「日経ニューオフィス賞」を受賞したコニカミノルタがデザインしたオフィス事例をまとめた一冊です。最新のトレンドが知りたい!新しいオフィスのアイデアが欲しい場合などにご活用ください。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、働き方やオフィスのあり方に関する意識が大きく変わるなか、オフィス面積の見直しの動きは今も続いています。オフィス移転やリニューアルなどで、小規模オフィスを検討する企業も多いのではないでしょうか。限られたオフィス面積を、快適で業務が行いやすい環境に整えることは、工夫次第で可能です。小規模でも、おしゃれで機能的なオフィスを実現できます。小規模オフィスをつくるうえで参考となる情報を紹介します。
目次
小規模オフィスとは
最近は、働き方に合わせたオフィスサイズが注目されています。小規模オフィスには特に一律の定義はありませんが、一般的には5~6人から30人程度が働ける規模のオフィスを指します。
基本的に、300名以下のオフィスにおける1人当たりのオフィス面積は10.5平方メートル程度とされています。小規模といっても、ただ小さくまとまっていればよいというわけではありません。仕事場である以上、デスク配置や業務用の機材設置が必要なため、十分な物理的距離の確保が必要です。
小規模オフィスのメリットとしては、以下のようなことがあげられます。
初期費用・維持費用の低コスト化
オフィス面積を小さくすることで、取得費用や工事費用、光熱費を含めた維持費用を抑えられます。
イメージやレイアウトを統一しやすい
全体把握がしやすく、イメージやレイアウトの統一化が容易です。
コミュニケーションをとりやすい
従業員同士の距離が近く、会話が発生しやすい環境となります。
機能的な業務環境にしやすい
省スペースのためのシステムやツールの導入、ペーパーレス化、フリーアドレス制の採用、在席人数抑制に向けたワークスタイルの多様化などにより、機能性が向上します。
オフィスレイアウト設計については、以下の記事もぜひご覧ください。
小規模オフィスのレイアウトのポイント
快適なオフィスにしていくためには、空間に合わせたレイアウト設計が求められます。小規模オフィスのレイアウトを考える際のポイントを解説します。
基本コンセプトを明確にする
最初に、オフィス全体の基本コンセプトを明らかにします。業種・業態、オフィス内で働く層を想定しながら、どのようなオフィスにしたいのかを考え、オフィスレイアウトの方向性を決めていきましょう。
このオフィスではどのような働き方を実現したいのか、そのためにもっとも重視することは何かを定めることで、レイアウトの指針が見えてきます。
オフィスのコンセプトづくり、レイアウトの参考に以下の記事も併せてご覧ください。
オフィスの稼働状況を把握する
オフィスに常時滞在する人数や人の出入りも、オフィスレイアウト設計の重要な要素です。事業内容によって、内勤者が多い、外勤者が多い、来訪客が多いなどの条件が異なります。オフィスの稼働状況を想定した、レイアウト設計を行います。
来客スペースの配置や仕様については、以下の記事も併せてご覧ください。
法令に即しているか吟味する
オフィスとしての機能を果たすうえでは、建築基準法・消防法・労働安全衛生法に照らし合わせたレイアウトが求められます。
たとえスタッフが少人数でも、オフィス機能がある以上は責任を免れません。安全性が確保されており、社会的な基準を満たしたオフィスであることが重要です。
安全で法令に即したオフィスレイアウトについては、以下の記事も併せてご覧ください。
空間を広く見せる什器の選定
限られた空間を居心地よく演出するためには、空間を広く見せる什器や家具の選定も大切です。
パーティションと収納を兼用した家具を活用する、視線を遮らない高さで統一するなど、機能性や視覚的な効果を考えて、オフィスに適したものを選んでいきましょう。
選定に際しては、全体のコンセプトとのマッチング、実際の使い勝手や動線との兼ね合いについても、十分な検討が必要です。
照明による空間設計
照明の選び方でも、空間の印象が大きく変わります。照明が反射する面積が大きいと、広さが感じられます。この効果を利用するためには、明るい色彩の壁や家具類の活用が有効です。
狭い空間でも、暗い色合いよりも明るい方が広い印象を与えるものです。圧迫感を持たせないような、照明による空間設計を考えていきましょう。