フリーアドレスの目的から導入手順のほか、“全員でのフリーアドレスは難しい” という場合の選択肢、導入後の課題と解決策までまるっとご紹介!オフィス改善のヒントに、ぜひご覧ください。
フリーアドレスとは、座席を固定しないオフィススタイルのことです。社員が日々異なる席で業務に取り組むことで、部門を超えたコミュニケーションの活性化や多様な働き方の実現など、多くのメリットを得られます。一方で、社員の所在や業務内容を適切に把握するには座席管理が欠かせません。
今回は、フリーアドレスで座席管理を行う方法と、座席管理を適切に行うメリットについてわかりやすく解説します。座席管理システムを選ぶ際のポイントもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
フリーアドレスで座席管理が必要な理由

そもそも、なぜフリーアドレスでは座席管理が必要とされるのでしょうか。主な理由として、次の3点が挙げられます。
社員の所在を把握するため
1つ目の理由は、社員の所在を適切に把握する必要があるからです。座席が固定されなくなると、どこに誰がいるのか、現在どのような業務に取り組んでいるのかが不明確になりかねません。業務上必要な連絡事項が行きわたらなくなったり、マネジメントを行いにくくなったりすることが想定されます。こうした事態が生じるのを未然に防ぐには、社員の所在を常に把握するための仕組みが必要です。日々の座席を適切に管理し、社員の所在を把握することが求められます。
固定席化を防ぐため
常に同じ席に座っている社員がいないか確認することも、座席管理が必要とされる理由の1つです。日々同じ席を使用する社員が増えるにつれて実質的に固定席と変わらなくなり、フリーアドレスを導入したメリットが薄れてしまいます。それぞれの社員が使用した座席の履歴を確認するには、座った場所を把握した上で記録しておかなくてはなりません。フリーアドレスであっても、座席管理が必要になるのはこのためです。
コミュニケーションを戦略的に活性化するため
コミュニケーションを戦略的に醸成し、活性化させていくことも、フリーアドレスで座席管理を実施する重要な理由の1つです。固定席ではなくなることで自然とコミュニケーションが活性化していくのが理想ですが、実際には親しく言葉を交わす顔ぶれが決まっていたり、よく知らない社員には話しかけにくかったりするケースが少なくありません。上長と部下、チーム単位など、その時々で必要性の高いコミュニケーション形態に合わせて座席を配置することは、社内コミュニケーションを活性化させるための重要な戦略といえます。
フリーアドレスで座席管理を行う3つの方法

フリーアドレスのオフィスで座席管理を行う方法として、下記の3パターンが想定されます。
- 方法1:申告制にする
- 方法2:ビーコンを活用する
- 方法3:座席管理システムを活用する
それぞれの管理方法を具体的に見ていきましょう。
方法1:申告制にする
社員各自が日々座る席を就業時に申告する方法です。ホワイトボードなどに座席の一覧を掲示しておき、社員の氏名を記載したマグネットを配置するといった簡単な仕組みで実現できます。
ただし、申告はオフィス出社するごとに必要になるため、手間がかかりやすい点がデメリットです。また、日々の記録を残しておくのに際して管理が煩雑になりやすい面もあります。とくに大人数が就業するオフィスでは、あまり現実的な管理方法とはいえないでしょう。
方法2:ビーコンを活用する
ビーコンとは、Bluetoothの仕組みを活用した小型端末のことです。社員がそれぞれビーコンを身につけることにより、誰がどこにいるのかがシステム上で確認できます。社員の位置情報のみ取得したいのであれば、ビーコンで対応できるケースが多いでしょう。
一方で、使用した座席の記録や備品の管理、会議室の予約なども一括して行いたい場合には、後述する座席管理システムを活用するほうが得策です。ビーコンはあくまでも位置情報の共有に特化した端末である点に注意してください。
方法3:座席管理システムを活用する
座席管理を行うための専用システムを活用する方法もあります。座席管理システムを導入することで社員が使用している座席が一目でわかるだけでなく、常に同じ席に座っている社員がいないかなど、座席の履歴データを活用できる点が大きなメリットです。
また、会議室の予約や共用の備品管理などが可能な機能を備えているシステムもあります。こうした機能の活用を想定している場合には、座席管理システムを導入する方法がおすすめです。
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