濃度計のツボ
蛍光分光濃度計
04印刷標準化
- 印刷標準規格
- JMPA/NSAC
国際的に浸透している印刷の標準規格
印刷の標準とは、安定した印刷を自社で実行できることが前提です。そのためには、自社独自の基準設定でも問題ありませんが、一般にはISO12647に準じた標準規格が国内、海外で定められています。
国際規格① ISO12647
印刷について、用紙の種類、CMYKベタ部の基準、許容誤差、TVI(ドットゲイン)量などを規定した標準規格です。
12647-2から12647-6までは、規格内にCMYKRGBの基準値や許容範囲などが規定されています。
12647-7と12647-8は、評価項目と許容範囲などが規定されています。
2013年に全面的な改訂が行われ、12647-2では従来5種類であった用紙が8種類に増えました。
ISO12647シリーズ | |
---|---|
12647-1 | 工程要因と測定法 |
12647-2 | オフセット印刷 |
12647-3 | 新聞印刷 |
12647-4 | グラビア印刷 |
12647-5 | スクリーン印刷 |
12647-6 | フレキソ印刷 |
12647-7 | デジタルプルーフ |
12647-8 | 検証プリント |
国際規格② ISO/TS 15311(技術仕様書)
デジタル印刷に関する規格ですが、現在は正式規格ではなく技術仕様書(TS)の段階です。
規格には基準値が記載されておらず、評価項目と許容範囲などが規定されています。
2種類の評価方法があり、様々なデジタル印刷機がある市場ニーズに対応して3段階の印刷許容レベルが用意されています。
国際規格③ ISO/PAS 15339(公開仕様書)
デジタル印刷に関する規格ですが、現在は正式に規格ではなく公開仕様書(PAS)の段階です。
デジタル印刷機には、色域の異なる多様な種類があることに対応し、色域の異なるCMYKRGB基準値を持つ8種類の用紙を規定。用紙の種類ごとにCMYKRGB基準値が規格内に記載されています。
国独自に設定している色の基準値
ISO12647-2などは、規格内に用紙ごとのCMYKRGBの基準L*a*b*値が記載されています。また、ISO12647-2をベースに、ドイツの「Fogra」、アメリカの「CGATS(Committee
for Graphic Arts
Technology Standards)」、「日本印刷産業機械工業会」が、1617パッチの基準L*a*b*値を用紙ごとにテキストファイルの形で提供し、規格の更新に合わせて新しくしています。
コート紙の基準では、従来Fogra39、SWOP2006、GRACoL2006が多く使われてきましたが、最新のものは、Fogra51、SWOP2013、GRACoL2013になっています。
各基準値は、基本的にISO12647-2に準拠していますが、策定している基準によって値が微妙に異なります。枚葉コート紙のシアン100%を例に最新の基準値を挙げます。
基準名 | 国 |
---|---|
Fogra1~54 | ドイツ |
CGATS TR001~006 CGATS21-2-CRPC1~7 |
アメリカ |
Japan Color 2011 | 日本 |
新聞を印刷するための色基準
ジャーナリストと出版者の権利を守る世界規模の機関「WAN-IFRA」は、ISO12647-3に準拠した新聞の色基準としてIFRA22、IFRA26、IFRA30などを発行しています。
また、アメリカでは、「SNAP(Specifications for Newsprint Advertising Production
)」委員会が、ISO12647-3に準拠したSNAP色基準を提供し、認証制度を行っています。
濃度計のツボ コンテンツ
03印刷の基礎
04印刷標準化
05認証制度
06目視観察条件
07カラーマネジメント
08モニター
09ペーパーインデックス