濃度計のツボ
蛍光分光濃度計
08モニター
- モニターの要素
- モニターの色管理
グラフィック用モニターと汎用モニターの違いを知る
パソコンで使用する液晶モニターには、色を見るためのグラフィック用モニターと一般の汎用モニターがあります。
液晶パネルの方式
液晶パネルには、図のように電圧がかかる前後の液晶の配向が異なる駆動方式を用いたTN、VA、IPSという3つの方式があり、それぞれ異なる特徴を持っています。
TN | VA | IPS | |
視野角 | 狭い | 普通 | 広い |
コントラスト | 普通 | 高い | 低い |
価格 | 安い | 普通 | 高い |
視野角
視野角は図のように見る角度によって色の変化が少ない範囲を、一定以上のコントラスト比(5:1)を保てる範囲と規定しています。
面内均一性
汎用モニターは、面内の位置によってムラがあります。グラフィック用モニターはこのムラを低減し、面内の表示を均一にするためにユニフォーミティ調整などが行われています。
階調性
グラフィック用モニターは、8ビットの入力信号を内部で一旦10~16ビットなどに多階調化処理して演算し、その中から最適な8ビットを取り出して液晶パネルへ送るなど、階調性を良くする工夫がなされています。
色再現性
汎用モニターは、sRGBの色再現域が一般的です。sRGBでは印刷の色再現域をカバーしきれないため、グラフィック用のモニターではAdobeRGBが使われています。右図下図のフルカラーで描いている部分がsRGBの色再現域、メッシュで描いている部分がAdobeRGBの色再現域です。
モニターの色再現域を表す際、AdobeRGB比という表現とAdobeRGBカバー率という表現が使われます。下図下図のようにAdobeRGB比100%であってもAdobeRGBの色域を完全に再現しているわけではないため、AdobeRGBカバー率による判断を推奨します。
濃度計のツボ コンテンツ
03印刷の基礎
04印刷標準化
05認証制度
06目視観察条件
07カラーマネジメント
08モニター
09ペーパーインデックス