濃度計のツボ
蛍光分光濃度計
06目視観察条件
色の評価を標準化するための観察光源の国際規格
印刷物を観察する際、色は照明によって異なって見えます。したがって、色の評価を標準化するために、観察光源には国際規格が設定されています。
国際規格の観察光源スペクトル
2000年にISO 3664:2000 が制定されました。この規格では紫外光(UV)が含まれていませんが、2009年に改訂された3664:2009ではUVが含まれています。
色評価に使用する照明光源
従来から使われてきた色評価用蛍光灯照明は生産を終了しており、現在は高演色LED光源が使われています。
印刷学会の規格
印刷学会は、印刷・製版の色評価用標準照明の照度を2000±500lxとし、光源の色温度を5000K、
演色性をRaが95以上、Riが90以上を規格として制定しています。
観察光源として使用される高演色LEDについて
一般照明用の白色LEDとの違い
一般の照明に使われている白色LEDは、青色LEDに黄色発光蛍光体をプラスしたものが多く、演色性が低いため色を見るのには適していません。
現在、色を見るための照明として知られているLEDランプの主要な白色化の方式には、図のような①青色LED+赤/緑発光蛍光体、②近紫外または紫色LED+赤/緑/青発光蛍光体、③赤/緑/青色LEDを組み合わせる、の3種類があります。
高演色LEDのスペクトル
高演色LED照明として開発、市販されている製品は、青色LED+赤/緑発光蛍光体のタイプが主流です。このタイプにはUV光が全く含まれていません。また、右のグラフが示すようにメーカーごとにスペクトルの形が少し異なるため、色の見え方にも僅かな違いがあります。
高演色LED照明として開発、市販されている製品は、青色LED+赤/緑発光蛍光体のタイプが主流です。このタイプにはUV光が全く含まれていません。また、下のグラフが示すようにメーカーごとにスペクトルの形が少し異なるため、色の見え方にも僅かな違いがあります。
色評価用蛍光灯と高演色LEDの演色性を比較
色評価用蛍光灯と比較すると、一般白色LEDは演色性が低く、現在市販されている高演色LEDは色評価用蛍光灯と遜色ない演色性を実現しています。
濃度計のツボ コンテンツ
03印刷の基礎
04印刷標準化
05認証制度
06目視観察条件
07カラーマネジメント
08モニター
09ペーパーインデックス