目次
ポイント4:新オフィスの各種工事手配
オフィスの内装のイメージや導入する機器などが定まったら、各種工事手配を進め、最終的な工事費用を算出します。多くの工事業者との交渉が必要となるため、オフィス移転をマネジメントする業者に一任するのも1つの方法です。必要となる各種手配は次のとおりです。
・工事依頼先の選定~契約:さまざまな工事に総合的に対応してくれる業者を選定
・現場管理方法の確認〜工事申請:立ち合いの有無や方法、トラブル発生時の指示系統など
・最終的な工事費用の算出:見積書をそろえて最終的な工事費用を算出
オフィスの内装工事に関しては、以下の記事にて詳細を解説しているのでぜひチェックしてください。
ポイント5:移転前の各種手続き
必要な届出や手続きの準備を進めておくことも重要なポイントの1つです。各種手続きの抜け漏れを回避するためにも、次の5点をおさえておきましょう。
移転前の届出、各種手続き
移転前に必要な届出や手続きは多岐にわたります。主な届出内容と届出先は下表のとおりです。
届出内容 | 届出先 |
---|---|
本店移転登記申請書、支店移転登記申請書 | 法務局 |
異動届出書、給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出書 | 税務署 |
事業開始等申告書 | 都道府県税事務所 |
雇用保険事業主事業所各種変更届 | ハローワーク |
適用事業所所在地・名称変更(訂正)届 | 年金事務所 |
防火管理者選任届 | 消防署 |
退去予定日の連絡
退去予定日が確定したら、オーナーや管理会社に退去日を知らせましょう。一般的には、解約予告期間が設けられています。契約書などで期間を確認した上で、遅滞のないよう退去希望日を伝えておくことが大切です。
契約書を確認した上で、解約予告期間を事前に把握しておく・退去希望日を決定しておく・期日までに所定の連絡先へ伝える、といった点を1つずつ着実に実行していきましょう。
社内スタッフへ十分な説明を実施
自社のスタッフに対しても、必要事項をしっかりと伝えましょう。具体的な説明事項は以下のとおりです。
・引っ越しマニュアルの作成と配布
・ラベリングのルール共有
・現事務所での廃棄物の処理方法などを周知徹底
ラベリングとは、現オフィスから新オフィスに移動する荷物の置き場や持ち主、用途などをラベルに記載する際のルールのことです。ルールを明確にすることで、スタッフ全員が荷物の移動先や管理方法を瞬時に把握できるようになります。
移転後のオフィス利用マニュアル作成
移転後のオフィスでは、旧オフィスとは異なる利用ルールが必要になることが想定されます。オフィス利用マニュアルを作成・共有しておくことは、新オフィスへ移転後にスタッフが迷わず通常業務を再開する上で不可欠となるだけでなく、煩雑な問い合わせ対応を回避する意味においても重要です。オフィス利用マニュアルでは、以下の項目を周知しましょう。
・館内規則
・ビルの安全管理システム(入退館のセキュリティシステムなど)
・入退館に関するルール(入退館時間、ビルの開館日、非常時の入退館の方法など)
・非常時の避難経路などの防災ルール
届出・引き渡し
書面上の手続きをすべて終えたら、旧オフィスの引き渡しを行います。オフィス用途の物件は一般住宅とは異なり、退去日までに原状回復工事を完了させておかなくてはなりません。原状回復工事の進捗状況を定期的にチェックし、計画どおりに進行しているか把握しておきましょう。契約書に記載されている原状回復工事の範囲や条件などを十分に確認しておくことが大切です。
ポイント6:新オフィスへの入居
退去手続きと並行して、新しいオフィスへの入居手続きも進めていく必要があります。具体的な手続きや注意点を確認しておきましょう。
入居時の各種手続き
新オフィスへの入居に際して、さまざまな書面上の手続きが必要になります。一例として、下記のような各種手続きをいつまでに完了させるのか、具体的な期日を確認した上で進めていきましょう。
・登記簿の住所変更:移転日から2週間以内
・社会保険関係の手続き:変更の事実があった日から5日以内
・労働基準監督署への届出:移転日から10日以内
搬入後のオフィス家具や機器のチェック
業者が搬入したオフィス家具や業務に使用する機器などが、問題なく業務に使用できるか否かについて確認作業を行いましょう。通常、業者の作業に立ち合いの上、その場で確認を進めながら搬入作業を進めていきます。
デスクやビジネスフォン、PCなどの設置、設定
ビジネスフォンやPCなどのネットワーク機器の設置・設定作業と、その動作確認を行います。これらも実際の設定業務は業者が行い、担当者が正常に使用できるか否かを確認するという形を取るのが一般的です。
入居後にもさまざまな手続きが必要なため、的確にチェックを行っていきましょう。以下の記事で詳細を解説しています。ぜひ参考にしてください。
まとめ:オフィス移転を計画的に進めましょう
オフィスの移転は、通常6カ月間以上にも及ぶ大変な業務です。スタッフのほぼ全員が関わることや、手続きの漏れがあると業務に大きな滞りが生じてしまうことから、オフィス移転をスムーズに進める必要があります。移転をきっかけにして自社のコンセプトや理念をオフィスに落としこみ、業務改善や業績のアップにつなげられる可能性も十分にあるでしょう。今回解説したポイント参考に、スムーズなオフィス移転を実現してください。
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