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コニカミノルタとGE
有機EL照明の商業化加速に向け戦略的提携契約を締結
-今後3年以内に有機EL照明製品の市場投入を目指す-

2007年3月27日

コニカミノルタホールディングス株式会社
コニカミノルタテクノロジーセンター株式会社
ゼネラル・エレクトリック カンパニー(GE)

  コニカミノルタホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、社長:太田義勝)コニカミノルタテクノロジーセンター株式会社(本社:東京都日野市、社長:松崎正年、以下、両社をあわせてコニカミノルタ)と、ゼネラル・エレクトリック カンパニー(本社:米国コネチカット州フェアフィールド、会長兼CEO: ジェフ・イメルト、以下GE)は、照明用有機ELの開発と商業化を加速させるため、戦略的提携契約を締結いたしましたので、お知らせいたします。両社は、今後3年以内に有機EL照明製品を市場に投入することを目標にしています。

  コニカミノルタテクノロジーセンター株式会社社長の松崎正年は、今回の提携にあたり、「曲げやすく、薄く、軽く、面光源という従来にない魅力的特徴が多々ある有機EL照明は、コニカミノルタの最も有望な新規事業の1つと考えています。GEとともにこの画期的な新しい照明技術の開発と商業化をさらに加速していけることは、当社にとって喜ばしいことです」と述べています。

  また、GEグローバル・リサーチ先端テクノロジー担当バイス・プレジデントのマイケル・アイデルチェクは次のように述べています。「イメージング製品で世界をリードするコニカミノルタと照明器具業界においても他の事業と同様に世界をリードするGEの提携により、有機EL照明器具の商業化実現に向けた大きな一歩を踏み出したと言えるでしょう。両社とも研究開発段階とはいえ、他社に先駆け最先端の有機EL技術を開発しています。今後は、両社が持つ多くの資源や専門性を結集することで、有機EL照明器具における技術開発をさらに加速させていきます。」

  有機ELは、薄い有機材料が2つの電極に挟まれた構成で、電界をかけると発光し、照明の世界に大きな変革をもたらす次世代技術として期待されています。幅広い領域で多様な機器に応用することができるため、一般住宅や職場向けに、今までとはまったく異なる照明を提供することが可能となります。また、現在市場で流通している一般的な照明器具と同等の照明品質を維持しながら、電力効率や環境適性を飛躍的にアップすることが可能となります。

  コニカミノルタは、2006年6月30日に、照明用途に適した1000カンデラ/平方メートルの輝度で、発光効率が64ルーメン/ワットという世界最高の発光効率を持つ白色有機ELの開発に成功したと発表しました。この開発に先立ち、コニカミノルタは高効率で長寿命の青色りん光材料を自社開発しています。こうした材料技術と、多層膜設計技術や革新的な光学設計技術を組み合わせて、発光寿命が約1万時間という実用化レベルを達成することに成功しました。

  また、材料技術や光学設計技術に加えて、コニカミノルタでは、高いバリア性能と高生産性を実現する「超ハイバリアフィルム生産技術」の開発も進めています。さらに、写真フィルムやディスプレイ材料の開発で培われた卓越した塗布技術も、生産性の高い有機ELの開発において重要な役割を果たしており、現在、その商業化に向けた研究開発を進めています。

  GEは、新しい技術を市場に積極的に投入し、お客さまが、環境に関する課題に取り組むための支援を行う全社的な取り組み「エコマジネーション」の一環として、有機EL研究に多額の投資をしてきました。その結果、有機EL照明器具の大きさと効率性の面で世界記録を保持しています。研究者は、2004年に、24インチ四方のパネルが、有機EL照明器具として今日の白熱電球技術と同等の効率である1200ルーメンの明るさを実現できることを実証しました。これが、有機EL技術が照明器具として使用できる可能性があることを示した最初の例となりました。それ以降、GEは、より大きな面積に対応でき、コスト面で効率よく生産できるデバイス・アーキテクチャーを使い有機ELの効率水準を2倍以上にしています。また、GEでは、効率の改善に加え、プラスチック基板から、高性能保護膜、加工工程、加工装置など、より広範囲に対応できる有機EL照明器具を高いコスト効率で生産するのに必要な高速のロール・ツー・ロール製造プロセスを実現するため要件の全てにおける開発に焦点を合わせてきました。

