イタリアVerga社の買収について
インクジェットテキスタイルプリントの成長をけん引するイタリアに
販売子会社を設立し、グローバル展開を加速

2014年10月14日

コニカミノルタ株式会社（本社：東京都千代田区、社長：山名 昌衛、以下　コニカミノルタ）は、イタリアのインクジェットテキスタイルプリンター販売会社であるVerga IT S.r.l.社（本社：イタリア　コモ県ブレニャーノ、以下 Verga社）との間で、コニカミノルタによるVerga社の買収について合意しました。これにより、コニカミノルタの産業用インクジェット事業において初めて海外に販売子会社（Konica Minolta IJ Textile Europe S.r.l.社、本社：イタリア コモ県ブレニャーノ、以下 IJIT社）を設立し、さらなる成長が見込まれる欧州のインクジェットテキスタイルプリンター市場での営業・サービス体制を強化いたします。

インクジェットテキスタイルプリンター
ナッセンジャーPRO1000

世界のテキスタイル捺染市場ではデジタル化が急速に進みつつあります。その背景には、従来のアナログ捺染では表現の難しい、高精細な絵柄を高品質に、かつ多品種・少量で生産したいアパレル業界のニーズにインクジェットが対応していることが挙げられます。また、アナログ捺染に比べて排水量が大きく削減できるため、環境配慮型工場への転換をめざしたデジタル捺染の導入も増加しています。

欧州は世界のデジタル捺染市場の過半を占めていますが、その大多数がイタリアに集中しています。イタリアの中でも高級アパレルの集積地であるコモ地域の捺染業界は、デジタル化の長所に早くから注目し、インクジェットテキスタイルプリンターを導入してきました。これまでは主にサンプル生産を目的とした低中速機種の導入が進みましたが、近年はデジタルで量産品まで生産したい需要が高まっています。また、イタリアのデジタル捺染市場が拡大する一方、「欧州の工場」とも呼ばれるトルコの捺染市場にもデジタル化の波が急速に及びつつあります。さらに、世界の捺染市場の約3割を占める中国でも、高生産性と環境負荷低減を両立するデジタル捺染の成長が見込まれています。

低中速機から量産対応の高速機種まで幅広い製品ラインアップを持つコニカミノルタは、2014年夏に中国 上海に産業用インクジェット事業の事務所を立ち上げ、中国展開の足がかりとして同事業を積極的に推進しています。このたびのVerga社買収を機に、ファッション界をリードするイタリアの高級アパレル集積地に同事業で初の海外販売子会社となるIJIT社を設立いたしました。これにより、お客様により密着した営業・サービス体制を強化し、市場のニーズに応えるソリューションを提供するとともに、高品質かつ迅速なサービスを通じて顧客満足度の向上を図ります。さらに、将来的に成長するトルコ市場への対応も視野に入れ、同事業のグローバル展開を加速してまいります。

買収方法

コニカミノルタはVerga社の全株式を買い取りました。両社は本件に関する売買契約を2014年10月1日に締結いたしました。

Verga社概要

Konica Minolta IJ Textile Europe S.r.l.概要

関連リンク

• コニカミノルタの産業用インクジェット事業