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世界最高水準の低輝度性能:10万対1のコントラスト測定を可能にする
「分光放射輝度計 CS-2000」を発売

2007年10月2日

コニカミノルタセンシング株式会社(社長:古川 博 以下コニカミノルタ)は、プラズマ・液晶などの各種ディスプレイの輝度、色度を高速・高精度に測定する「分光放射輝度計 CS-2000」を新発売します。

【商品名】 分光放射輝度計 CS-2000
【発売日】 2007年11月下旬発売予定

コニカミノルタは、1997年に各種ディスプレイやLED製品などの光デバイスを対象として、ポリクロメータ方式※1の分光放射輝度計「CS-1000」を発売しました。以後、微小領域の測定に対応した「CS-1000S」、狭角測定に対応した「CS-1000T」をラインナップに加え、各種ディスプレイの開発・製造の場において、高い評価を獲得してまいりました。

地上波デジタルテレビ放送の開始に伴い、高精細で美しい映像を表示するフルスペックハイビジョン対応の各種ディスプレイが、現在、加速度的に普及しています。その最新技術では、コントラスト比10万対1という本物に迫る質感の階調表現が可能になりつつあります。そのため特に、黒をより黒く表示するための技術競争はますます熾烈になり、超低輝度が測定できる装置がますます望まれています。
一方、従来の液晶、プラズマに加え、有機ELなどのさまざまな種類の表示デバイスの開発に、分光による確度の高い分析が必要とされています。

今回発売する「CS-2000」は、放射輝度0.003 cd/m2という世界最高水準※2の超低輝度領域までの測定性能により、10万対1※3のコントラスト測定を可能にする、ポリクロメータ方式※1の分光放射輝度計です。高品位ディスプレイを始めとする各種発光デバイスの開発・製造に不可欠な、優れた測定性能が得られます。また、測定角切替方式により、一台で、一般的なエリアの測定だけでなく微小領域の測定にも対応。コニカミノルタの長年培われた光学技術と最新の信号処理技術を結集した、フラッグシップと位置づけられる製品です。

測定例1:コントラスト比の大きいディスプレイの測定(イメージ)測定例2:開発中の有機EL照明用パネルの測定

コニカミノルタは、長らくディスプレイ業界に製品やサービスを提供してきた技術と経験を生かし、この他にも、面で光源の色を測定する2次元色彩輝度計や、ホワイトバランスを測定するカラーアナライザなどの提供を通じて、研究開発から製造現場まで全般的にサポートしてまいります。

※1
回折格子(プリズムと同じ働きをするもの)によって分散された各波長の光が、結像レンズによって波長ごとに結像される位置に、アレイ状の受光素子(センサ)が配置される構造を「ポリクロメータ」という。多数のセンサで一度に全ての波長の光が測れるので、高速測定が可能となる。
※2
ポリクロメータ方式の分光放射輝度計として
※3
ピーク輝度 300 cd/m2とした場合

製品の特長

1.0.003 cd/m2 という超低輝度までの正確な測定が可能

独自の光学設計技術と信号処理技術により、1度の測定角において0.003 cd/m2 という従来製品より一桁向上した性能を実現、超低輝度領域まで安定した測定を行うことが可能です。また測定波長全域にわたり、測色で必要とされる5 nm以下の半値幅*を確保しており、正確な色度測定が可能です。

*
半値幅:波長分解能を示す指標。

2.測定角切替方式により、微小領域の測定が可能

本体の測定角切替機能により、用途に合わせて1度、0.2度、0.1度の測定角が選択できます。標準で最小測定径φ0.5 mmを実現、オプションのクローズアップレンズを用いれば、さらに φ0.1 mmの測定も可能です。一般的なディスプレイだけでなく、微小領域や遠距離にある光源の測定にも対応します。

3.高い繰返し性

機械的、電気的なノイズ要因を徹底的に排除した設計により、高い繰返し性*を実現しています。

*
繰返し性:同一環境条件において繰り返し測定した値の差を、平均の測定値に対する割合で表したもの。測定の精密さを示す。

4.低偏光誤差

反射型回折格子を利用した場合に発生する偏光誤差*を2%まで低減しました。LCDなどの偏光を利用した表示デバイスを、より安定して測定できます。

*
偏光誤差:偏向光の反射率が、分光器に光が入る角度によって変化するために生じる誤差。

5.シンプルな操作パネルによるマニュアル要らずの簡単操作

本体背面に操作パネルと液晶画面を配置。シンプルにまとめた操作パネルにより、必要な機能を直感的に選択することができます。またカラー液晶を採用することで、パソコンを介することなく本体に分光グラフを表示して、分光波形や、選択した波長の分光放射輝度を確認することが可能です。
また、標準付属品の「データ管理ソフトウェア CS-S10w Professional」を使用することで、パソコンから測定器を制御して、ビジュアルでわかりやすい測定データ表示やさまざまな評価・分析を簡単に行うことも可能です。

主な仕様

測定角 1度/0.2度/0.1度 切替式
測定波長 380 ~ 780 nm
波長分解能 0.9nm/Pixel
表示波長間隔 1.0 nm
重心波長精度 ±0.3 nm @(435.8 nm 546.1 nm, 643.8 nm).
半値幅 5 nm 以下
測定輝度範囲
(標準光源A)
測定角  1度 0.003~5,000 cd/m2
測定角 0.2度0.075~125,000 cd/m2
測定角 0.1度0.3~500,000 cd/m2
最小輝度表示 0.00002 cd/m2
確度 輝度 ±2%
確度 色度
(測定角1度)
x,y:±30/10,000 (0.003~0.005 cd/m2)
x,y:±20/10,000 (0.005~0.05 cd/m2)
x: ±15/10,000 (0.05 cd/m2~)
y: ±10/10,000
繰返し性 輝度
(測定角1度)
0.4 % (0.003~0.05 cd/m2)
0.3 % (0.05~0.1 cd/m2)
0.15% (0.1~5,000 cd/m2)
繰返し性 色度
(測定角1度)
20/10,000 (0.003~0.005 cd/m2)
10/10,000 (0.005~0.1 cd/m2)
6/10,000 (0.1~0.2 cd/m2)
4/10,000 (0.2~5,000 cd/m2)
偏光誤差 2%以下(400~780 nm):1゜
3%以下(400~780 nm):0.1゚ 0.2゚
測定時間 約2秒~243秒
インターフェース USB 1.1
使用温湿度範囲 5℃~35℃、相対湿度80%以下 結露なきこと
大きさ 158(W) × 200(H) × 300(D) mm(本体)
φ70 × 95 mm(レンズ)
質量 6.2 kg(レンズ含む)
確度、繰返し性の条件は、標準光源A、温度23 ℃±2 ℃、相対湿度 65 %以下。
記載の仕様および外観は都合により予告なしに変更する場合があります。

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