なぜオフィス移転時にKPIを設定する必要がある?
KPIの設定方法と効果について解説


オフィス改善で成果を出すためのKPI設定・効果測定ガイド

オフィスづくりのKPI 設定方法のキホンがつまった一冊。企業や組織の成長に欠かせない「成果指標」と「効果測定」について実際の設定事例も交えながら、具体的な設定の方法とポイントを解説します!

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KPIマニュアル

せっかくオフィスを移転するなら、「移転して良かった」と従業員に喜んでもらいたいと考えている方は多いのではないでしょうか。オフィス移転の効果を高めるには、適切なKPIを設定した上で継続的に調査・計測を実施していくことが重要です。

今回は、オフィス移転時にKPIを設定する必要性やKPI設定の具体的なステップについてわかりやすく解説します。KPIを設定する際に押さえておきたいポイントも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

なぜオフィス移転時にKPIを設定する必要があるのか?

そもそもオフィス移転時になぜKPIを設定したほうがよいのか、疑問に感じた方もいるでしょう。オフィスづくりの目的とKPIを設定する意義について解説します。

オフィスづくりの目的

オフィスづくりにこだわる主な目的は、オフィス環境の改善を通してビジネスの成長を促すことにあります。オフィス環境が業務効率や従業員満足度に大きく影響することは、多くの事業者様が実感されていることでしょう。オフィスとしての機能性や使い勝手はもちろんのこと、デザインから受ける印象が企業イメージの形成に深く関わっているケースも少なくありません。

快適で働きやすいオフィスづくりは、人材確保にも良い影響をもたらします。企業ホームページや求人情報に掲載されるオフィス内の画像をはじめ、選考時に来社した候補者にオフィスの雰囲気が強く印象づけられるからです。このように、オフィスづくりは社内外の関係者に多大な影響を与える重要な要素といえます。

KPIとは

KPI(Key Performance Indicator)とは、「重要業績評価指標」のことです。後述するとおり、KSF(重要成功要因)の達成度合いを測る中間の定量目標を指します。オフィス移転においては、移転によって具体的にどのような効果を目指すのかを表すのがKPIと捉えてください。

たとえば、生産性向上や従業員エンゲージメント向上を実現したいのであれば、「労働時間を〇時間短縮する」「社員満足度を〇%向上させる」といった定量的な目標を掲げることが大切です。これらの定量的な目標がKPIに相当します。

オフィス移転時にKPIを設定すべき理由

オフィス移転は、現状のオフィスが抱えている課題点や問題点を解決する絶好のチャンスといえます。万が一オフィス移転によって従来のオフィスよりも機能性やデザイン姓が低下するようなことがあれば、移転のメリット面を実感しにくくなってしまうでしょう。

オフィスづくりの本来の目的に照らし合わせると、適切なKPIを設定した上で達成を目指すことは非常に合理的な考え方です。できるだけ理想のオフィスに近づけるためにも、オフィス移転の目的や達成したい目標を定めておく必要があります。

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KPIとKGI・KSFの違い

KPIと関わりの深い用語として「KGI」「KSF」が挙げられます。KGI・KSFとKPIとの違いや、相互の関係を押さえておきましょう。

KGI(重要目標達成指標)とは

KGIとは、企業が目指す最終的な定量目標のことです。たとえば、「売上〇〇億円達成」「コスト〇〇%削減」といった目標がKGIに相当します。

マラソン競技には必ずゴール地点が設定されているように、ビジネスにおいてもまず具体的な目標を決め、目標達成に向けて必要とされるアクションを検討していくのが基本的な考え方です。オフィス移転もまた、KGI達成を実現するための施策の一環と位置づけられます。

KSF(重要成功要因)とは

KSFとは、KGIやKPIを達成するための定性目標のことです。たとえば、売上目標(KGI)を達成するために「生産性向上を図る必要がある」といった要素を挙げる場合があります。このように、目標を達成するために何が必要かを表しているのがKSFです。

オフィス環境には定性的な側面が数多くあるため、KSFの一環と考えてよいでしょう。生産性向上を図ることが目的であれば、オフィスの機能性や快適性の改善が生産性向上に寄与する可能性が高いからです。

KPIとKGI・KSFの関係

KPIとKGI・KSFは互いに密接に関わり合っています。オフィス移転であれば、KGIに則ってオフィスに必要な改善点をKSFとして定め、KSFの達成度合いを測るための具体的な目標値としてKPIを設定するという流れです。

つまり、オフィス移転のKPIを設定するには、まずKSFを決める必要があります。その上で、理想とする状態と現状との差異を把握し、差異を埋めるための施策を講じていくのが基本的な考え方です。

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オフィス移転時のKPI設定のステップ

オフィス移転時のKPI設定方法について、順を追って解説します。次の3ステップに沿って適切なKPIを設定しましょう。

1. KSF設定

はじめに取り組むべきことは、KGIを達成するために必要なKSFの設定です。何をもってオフィス環境改善の「成功」とするか、目指すべきゴールを明確にしておく必要があります。

KSFを設定することなくオフィス移転に踏み切ってしまうと、移転後にどのような点が改善されたのか、より良くしていくべき点は何かが曖昧になりかねません。まずは移転後のオフィスについて「ありたい姿」や「改善したいこと・実現したいこと」を深掘りしておくことが重要です。

2. 現状把握

次に、設定したKSFと現状との差異を把握します。現状把握のために調査を実施し、注力すべき定量的・定性的な課題を明らかにしましょう。

【大手メーカーA社の事例】

◎抱えていた課題
・部署を越えたコミュニケーションが少ない
・オフィス内で居場所が固定化されており、人との接点が限られている

◎設定したKSF
・セレンディピティ(偶然がもたらす気づきや発想)の向上
→同じ部署のメンバーだけでなく、普段交流のない人との会話を促進することで新たな発想や気づきを得られる。

3. KPI設定

KSFの設定と現状把握を終えたら、KSFの達成度合いを把握するための指標を決めましょう。KSFはあくまでも定性目標のため、より具体的な数値で把握・共有できる目標を掲げる必要があります。

たとえば、KSFが「セレンディピティの向上」であれば、他部署と交流する機会を増やすことがKSFの達成に寄与すると考えられます。そこで「他部署の人と交流し、新たな視点や発想を得られる機会がある」と実感する従業員を10%増やす、といった目標を掲げることで、セレンディピティの実現度合いを数値によって把握可能です。オフィス移転の前後でアンケートを実施し、同じ質問項目を設定しておくことでKPIの達成度を確認できます。

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