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原理/知識

色と光沢の管理
色と光沢の評価が必要な理由②

全反射率(SCI)、拡散反射率(SCE)、正反射率(SC)の関係性

色を判断する方法

表面状態の影響を受けずに素材そのものの色を測定するには

全ての方向の反射光(すなわち全反射光)を観測すると、観測される光量は試料の表面状態によらず一定になります。
色成分の拡散光の合計量は光沢面でも拡散面でも変わらず、拡散面でも正反射光が拡散しているだけで正反射光の合計量は変わりません。従って素材が変わって初めて測色値が変わるのです。

素材そのものの色ならSCI

全反射の測定方法(SCI)が有効です。 試料の表面状態(光沢)によらない色測定が可能で、素材そのものの色管理に適します。

拡散証明下の見た目の色ならSCE

拡散反射の測定方法(SCE)が有効です。試料の表面状態(光沢)に依存した色測定が可能で、目視評価結果に近く、製品の最終検査に適します。

単方向照明下での見た目の色は45°:0°

45°照明0°受光方式は、試料面の法線に対して45°の角度から照明し法線方向(0±10°)で受光する、一方向から照明する方式です。

光沢を判断する方法・・・「60°光沢度」と「8°グロス」

光沢度は、基準となる「屈折率1.567のガラス表面の鏡面反射率」と「試料表面の鏡面反射率」との比によって求められ、JISでは正反射角60°での測定を基本としています。8°グロスはJISでは規定されていませんが、SCIとSCEの測定により、正反射角8°での正反射率から算出されます。

正しい色と光沢を測るには SCI + SCE + 60°光沢度が必要

試料の表面状態が拡散面から光沢面に変化すると正反射率が増え、拡散反射率が減ります。この変化をとらえるには下記の評価が必要です。

※1:光学系の例 8°:di または di:8°

※2:8°:de または de:8°(45°:0° / 0°:45° など)

JISに準拠した色と光沢の管理

測色計は「45°照明0°受光タイプ」から誕生し、この照明受光光学系は検査室や屋外などの拡散照明とは異なり、真っ暗な部屋で一方向から照明された特殊な観察環境でした。 その後、積分球を用いた「拡散照明8°受光タイプ」が誕生し、これらが測色のJIS規格(JIS Z 8722)にまとめられました。 光沢度については、60°光沢度の測定が光沢のJIS規格(JIS Z 8741)に規定されています。

JIS Z 8741より一部抜粋

推奨機種

分光測色計CM-26dGは、60°光沢度の同時測定が可能ですので1台で色と光沢度の測定ができます。

※1:CM-600d/700d、CM-2500d/2600d、CM-25d/26dの8°グロス値は高光沢試料の測定に適していますが、中光沢の試料には60°光沢度がお薦めです。

※2:CM-26dGで8°グロスを測定する場合は、オプションの色彩管理ソフトウェアが必要になります。

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