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画期的な位相コントラスト技術で、
世界最高レベルのデジタル画質を実現
乳房X線撮影システム『コニカミノルタPCMシステム』新発売

2005年1月24日

  コニカミノルタエムジー株式会社(社長:中村 正)は、世界で初めて位相コントラスト技術*1を応用し、かつてないデジタル高画質を実現した乳房X線撮影システム『コニカミノルタPCMシステム*2』を2月上旬より新発売いたします。

*1位相コントラスト技術:PDFファイル(566KB)をご参照ください。
*2PCM:Phase Contrast Mammography(位相コントラストを用いた乳房撮影)の略

  今回コニカミノルタが開発した『コニカミノルタPCMシステム』は、「位相コントラストによる画質向上効果」の採用により、今日、一番信頼性が高いと言われているフィルム/スクリーンを使用した従来のX線システムの画質に迫る世界最高レベルの高画質を実現いたしました。当システムは、世界初の位相コントラスト乳房X線撮影装置『Mermaid』、高密度で画像データを読み取るデジタル画像読取装置『REGIUS Vstage MODEL 190』、画像処理コンソール『CS-3』と世界最小画素サイズで画像を記録しフィルム出力する『DRYPRO MODEL 793』、の4つの装置で構成されています。システムの流れについては、PDFファイル(831KB)をご参照ください。

『コニカミノルタPCMシステム』を構成する4つの装置の特長は以下のとおりです。

『Mermaid(マーメイド)』

世界で初めてX線位相コントラスト技術を応用した乳房X線撮影装置です。位相コントラスト技術を応用することにより、物体のエッジが強調され、従来のマンモグラフィでは見えにくかった乳がん診断の重要なファクターである乳腺構造や、腫瘤、微小石灰化などの病変を鮮明に撮影できます。撮影には、専用の半切サイズのカセッテを使用し、1.75倍の拡大撮影を行います。

『REGIUS(レジウス) Vstage(ブイステージ) MODEL(モデル) 190』

カセッテに書き込まれた撮影済み画像データを、読み取る装置です。画像データは世界最小の43.75μmピッチで読み取られ、約7000万画素もの超高密度の画像データとなります。

『CS(シーエス)-3』

『CS-3』は、REGIUSシリーズの共通コンソールで、読取画像に対して最適な画像処理を施します。PCMシステムでは、石灰化から脂肪層まで、乳房内の重要な診断領域に十分なコントラストを与え読影に寄与します。また、左右乳房位置自動合わせ機能や乳房撮影装置とのX線照射条件連携機能を搭載しています。

『DRYPRO(ドライプロ) MODEL(モデル) 793』

『DRYPRO MODEL 793』は、『Mermaid』で1.75倍拡大撮影した画像を1/1.75に縮小し、世界最小画素サイズの25μmで画像をフィルムに書き込むことができます。さらに、出力フィルムは、医療用イメージングシステムで世界初の最高濃度D=4.0を実現しました。これにより、マンモグラフィにおいては、マンモグラフィ検診精度管理中央委員会のバック濃度評価基準最高点数を実現しました。25μm書き込みと最高濃度D=4.0により、マンモグラフィ画像の読影に最適な画像提供をお約束いたします。

  現在、食生活やライフスタイルの変化から、日本人女性の乳がん罹患率は年々増加し、その割合は30人に1人と言われており、日本女性の壮年層(30~64歳)のがん死亡要因の第1位となっています。一方、日本の乳がん検診では、「視触診」方式が主流になっていますが、見落としが多く有効性が低いとみられ、厚生労働省では2004年度より乳房のX線撮影を併用させる検診の導入と対象年齢の引き下げを検討しています。しかし、日本におけるマンモグラフィの設置台数は、わずか3200台あまりです。しかも、肺、消化器系、その他の部位は、画像保管や過去画像との比較読影に便利なため、X線撮影装置のデジタル化が急速に進んでいますが、乳がんについては8割強が未だフィルム/スクリーンを使用した従来のX線システムです。デジタル化がなかなか進まない理由として、乳房内の微小石灰化などがデジタル画像では見え難く、フィルム/スクリーンを使用した従来のシステムレベルに達していないことがあげられます。

