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フラッグシップ機の精度と機能はそのままに
用途を絞って導入コストを抑えた
非接触3次元デジタイザ『KONICA MINOLTA RANGE5』

2009年5月25日

コニカミノルタセンシング株式会社(本社:大阪府堺市、社長:唐﨑 敏彦 以下コニカミノルタ)は、鋳造・鍛造・プレス・プラスチック成形パーツ・各種金型等の3次元形状を高精度に測定できる、非接触3次元デジタイザ『KONICA MINOLTA RANGE5(レンジファイブ)』を、2009年6月上旬より発売致します。

【商品名】 非接触3次元デジタイザ『KONICA MINOLTA RANGE5』
【発売日】 2009年6月上旬(日本)、2009年6月末(海外)

KONICA MINOLTA RANGE5KONICA MINOLTA RANGE5

今回発売いたします『KONICA MINOLTA RANGE5』は、2008年3月に発売しご好評頂いております、コニカミノルタ非接触3次元デジタイザの最高峰「KONICA MINOLTA RANGE7」の精度と機能はそのままに、用途を絞って導入コストを抑えました。

近年、鋳造等素形材全般、プレス品、射出成形品、各種機械加工品等の分野で、非接触3次元デジタイザの市場は急速に拡大し、さらなる高精度や操作性向上への要望が高まっています。中でも、黒物や金属光沢面を持つ測定困難物の、簡便な測定が望まれており、「KONICA MINOLTA RANGE7」ではそのようなご要望にお応えするために、弊社独自のデータ処理技術により、金属光沢面や反射率2.5%*1の超低反射率表面(黒物)をスプレーなしでも計測できる機能*2を開発、搭載しました。

また業界に先駆け、VDI/VDE 2634*3パート2に沿ったボールバー*4による全数検査を実施。現在、ものづくりの場において高い評価と信頼を頂いております。さらに、世界的に権威ある国際光工学会(IS&T/SPIE)の評価論文*5でも全ての項目において最高評価を頂きました。

新製品『KONICA MINOLTA RANGE5』は、この「RANGE7」の高い精度と機能を備えながら、500~1000mmのワークに最適なレンズだけを装備することにより、システム全体で約1000万円と導入コストを大幅に抑えました。光沢面および黒物測定でもスプレーが不要*2なため、計測前の表面処理作業と計測後の洗浄工程が無くなり、作業効率が飛躍的に改善されるとともに、スプレー液や洗浄液の不使用により環境への負荷も低減されます。もちろんVDI/VDE 2634パート2に沿った全数検査も行いますので、高い信頼性が要求される工業用途に幅広くご使用頂けます。

『KONICA MINOLTA RANGE5』は、保守サービスのご契約により、定期検査も実施致します。このサービスにより、リバースエンジニアリングやCAT(図面通りに実物ができているかの検証)といった、特に高精度が求められる用途においても、高い信頼性を確保することができます。

コニカミノルタは、常にお客様にとって “ essential” な存在であり続けるために、今後も確かなセンシング技術で、さまざまなニーズに合致したソリューションを提供してまいります。

◆「RANGE」は、コニカミノルタセンシング株式会社の登録商標です。

【非接触3次元デジタイザ『KONICA MINOLTA RANGE5』の主な特長】

1.ボールバーによる精度検査(VDI/VDE 2634準拠)で高い確度*6を保証

ボールバー*4による検査方法は、光学式非接触座標測定機の検査に関する日本工業規格案にも採用が検討されています。コニカミノルタでは「VDI/VDE 2634*3 パート2」を基にして、産業技術総合研究所*7で校正されたボールバーによる検査を本機において全台数実施します。わかりやすい確度*6表記とともに、出荷する一台一台に厳格な検査を実施することで、±80μmという高い確度を保証します。

2.光沢面および黒物測定でもスプレー不要

独自のデータ処理技術により、金属光沢面を反射防止スプレー無しで計測できる機能*2、業界最高水準の反射率2.5%*1の超低反射率表面(黒物)をスプレーや暗室なしでも計測できる機能*2を搭載しています。スプレーが不要なので、不均一なスプレー膜圧が原因となる計測誤差を排除できます。さらに、計測前の表面処理作業と計測後の洗浄工程が無くなり、作業効率が飛躍的に改善されるとともに、スプレー液や洗浄液の不使用により環境への負荷も低減されます。
また、オフィス環境*8での黒物測定が可能で、通常の作業環境条件下で使用いただけます。暗室など特別な測定環境の準備が不要ですので、付帯設備の投資も殆ど必要ありません。

3.約6.7kgの軽量設計で作業性も抜群

パソコンにUSBケーブルで接続するだけのカメラ・コントローラ一体型にもかかわらず、総重量約6.7kgを実現。軽量であるため取り回しが簡単で、誰にでも運搬・設置が可能です。また複数のアングルからのスキャニングでは、コニカミノルタ独自設計の雲台(測定台)と組み合わせてご使用頂くことでセッテイングが簡便となり、測定のためのトータル作業時間を大幅に短縮できます。

4.付属のソフトウェアは大容量データもスピーディー

『KONICA MINOLTA RANGE5』と「RANGE7」の標準付属ソフトである「RANGE VIEWER」は、スキャン作業とスキャンデータの編集作業がシームレスに行える「3次元データ処理ソフトウェア」です。今回の『KONICA MINOLTA RANGE5』発売に合わせて、このソフトウェアもバージョンアップし、下記のような改良を加えました。
(1)レイアウトマシン・写真測量システムなどの外部システムで値付けされたマーカー座標の読み込み機能を追加。これにより、2m程度の大きな物の高精度な計測を実現。
(2)データ間引きアルゴリズム搭載により、大容量データの操作性が向上。
(3)ノイズ除去アルゴリズムの改良により、面品質が向上。

【旧RANGE VIEWERによる測定例】 【新RANGE VIEWERによる測定例】
旧RANGE VIEWERによる測定例 新RANGE VIEWERによる測定例
*1
660nmに於ける正反射を除去した反射率です。当社測定条件にて(Typ.)
*2
弊社の従来製品と比べ大幅に改善されていますが、全ての黒物や金属光沢面をスプレーなど表面処理なしでの計測を保証するものではありません。表面処理の要不要につきましては、ご使用時条件でのご確認をお願い致します。
*3
VDI/VDE 2634 : ドイツで2002年に発行された光学式測定機の評価に関するガイドライン
*4
棒の両端に球が取り付けられた形状の精度評価装置
*5
国際光工学会(IS&T/SPIE)3D画像計測学 論文 “ Resolution characterization of 3D cameras” DOI: 10.1117/12.805735
*6
確度 : 指定された条件における誤差限界で表した計測機器の精度
*7
産業技術総合研究所: 計量の標準や、産業基盤技術の研究、新産業創出に向けた研究と成果普及のため設立された、経済産業省所管の独立行政法人 (http://www.aist.go.jp/
*8
500lx以下

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