  GEライティングの副社長のマイケル・ペトラスは、次のように述べています。「今後、より高いエネルギー効率や優れた環境性能が求められるようになると、有機EL照明はこうしたニーズを満たす主な照明のひとつとなる可能性があります。有機ELは、軟らかく曲がり面発光なので、デザイナーなどが斬新な応用例を生み出すことになるでしょう。オフィスや住宅の天井照明や、自動車や航空機の室内照明にも利用できます。さらに、有機ELの光の特徴を生かした作業照明や看板、様々な形の小売用インテリア照明など特徴的な照明器具を製作できる可能性が広がるのです。」

  今後、コニカミノルタとGEは、両者の強みを最大限に発揮し、技術や専門知識などを共有して、有機EL照明の研究開発をさらに加速させます。コニカミノルタでは、コニカミノルタテクノロジーセンターが中心となり研究開発を進めてまいります。また、GEでは、研究開発の中心であるGEグローバル・リサーチとGEコンシューマ&インダストリアルが研究開発を推進してまいります。

コニカミノルタについて

  コニカミノルタグループは、新しいデジタルイメージング分野で様々な製品・サービスを提供しています。事業領域は情報機器、光学、医療、印刷、計測機器など多岐にわたっており、最大事業である情報機器では、高速・カラー・ネットワークの強みを活かし、先進のソリューションを次々と提供しています。コニカミノルタテクノロジーセンターでは、独自の材料・光学・微細加工・画像技術を核にイメージング領域で新たな価値を創造する独自の最先端技術開発を進めています。りん光材料や有機ELデバイスは、今後様々な用途が考えられる最近の開発事例です。コニカミノルタでは、コア技術を核に、様々な次世代のディスプレイ部材やユビキタス時代に対応したイメージング機器の開発を進めております。

GE、GEコンシューマ&インダストリアル、およびGEグローバル・リサーチについて

  GEは、“imagination at work 想像をカタチにするチカラ”をスローガンに、テクノロジー、メディア、金融サービスという多様な分野で事業展開し、世の中の困難な問題の解決に向けて努力しています。航空機エンジン、発電、水処理・セキュリティ技術から医療用画像診断装置、企業向け・個人向け金融、メディア、にわたる幅広い商品とサービスを、世界100カ国以上のお客さまに提供しており、約30万人の従業員を擁しています。GEコンシューマ&インダストリアルは、GEのインダストリアル部門に属し、家電製品やライティング、電子機器関連の製品やサービスを取り扱う事業部門です。なお、GEは、日本においても百年以上にわたって事業展開しており、社員は約8,000人を数えます。

  GEグローバル・リサーチは、米国で最初の工業研究所であり、世界有数の多様性に富んだ研究開発センターの一つで、GEの全てのビジネスと連携し、革新的なテクノロジーを供給しています。GEグローバル・リサーチは、百年以上にわたりGEのテクノロジーの中核として、医療画像、発電、航空機エンジン、先進材料や照明などを含む、様々な分野における革新技術を開発しています。GEグローバル・リサーチはニューヨーク州ニスカユナに本部を置き、インドのバンガロール、中国の上海、ドイツのミュンヘンにも研究開発拠点を設立しています。

GEの詳細については、下記をご覧ください。

  • GEについて: www.ge.com
  • 日本におけるGEの事業・活動等について:www.gejapan.com
    (GEコンシューマプロダクツジャパン(株))
  • GEの中央研究所であるGEグローバル・リサーチでは、GE創設者の一人であるエジソンにちなみ「エジソン・デスク」と名づけられたブログを立ち上げ、革新的技術を広範にわたり紹介しています。同ブログ (www.grcblog.com) にて、OLED照明器具のデモンストレーションをご覧いただくことができます。

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