コニカミノルタ

濃度計のツボ

蛍光分光濃度計

05認証制度

印刷認証取得による品質安定化への取り組み

色の変化を減らし、安定して再現するための対策として、印刷に携わる多くの企業が印刷認証を取得し、印刷工程の標準化と品質安定に取り組んでいます。世界の主な認証制度には、ドイツの認証機関Forgaの「PSO」、アメリカのIdeallianceの「G7」、日本印刷産業機械工業会の「JapanColor」があります。

ISO 12647に基づく3つの認証制度

地域 認証機関 認証制度
オフセット印刷:ISO12647-2 デジタルプルーフ:ISO12647-7
ヨーロッパ Fogra
FograCert
PSD(Process Standard Digital) ・Proofing System
・Proof Creation
アメリカ IDEAlliance
Certification
G7 System ・Hard Proofing System
日本 日本印刷産業機械工業会
JapanColor
印刷認証 ・プルーフ機械認証
・プルーフ運用認証

PSO (Process Standard Offset)

PSOは、ヨーロッパで主流となっている認証制度です。オフセット印刷においてプリプレス、枚葉、輪転、新聞、刷版作成などの区分を選択して申請。その区分に該当する各工程がISOの規格に基づいているか、ISO12647-2などの基準に合っているか、他にも右表に示されているような項目を検証します。
認証を取得するには、PSO Partnerという審査登録代行者に依頼しなければなりません。審査にはPSO Partner 立会いのもと2日を要するため、取得には高いハードルがあります。

区分 審査内容
プリプレス プロファイル
カラーマネジメント
PDF作成
プルーフ作成
印刷 製版(印刷版作成)
印刷品質確認
OKシート印刷
連続印刷安定性

G7認証

G7は、GrayのGとCMYKRGBの7色の7を合わせて名付けられました。印刷方式や用紙の種類を問わず、グレイの見え方をできるだけ同じにするために、グレイ階調とバランスを調整する手法です。調整の基準となるファングラフというカーブデータなどのツール類とガイドブックをIdeallianceが提供。これらのツールを使えば、誰が作業をしても一定のグレイを再現できるとしています。G7の認証制度は、この手法を用いてGRACoLやSWOPなどの基準に合っているかどうかを検証します。認証を取得するには、G7 Expertという審査登録代行者に依頼しなければなりません。

デジタルプルーフ認証

デジタルプルーフに対する認証制度には、Fograが行っている「Proofing System」と「Proof Creation」があります。Proofing Systemはメーカーやベンダーなど、システムを供給する側のシステムそのものを対象にしています。Proof Creationは運用側を対象にプルーフ作成能力を評価します。
Ideallianceが行っている「Hard Proofing System」は、FograのProofing Systemと同様、プルーフシステムそのものが評価の対象です。

デジタル印刷認証

デジタル印刷の認証制度は、ISO/TS 15311やISO/PAS 15339に基づいています。

地域 認証機関 デジタル印刷:認証制度
ISO/TS 15311 ISO12647-8 ISO/PAS 15339
ヨーロッパ Fogra
FograCert
PSD
(Process Standard Digital)
アメリカ IDEAlliance
Certification
Digital Press
日本 日本印刷産業機械工業会
JapanColor
デジタル印刷認証

PSD (Process Standard Digital)

PSDは、Fograが行っているデジタル印刷の認証制度で、PSOのデジタル版ともいえるものです。システムを提供しているメーカーやベンダーと運用しているユーザーが対象であり、ISO/TS 15311に基づいた項目を審査。
対象にする基準は、Fogra39やFogra51などが多用されています。

Digital Press

Ideallianceが行っているデジタル印刷の認証制度で、メーカーやベンダーが提供するシステムが対象です。ISO 12647-8とISO/TS 15311とISO/PAS15339を組み合わせた評価項目で審査。
GRACoLの基準値に対して審査するものと、ISO/PAS15339に規定されている基準値にに対して審査するものとの2種類があります。

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