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「つくばエキスポセンター」の新プラネタリウムに
「コニカミノルタ ジェミニスターIII」採用決定のお知らせ

2005年5月27日

ジェミニスターIIIイメージコニカミノルタプラネタリウム株式会社(社長:今井裕司 以下コニカミノルタ)は、財団法人 つくば科学万博記念財団(理事長:石塚貢 以下つくば科学万博記念財団)が運営する「つくばエキスポセンター」(茨城県つくば市)のプラネタリウムのリニューアルにあたり、コニカミノルタの新世代統合型プラネタリウムシステム「コニカミノルタ ジェミニスターIII」の採用が決定しましたことをお知らせします。

「ジェミニスターIII(GEMINISTAR III)」は、光学式プラネタリウム「インフィニウムL(INFINIUM L)」と全天周デジタル映像システム「スカイマックスDS(SKYMAX DS)」を完全統合した最新の宇宙映像システムです。光学式の星の美しさを活かしながら、圧倒的な迫力の全天周デジタル映像をリアルタイムでリンクさせて上映することが可能です。

「インフィニウムL」は光ファイバー技術と高輝度ランプを採用することで、明るくシャープで固有の色を忠実に再現した恒星の投映が可能です。天の川や星団についても、正確な位置データに基づいてひとつひとつの星の集まりとして投映することで、宇宙の奥行きを感じていただけます。さらにコニカミノルタ独自の機構により、全天のほとんどの恒星がランダムに瞬く、リアルで美しい星空をご覧いただけます。

「スカイマックスDS」は6台のプロジェクターにより、高精細なフルカラー映像をドーム全天360°に継ぎ目なく投映することで、宇宙空間やさまざまな映像空間に身を置くかのようなリアルな体験を可能にします。また、宇宙空間を3次元モデルで構築し、時間と空間を超えて自由に視点移動が可能な3Dデジタルプラネタリウム機能を搭載、光学式プラネタリウムでは不可能だった立体的な宇宙をご覧いただけます。

これらの機能は、完全に統合されたコンソール(操作卓)とコンピュータ画面上のGUI(グラフィカル ユーザー インターフェイス)によって、シームレスに操作できます。美しい星空と迫力ある映像を統合することにより、従来はできなかった表現力豊かな魅力ある番組をご覧いただくことが可能になります。

今回は、つくば科学万博記念財団の「美しい叙情性のある星空とダイナミックな映像表現の融合」という想いと、コニカミノルタの追求する新世代プラネタリウムへの想いが一致しての採用となりました。

コニカミノルタはこれからも、楽しみながら最新科学の世界や宇宙の不思議を体験する場として、子どもたちを始めとする多くの方々に感動を与え、創造性豊かな心や科学的な心を育む空間づくりを目指していきます。

つくばエキスポセンターのプラネタリウム

1985年に「人間・居住・環境と科学技術」をテーマとして開催された「つくば科学万博’85」で、プラネタリウム上映の映像ホールおよび多目的スペースとして作られました。そこでプラネタリウム投映機として採用されたのが、国内初の一球一光源式プラネタリウム「ミノルタインフィニウム」です。プラネタリウム用としては当時世界最大の直径25.6mドームに、肉眼では見ることのできない恒星を含む7.4等星までの23,000個の星を投映、また、地上からの星空だけではなく、宇宙旅行の感覚が味わえるプラネタリウムとして話題を集めました。

詳しくは、以下のURLをご参照ください。

ジェミニスターIIIの主な特長

1.リアリティを追求した美しい星空を再現 (「インフィニウムL」部)

  • 光ファイバー技術と高輝度ランプにより、明るくシャープでリアルな星空を再現

    光ファイバーハイブリッド導光レンズ投映方式※1と、光源として色温度※2の高いメタルハライドランプを採用。恒星の明るさの微妙な差や、固有の色調を忠実に再現し、自然に近いリアルな星空が投映できます。
    特にブライトスター(特に明るい恒星)については、従来以上に視直径が小さく明るい星像を実現しています。

  • 天の川、星雲・星団を星の集まりとしてリアルに再現

    天の川、星雲・星団を正確な位置データに基づいて、精密レーザ技術により恒星原板※3に直接加工しています。約35万個のひとつひとつの星の集まりとして再現する天の川は、双眼鏡で見てもリアルに見えるほどの高精彩で、星空の奥行き感をいっそう感じていただけます。

  • ほとんどの恒星がランダムに瞬く星空を実現

    コニカミノルタ独自の機構により、ブライトスターだけでなくほとんど全ての恒星(天の川領域を除く全恒星)がランダムに瞬く星空を実現しました(オプション。今回の導入機には搭載)。リアルなだけでなく、感動を呼び起こす美しい星空をご覧いただけます。

2. ダイナミックな映像をドーム全天に展開 (「スカイマックスDS」部)

  • 全天360°に展開する臨場感あふれる映像を投映

    CGや実写による高精細映像を、6台のプロジェクターによりシームレスに結合して投映することで、ドーム全天360°にダイナミックな映像が展開します。例えば、最新データに基づく宇宙の姿を再現した緻密なCG動画により、実際に宇宙空間に身を置くような臨場感を体験できます。

