コニカミノルタ

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ユーザー事例

色と光沢を同時測定で生産性向上

高品質な外観評価の用途に分光測色計を活用

三光化成株式会社

一貫したシステムで
⾃動⾞の内装⽤樹脂部材を生産

三光化成株式会社様 広島工場では、⾃動⾞内装⽤の樹脂部材を「製品設計・解析」-「⾦型設計・製作」-「加⼯・組⽴」-「検査・出荷」までを⼀貫したシステムで管理。⻑年培ってきた射出成形 / ⾦型技術と CAE 解析 / 設計技術をベースに、最新鋭の成形機と⾃働化機器、⼯場設備を活かし、⾼品質な製品を⽣産しています。

課題・背景

日々の抜き取り検査で
「色」と「光沢」を管理

⾃動⾞ Tier1 企業から委託を受けた内装部材を指定のマスター樹脂プレート⾒本(シボ付き)と⾒た⽬が合うように、樹脂材料メーカーと摺合せの上、⾃社製作の⾦型で樹脂成形品を試作。その際、マスター基準版の⾊と成形品との「⾒た⽬の⾊」、「光沢」に違いが生じていないかを評価します。また、量産後も⽇々、定期的にロットでの抜き取り検査を行い、一定の品質が保たれているか確認しています。

マスター基準板と内装樹脂成形品

課題は、作業時間の短縮

これまで『⾊』の測定は「分光測⾊計 CM-2600d」、『光沢度』の測定は「光沢計 GM-268Plus」を使用し、測定の再現性を上げるため、同⼀箇所を3回ずつ評価していました。工場が稼働して約7年経過し、測定比較サンプル数が増加。それに伴って作業時間と手間が増加しており、測定の精度を維持しながら効率化を進めることが課題となっていました。

従来機 CM-2600d と GM-268Plus の
測定ワークフロー

CM-2600dで色を測定

正反射光を除いた⾒た⽬の⾊評価SCEによる⾊差⊿E*abでチェック

GM-268Plusで光沢度を測定

60°光沢でチェック

【具体例】
1.色は3箇所を3回ずつ測定で約50秒
2.測色計と光沢計の入れ替え作業で訳10秒
3.光沢度は3箇所を1回ずつ測定で約30秒
→トータル90秒

解決策

『⾊』と『光沢』を同時測定できる「CM-26dG」を導入

新しい測定用機器として『⾊』と『光沢』を同時に測定できる分光測色計「CM-26dG」を導入。樹脂成形品の3箇所の評価ポイントを測定する際、測定器を⼊れ替える必要がなくなりました。
また、「CM-26dG」は、⿊⾊の測定精度が従来機に⽐べて向上しており、ピアノブラックのように⾃動⾞内装材などに多い⿊⾊の⾼品質な⾊管理にも活用できています。

CM-26dGによる色と光沢度の同時測定

導入効果

スムーズな測定評価で生産性アップ

これまで約90秒要していた測定時間を約30秒に短縮。⼤幅な作業効率アップにつながり、⽣産性向上にも貢献しています。また、従来機では『⾊』と『光沢』の測定箇所の位置ずれも課題でしたが、⾊と光沢度を1台で同時に測定できるため、煩わしい位置合わせの作業が不要。同一ポイントの測定評価がスムーズになりました。

ワークフローの比較

安定した製品づくり、世界レベルの品質保証に貢献

三光化成株式会社様は、「製品設計」-「試作」-「量産前」までのプロセス初期段階から品質保証を構築し、お客様の要望に応え、優れた技術面からの対策検討により発生防止型の品質管理活動を実施。
クオリティーの証である品質保証国際規格「ISO9001」をいち早く取得され、これまで育まれてきた経験と技術による品質保証を進化させ、さらなる高みを目指す中、「CM-26dG」も測定・検査の場で有効活用されています。

ご紹介の企業様

三光化成株式会社

社名:三光化成株式会社
本社:東京都板橋区
設立:1965年7月13日
主な事業内容:工業用精密プラスチック部品の設計・製造・販売、プラスチック金型の設計・製作・販売
URL:https://www.sanko-kasei.co.jp/

製品情報

分光測色計 CM-26dG

CM-26dGは業界最高レベルの器差・繰り返し性を実現、且つ色と光沢が同時に測定できる、積分球d/8タイプのポータブル分光測色計です。

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