2011年1月1日

コニカミノルタホールディングス株式会社
代表執行役社長　松﨑 正年

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

2010年の世界経済は、欧州財政不安、米国経済回復のスローダウンはあったものの大きく崩れることなく推移し、新興国経済も引き続き力強い成長を示しました。一方、欧米通貨に対する円高は、当社をはじめとする日本企業に少なからず影響を与えました。欧州・米国経済の不安要因は2011年に引き継がれ、中国では一部の産業に過熱感からの調整傾向が見られ、本年も「先行き予断を許さぬ経営環境は続く」との認識を持っております。

コニカミノルタグループは、2009年から経営方針<09-10>を掲げ、強い成長の実現に向けた取り組み、企業体質の強化、企業風土改革を推進して参りました。本年は、次期3カ年の中期経営計画の初年度となります。次期3カ年に当社グループとしてチャレンジすべきテーマの一つが「強い成長を文字通り実現する。規模を拡大する。」です。既存事業においても、新興国をはじめとする成長の機会を見逃さず確実に成果に繋げていくことと共に、業容拡大の旗印の下、育成してきました事業を、規模の拡大に寄与させていく所存です。また、従来型の利益創出モデルに安住しないで利益を創出できる会社に転換して参ります。

次期3カ年に当社グループとしてチャレンジすべきテーマのもう一つが、「グローバル企業へのレベルアップ」です。当社グループの売上高海外比率は70%を越えており、世界各地に現地法人を有し、グループ従業員の65%は海外国籍というグローバルに展開する企業ですが、“真のグローバル企業”を目指し、グローバル視点での最適解を求める経営を一層進めて参ります。

さて、本年の干支は「卯」（ウサギ）です。多くの寓話にも登場し親しまれてきたウサギですが、小さな物音もキャッチできる優れた耳と、変化を感じ素早く走る足を持った動物でもあります。2011年、コニカミノルタも、社会の変化・市場の変化を敏感に感じ取り、俊敏に反応して成長につなげる企業、即ち、”Agile Company”でありたいと思います。

コニカミノルタグループは、今後も経営理念“新しい価値の創造”のもと、コンプライアンスを遵守し、私たち自身の行動や提供する商品・サービスを通じてより良い社会の実現に貢献し、社会から支持され必要とされる企業を目指します。

本年もなお一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう何卒、宜しくお願い申し上げます。