  厚生労働省の方針が本格化すると検診を受けられる医療施設の対応が必要となり、信頼性のある画像診断ができるマンモグラフィの早期導入が急務となります。コニカミノルタでは数年前から位相コントラストのマンモグラフィへの応用研究を始め、このたび、市場ニーズに対応すべく、超高密度の鮮明画像が得られる新マンモグラフィを発売することになりました。撮影装置市場は、コニカミノルタとして初の参入となります。

  コニカミノルタでは、国産初のX線フィルムの発売以来、数々の画像診断システムから造影剤に至るまで開発・提供し、診断医療において信頼を得ています。なかでも、高品位なデジタル画像をご提供するREGIUSシリーズと、画像をX線フィルムに出力するDRYPROシリーズとの組み合わせにより、大病院から開業医まで幅広いお客様にご好評を頂いております。

  コニカミノルタエムジーでは、長期事業戦略「チェンジ2010」において、画像診断装置事業の強化を重点テーマとして掲げています。今後の普及が見込まれる電子カルテシステムと連携した製品の開発や次世代の診断支援システムの構築など、これからもお客様の声を大切に入出力機器およびソリューションビジネスの展開を図って参ります。

「世界初」「世界最高」「世界最小」は、いずれも2005年1月24日時点のものです。

商 品 名

システム名 コニカミノルタPCMシステム
主なシステム構成 乳房X線撮影装置
『Mermaid』
ダイレクトディジタイザー(デジタル画像読取装置)
『REGIUS Vstage MODEL190』
レジウス画像処理コンソール
『CS-3』
レーザーイメージャ(デジタル画像記録・出力装置)
『DRYPRO MODEL793』

発売予定日

2005年2月上旬予定

メーカー希望小売価格(税別)

6000万円(標準システム構成一式)

『コニカミノルタPCMシステム』の主な仕様

乳房X線撮影装置 Mermaid(マーメイド) 型式:MGU-100B形

薬事承認番号:21000BZZ00717000

管電圧設定 小焦点 22~35kV(1kVステップ)、大焦点 22~39kV(1kVステップ)
mAs設定 小焦点 2~200mAs(21段階)、大焦点 2~600mAs(26段階)
焦点寸法 小焦点 0.1mm、大焦点 0.3mm
ターゲット角度 10°(小焦点)/16°(大焦点)
陽極材質 Mo(モリブデン)管
SID 65cm(等倍撮影)/114cm(PCM撮影)
フィルタ(厚さmm) Mo(モリブデン)/Rh(ロジウム)  (0.03/0.02)
陽極最大蓄積熱容量 300kHu(210kJ)
撮影アーム回転角 最大+180°~ -150°
撮影モード AEC搭載(等倍撮影、PCM撮影双方に対応)
AEC検出器 縦/横 7ポジション、検出器XY移動(サイズ小・大切り替え)
オートローテーション機構(左右MLO同一角度再現) 自動角度設定可能
圧迫板自動退避機能 搭載
照射結果取得 焦点サイズ、管電圧、管電流、照射時間、mAs値、
乳房厚、圧迫厚、Cアーム角度など
装置寸法 本体 W780mm(アーム回転時は最大1560mm)×D1158mm×H(最大値)2280mm
X線高電圧装置 W800mm×D300mm×H850mm
X線操作パネル W502mm×D145mm×H60mm
装置重量 本体 400kg
X線高電圧装置 105kg
X線操作パネル 2kg
電源容量 本体 単相交流200V 4.1kVA

ダイレクトディジタイザー REGIUS Vstage MODEL190 (DD-941)

薬事承認番号:21600BZZ00168000

撮影サイズ 半切、大角、大四切、四切、六切、18×24、ほか
画素サイズ 3種類(87.5/175μm、43.75μm:マンモグラフイ用オプション)
外形寸法/重量 W580×D580×H1230mm/約170kg
電源 100V 約1.1kW

レーザーイメージャ DRYPRO MODEL793

許可番号:11BZ0539

使用可能フィルムサイズ 半切、大角、大四切、四切、六切
フィルムサプライ 標準2ch(オプションで1ch増加可能)
外形寸法/重量 W675×D640×H1420/約255kg
電源 100V 7.5A
上記仕様は性能向上のためお断りなく変更することがあります。

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