症状に対応する薬で和らげます。

2 低用量ピル(OC: oral contraceptives)/低用量エストロゲン・プロゲスチン(LEP: low dose estrogen-progestin)配合薬

排卵を抑制することで月経周期に伴うホルモン変動をマイルドにし、カラダの症状を全体的に軽くすると言われています。ドロスピレノン含有LEP製剤は月経困難症の治療薬として用いられていますが、カラダとココロの症状を和らげる効果があると言われています。

※ピルは適切に使えば女性のQuality of Life(生活の質)改善する可能性が有ります。ただし、喫煙者は使用を避けるべき。また持病や体質によってはリスク上昇もありますので、産婦人科医師と個別に相談することが大切です。

3 漢方薬

複数の生薬(しょうやく)の配合で、ココロとカラダの両方に働きかけるのが特徴です。血の巡りを良くする、体内の水分の偏りをなくす、自律神経を調節するなど、1つの症状をターゲットにするのではなく「体全体のバランスを整える」ことを目指しています。同じ症状でもその人の体質「証(しょう)」によって薬を選びます。症状や体質の変化にも対応できるのも漢方薬の利点。また漢方薬の専門家は産婦人科医に限りません。

4 選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI: selective serotonin reuptake inhibitors)

抗うつ剤の一種で、セロトニンという脳内の神経伝達物質を調整することで抑うつ症状や不安を和らげる作用を持っています。欧米ではPMSの重症タイプであるPMDDの場合、SSRIが第1選択になります。

※24歳以下の若い人ではSSRIによって逆に興奮作用が強まることがあるので、基本的にはその年代の人への使用は控えられています。

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5)医師の処方箋の要らないサプリメントや市販薬について

PMSの症状があまり重くない場合、あるいはすぐには医療機関を受診する時間を作れない場合など、何か自分で調節できるものはないかと思いますよね。国内、海外でサプリメントやハーブなどの研究がいろいろなされてきましたが、信頼できる臨床試験によってPMSへの諸症状を和らげる効果があると知られているのは、次のようなものです。

  • カルシウム
  • ビタミンB6
  • チェストベリーエキス

※基本的には、医師や薬剤師に相談しての購入・服用をおすすめします。また、体質によって効果の違いがあることなどを念頭においておくことも大切です。

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6)認知行動療法について

治療薬を使わない専門家による治療としては認知行動療法(CBT: cognitive-behavioral therapy)がPMSに有効だということが複数の信頼できる臨床試験にて示されています。認知行動療法はうつ病の治療においては抗うつ剤による治療と並ぶ重要な精神療法として知られていますが、日本では正式な認知行動療法を受けられる医療機関や施設の環境がまだまだ十分整っているとは言えない現状があります。

認知行動療法のエッセンスを自ら取り入れるとしたら、次のことを意識しましょう。

  • 自分のストレスに気づく
  • 自分の考え方が感情や行動にどのように影響しているかを見つめる
  • 生活を振り返りながらココロが軽くなる活動を増やす
  • 現実的でバランスの良い対応策を探る
  • 今できることに取り組む

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