オフィス空間と商空間の特徴と工程の違い


こんにちは!プロジェクトマネージャーのMatayoshiです。

弊社では、オフィス空間に関するデザインのほかに、ショールームや店舗などの商空間デザインも取り扱っています。このような「空間」を構成する要素について少し考えてみると、建物の内装という観点でも、空間の広さや大きさ、レイアウト、間仕切の位置、天井・床・壁の仕上げ、家具や什器、照明、空調換気などの設備など、多くの要素があります。これらのバランスを考え、計画し、お客様に満足していただくのが私たちの仕事です。

内装においては大きく「住宅」「オフィス」「商空間」がありますが、今回はオフィスと商空間の違いや特徴についてお話させていただきます。オフィスと商空間は関係性が薄いように思われるかもしれませんが、最近ではカフェを併設するなどおしゃれなオフィスが増えているなど、「魅せる空間づくり」がオフィスにも求められる傾向にあります。

オフィスはただ座って仕事をする場所ではなくなっていく

オフィスは仕事ができる環境を作ることが目的です。デスクやイスがあり、PCや電話のネットワーク設備・複合機などの機器があれば仕事をする事が出来ます。極論を言ってしまえばそれだけで大丈夫なのです。実際にレンタルオフィスや、オフィスを持たずにカフェで仕事をする方もいらっしゃいます。今後、働き方改革の影響もあり、どこでも仕事が出来るような働き方がますます進んでいくはずです。

その中でオフィスのあり方も変わってきています。ただ座って仕事をする場所という訳ではありません。オシャレな内装で従業員の働く意欲を刺激し、簡単なミーティングが出来る場所を作ることでコミュニケーションの活発化を図り、リフレッシュエリアで息抜きをして業務の効率化を促しています。また、カフェや食堂を執務エリアの脇に併設し、新しい発想が生まれる場所を提供しているオフィスもあります。

この点がオフィスの中にある商空間の要素ともいえます。

商空間(店舗)はよりデザインにこだわった空間

商空間の中でも店舗に絞ってお話しますが、目的はお客様に来ていただいて売上をあげることにあります。まずお客様に来てもらわないといけないので、立地やデザインにこだわります。また、業態によっても必要なものは様々です。オフィスの家具は既製品で構成することが多いですが、店舗は特注で製作することが多いです。デザインの自由度が高い分、打合せ・図面・工事の手間が増えます。飲食店の場合は厨房が必要なので、建物自体にお店を出店できる設備(給排水・換気など)があるかどうかが重要になってきます。

商空間とオフィス空間は、各工程の期間が異なる

この2つの空間を作る際に、オープンまでの基本的な流れ(入居テナント探し→レイアウト・デザイン→工事金額決定→工事→オープン)は同じです。違いは、それぞれの工程にかかる期間です。レイアウト・デザインと工事は、商空間(店舗)の方が時間がかかります。オフィスの場合は、天井・照明・空調換気設備・床が出来ている状態で工事を開始する事が多いです。後は必要に応じて間仕切や什器を設置します。

店舗の場合は、スケルトン(天井も床も躯体のまま)で工事を開始することが多いので、その分工事期間がかかってしまいます。工事期間だけでいうと、オフィスは5日間でも出来る場合がありますが、例えば飲食店舗の場合は1ヶ月以上はかかってしまいます。その分、工事費用も多くかかります。坪単価で考えると3倍程度です。

今後も、オフィスにカフェや食堂などを併設する企業様が増加することが予想されます。新規オープンをご検討される場合に、それぞれの特徴や違いがご参考頂けると幸いです。

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