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ヘルスケア事業、デジタル画像診断システムとITサービスへのシフト
~ 医療用X線ドライフィルムを委託生産 ~

2013年5月8日

コニカミノルタ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:松﨑 正年、以下 コニカミノルタ)では、「医療用X線ドライフィルム」の生産を自社生産から外部への委託生産へ切り替えることを決定いたしました。それに伴い、甲府サイト(山梨県中央市)と東京サイト日野(東京都日野市)での同製品の生産を2013年度上期中に終了する予定です。
なお、「医療用X線ドライフィルム」の販売は、従来通り継続いたします。

医療用X線撮影では、2000年頃を境に、従来の現像液を使用するウェット処理が必要な「アナログ式フィルム」から、CR(Computed Radiography) ※1装置等のX線画像入力機でデジタル化された画像情報を、現像処理がドライ化されて暗室作業や排水処理が不要となったイメージャーと呼ばれる装置にて出力される「ドライフィルム」へと移行していきました。さらに、X線画像のモニター上での診断が始まり、日本においても2008年からモニター診断でも診療保険点数が加算されるようになり、フィルムを使わない診断(フィルムレス化)が加速する中、近年の「ドライフィルム」の需要は先進諸国では減少傾向にありました。この様な背景の下、同製品を委託生産に切り替え、事業採算性の改善を図ることと致しました。

一方、医療情報のIT化が急速に進む中、X線撮影画像をダイレクトに取得出来るDR(Digital Radiography)※2が普及してきました。コニカミノルタは、画像データの送信が無線で行えるワイヤレスタイプのカセッテ型DRとしては世界最軽量を実現した「AeroDR」シリーズを2011年より順次発売し、低線量でも高画質な性能について多くの医療現場で高い評価をいただいております。「AeroDR」シリーズは、カセッテ型DRでは国内トップクラスのシェアであり、海外での売上も好調で、発売後約2年の現時点における累計販売台数は約2,500台となりました。今後もIT化に対応した販売・サービス体制を強化し、先進国を中心に普及・拡大を加速させます。
また、新興国においては、2012年度のCRの販売台数は前年度比3割増を超える伸びを示しており、2013年度も同様に着実な伸びが見込まれ、「ドライフィルム」の採算性向上との相乗効果も期待されます。

コニカミノルタのヘルスケア事業では、DR発売を転機に、医療画像診断システム分野においては「デジタル画像診断システムとITサービス」を中核として事業展開を行うこととし、アナログからデジタルへと事業形態の変革を進めた結果が奏功しました。2013年度もこの基本方針の下、更なる成長戦略を促進すると共に、同事業の企業業績への貢献をより確かなものとしてまいります。

※1
従来のX線フィルムに代わり、イメージング・プレート(IP)上にX線画像を記録し、これを読み取り装置でデジタル画像に変換する。
※2
照射されたX線をセンサーパネルで受光し、ダイレクトにデジタル画像を得るため、一般的にCRよりも画質が良く、また即時性に優れる。

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