  • 時間と空間を超えて移動可能な3Dデジタルプラネタリウム機能を搭載

    宇宙空間を3次元モデルで構築し、観測位置を自在に設定できる3Dデジタルプラネタリウム機能を搭載。太陽系の惑星や衛星に宇宙船で近づいて観察するような映像はもちろん、太陽系を遠く離れた宇宙の姿までも正確に再現することができます。また、恒星について固有運動のデータを備えているため、遠い過去や未来の星空についても正確に再現可能です。

  • 自由な演出を助けるマルチウィンドウ機能

    静止画や動画をドームの任意の位置・大きさで何画面でも投映できるマルチウィンドウ機能を搭載。手持ちのデジタル素材の投映も可能で、周囲を取り囲むパノラマ映像も簡単に作成できます。画像の移動やズーム、回転なども自由に行なえるため、いっそう豊かな演出が可能になります。

3. 光学式・デジタル式の完全統合により豊かな演出を実現

光学式プラネタリウムと全天周デジタル映像システムを、完全に統合されたコンソール(操作卓)とコンピュータ画面上のGUI(グラフィカル ユーザー インターフェイス)により、光学・デジタルの違いを意識することなく操作できます。従来は別々の制御装置によってコントロールされていたため操作が煩雑で、とくに手動操作においては凝った演出をすることは難しい状況でした。ジェミニスターIIIでは、統合された制御装置により、すべての演出をオペレータの操作に応じてリアルタイムに実行できます。美しい星空と迫力ある映像をシームレスに統合することにより、従来はできなかった表現力豊かな魅力ある演出を実現します。

※1
光源から光ファイバーにより光を導くシステムの恒星レンズ投映方式。ブライトスターは、1個の星に1本の光ファイバーを使い、それ以外の一般の恒星は、レーザ加工した恒星原板にファイバーの束で導いた光をあて、その透過光を投映する。
※2
黒体をどの温度に熱したときに発する色で定義される温度。単位はK゜(ケルビン)。色温度が低いほど赤みがかった色に、高いほど青みがかった色になる。メタルハライドランプの色温度は6000K°で、太陽とほぼ同じ。
※3
星の位置データおよび明るさに基づいて、金属蒸着されたガラスの板にレーザ加工で微細加工を施したもの。光源から発する光がその穴を通過し、レンズによって拡大されてドームに星が投映される。

主な仕様

「インフィニウムL」部
名称 インフィニウムL つくばエキスポセンター仕様
ドーム 適合ドーム径 18~27m 25.6m
ドーム形状 水平/傾斜 傾斜
恒星投映部 投映方式 光ファイバーハイブリッド導光レンズ投映方式、1球12分割
光源 メタルハライド
恒星数 15,000個(7.0等星)~29,000個(7.6等星)
天の川エリアで約350,000個
29,000個(7.6等星)
天の川エリアで約350,000個
色調再現 2.5等星まで(91個)の恒星の固有の色調を再現
ブライトスター 23個
瞬き ブライトスター、全恒星*(オプション)
* 天の川領域を除く
ブライトスター、全恒星*
* 天の川領域を除く
星雲・星団 恒星の位置データに基づき恒星原板に特殊加工(24個)
惑星投映部 投映機仕様 台数:7台(太陽、月・地球、他5台)
投映方式:光ファイバー導光レンズ投映方式
太陽・月・惑星の投映 投映可能天体:太陽、月、地球、惑星、衛星、彗星、小惑星、人工衛星、仮想天体 他
太陽系近傍の任意の視点から見える太陽・惑星等の動きを再現可能、地球上から見る月の動きや満ち欠けを再現可能、地球の満ち欠けを再現可能、ズーム機構付
「スカイマックスDS」部
投映プロジェクター 表示方式 DLP単板表示方式プロジェクターを6台使用
解像度 SXGA(1280×1024ピクセル)
6台で投映時、360°を5400ピクセル
明るさ 1200~1500ANSIルーメン/台
その他 光学絞り機構による光量制御機能、複数台の色・輝度揃え機能、全画面歪み補正機能、
エッジブレンディング機能 他
デジタルプラネタリウム機能 恒星数 最大118,000個(最大12等星)
シミュレーション範囲 時間:±100万年
空間:制限無し
視点設定 地球上、太陽系惑星上、3D視点を任意の宇宙空間上に設定可能
太陽系内・恒星間の視点移動設定機能(フライスルー)あり
投映可能天体 恒星:主な超新星・新星・変光星・連星
太陽系:全惑星、主な衛星・小惑星・彗星・人工衛星、新規天体追加機能あり
その他:天の川、主な銀河・銀河団・散光星雲・惑星状星雲・暗黒星雲・球状星団、
ブラックホール(イメージ図)、中性子星(イメージ図) 他、新規天体追加機能あり
天文・大気現象再現 時刻変化に対応した恒星固有運動(星座線連動可)、日月食、青空・朝夕焼け等、
散在流星・群流星 他
その他 マルチウィンドウ機能
仕様につきましては予告なく変更する場合があります。
  • GEMINISTAR、INFINIUM、SKYMAXは、コニカミノルタホールディングス株式会社の登録商標です。
  • その他記載の会社名及び商品名は、それぞれ各社の登録商標または商標です。

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