活用事例
コニカミノルタ株式会社複合機の外装材、内装材、トナーボトル
コニカミノルタの再生プラスチックは、複合機の外装材、内装材、トナーボトルで採用されています。
複合機の外装材
複合機の外装材には、廃プラスチックよりも高い機能性を有し、バージン材比較でCO2削減効果も高い再生プラスチックが活用されています。
複合機においてもっとも多くのプラスチックを使用している外装材には、大きな衝撃に耐えられる強度が求められます。以下のような目的から、プラスチックとしては最高レベルの難燃性も必要となります。
- 複合機内部の発火の危険を封じ込めるため
- 火事などのもらい火による発火を防ぐため
コニカミノルタは、トナー開発で培ったポリマーアロイ技術をベースに、廃プラスチックよりも強度・難燃性を飛躍的に向上させることができるアップグレードリサイクル技術を開発。これにより、複合機表面積の88%を占める部品で再生プラスチックを採用することができました。
複合機の外装材では、1台あたりペットボトル40本と水ボトル10本をリサイクル活用しています。ペットボトルと水ボトルから作られる再生プラスチック「R-PC/PET」は、PCR比率が高いもので70%、バージン材と比べて最大約70%のCO2削減効果があります。 外装材に再生プラスチックを活用することで、2022年度には年間およそ5,000トンの廃プラスチックを再資源化し、およそ7,000トンのCO2排出量を削減しました(自社算定)。
複合機の内装材
複合機の内装材である給紙トレーには、遊技機の内装部品から作られる再生プラスチック「R-ABS」が活用されています。 R-ABSはバージン材比較でCO2排出量を最大80%削減することが可能です。 リブ(突起のようなもの)が多い大きい部品は、成形の難易度が高いですが、コニカミノルタでは小さい部品から大きい部品まで、幅広く製品に搭載されています。
トナーボトル
複合機の消耗部品であるトナーボトルには、海洋汚染でも問題となっているミルクボトルから作られた再生プラスチック「R-HDPE」が採用されています。 R-HDPEのPCR比率は100%であり、バージン材比較で50%のCO2削減効果もありながら、 品質はバージン材と同等レベルです。
トナーボトルの製造現場から再生ペレットを輸送すると、コストがアップするだけでなくCO2排出量も増加してしまいます。そのためコニカミノルタでは、地産地消の取り組みも実施しています。
他社事例
OA機器関連
(株)サトー様 ※ニュースリリースの一部抜粋
サトー様のラベルプリンターの主力商品、スキャントロニクス®「CL4NX Plus」および「CL6NX Plus」では、筐体部品の約40%※1に、コニカミノルタが開発した使用済みエンターテインメント機由来の再生ABSが使用されています。ラベルプリンターの部品には難燃性と強度が必要であるため、コニカミノルタの複合機に導入されている、これらの機能に優れたリサイクル材が採用されました。
※1 質量比
通信機器関連
通信機器の筺体に採用が決まっています。お客様のニーズに合った再生プラスチックを開発し提供しました。
NECプラットフォームズ(株)様 ※ニュースリリースの一部抜粋
家庭用Wi-Fiルータの新製品「Aterm WX5400T6」では、外装プラスチックの約40%※1に使用済みガロンボトル由来の再生ポリカーボネートが採用されています。ルータの外装部品には難燃性と強度が必要であるため、コニカミノルタとNECプラットフォームズ様は、これらの機能を付加したアップグレードリサイクル材を開発し、製品への搭載を実現させました。
コニカミノルタの再生プラスチックに関するお問い合わせ
製品情報
Matelierは、厳選した廃材の活用、高い廃材由来プラスチック比率(PCR比率) 、高いトレーサビリティを特徴とする再生プラスチックです。難燃性や強度、CO2排出量削減効果などに優れた複数種類のラインナップがあり、お客様の製品に適した再生プラスチックをご提供いたします。
技術
コニカミノルタは10年以上にわたり再生プラスチックを製造し、高純度化技術やアップグレードリサイクル技術、成形技術を蓄積してきました。これらの技術により、再生プラスチックにおける物性のばらつきの抑制や、新たな価値の付加、幅広い製品への適用が可能となります。
技術者の声
再生プラスチックの開発、生産技術、地産地消について、コニカミノルタの技術者の声をご紹介します。