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ドキュメントセキュリティシステム
PageACSES※/PageACSES PRO、コニカミノルタより発売
“Felica対応、電子文書から紙文書までをトータルでカバー”
2004年10月20日
コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社(社長:太田 義勝 以下コニカミノルタ)は、三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(社長: 笠井 鯉太郎 以下MDIS)と情報セキュリティ分野で提携を結び、共同開発したドキュメントセキュリティシステム「PageACSES※(ページアクセス)」及び「PageACSES PRO(ページアクセスプロ)」を発売致します。
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- ACSES(A-Class Security Stationの略)は、最上級のドキュメントセキュリティを目指すMFP※のオプション製品です
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- MFP(multi function peripherals): コピー、プリンタ、スキャナ、FAX等多様な機能を有する複合機。
昨今、企業の管理する個人情報の漏洩事件が多発していますが、それは企業の信用失墜のみに留まらず、企業の存続にかかわるほど甚大なる被害を及ぼす危険性を孕んでいます。また2005年4月1日の「個人情報保護法」完全施行にあわせ、各企業は、社内全体の個人情報の所在や用途を特定し、漏洩を防ぐ対策を義務付けられています。このような背景の下、セキュリティソリューション市場は今後数年間、10%前後の伸びが予想されています。
国内の複写機/MFP※市場は、04年推定で約70万台、金額ベースで約5000億円の規模となっていますが、この市場でも急速なデジタル化が進み、台数では80%以上、金額ベースでは約90%がデジタル機というデータもあります。これらのうち、コントローラ装備機の比率、つまりMFP化率は40%以上(約45万台)を占めており、これらの機器から、年間1400億枚もの紙が出力されています。
MFPは、コピー以外にプリント、FAX、スキャンという紙の入出力に関する複数の機能を有していますが、特にスキャン機能の搭載により、紙ベースの情報を電子化し、瞬時にどこへでも送信可能となりました。最近、特にHDDのデータセキュリティに注目が集まっていますが、これは全体のごく一部にしか過ぎません。
このような環境認識の下、これからは、紙情報の入出力のトータルセキュリティがMFPに求められていくことは間違いないと考えています。
コニカミノルタは自社開発のプリントセキュリティ機能に三菱電機グループの情報システム事業の中核会社であるMDISからライセンス提供を受けた文書利用許可管理機能を組み込むことにより、ファイルレベルのセキュリティから紙出力、FAX受信、スキャンまでのセキュリティを実現しました。
今回の提携を端緒として、コニカミノルタは、他社に先駆けてドキュメントセキュリティ分野で、新たな価値あるソリューションのご提供を開始いたします。
1.事業の概要
今回の提携により開始される情報セキュリティ分野での事業概要は以下のとおりです。
製品名 | PageACSES / PageACSES PRO |
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発売時期 | 2004年12月初旬 |
価格 | PageACSES:350,000円 / PageACSES PRO:980,000円 |
販売チャネル | コニカミノルタビジネスソリューションズ株式会社が販売 |
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- 「PageACSES / PageACSES PRO」は10月20日~22日、東京ビックサイトにて開催される「Security Solution 2004」の三菱電機グループブースにて御覧頂けます。
2.両社提携の狙い
市場環境
05年4月1日より罰則規定を伴って完全施行される「個人情報保護法」を控え、5000件以上の個人情報を持っている企業は、人の管理、ポリシーの策定というソフトの面だけでなく、ITを使った現実的な情報漏洩対策が求められてきています。それにともない、ITの世界ではかなり強固な情報漏洩ソリューションが開発されてきました。その一方、電子情報は紙に出力された時点で追跡不可能となり、紙ベースの情報からの情報漏洩に対しては効果的な手が打たれていませんでした。ITの対策が完成されるにつれ、紙ベースのドキュメントに管理の対象が移ってきています。
主な販売対象
- 社内で公開、共有が必要な特定重要データ(機密情報)の外部流出を防ぎたい企業、
- 例えば
- - 個人情報保護法の本格施行に対応必要な個人情報を有する企業
- - ISMSやプライバシーマーク取得/取得予定企業
- - ICカードを導入/導入予定企業
- 業種・職種では、
- - 取り扱う個人情報が非常に多い、金融、医療、中央官庁・自治体、通信分野 等
- - 社内で機密性の高い文書を取り扱う、人事部、経理部、開発部、監査部 等
コニカミノルタの狙い
コニカミノルタでは、ただ単に機器のセキュリティだけを提供するだけでなく、電子文書ファイル作成から、公開、管理、それに伴う出力まで、生成から出力まで、トータルでのドキュメントライフサイクルに対してセキュリティソリューションを提供できる事となります。この製品をもとに、より発展した形のドキュメントセキュリティ領域への事業展開を目指しております。
MDISの狙い
MDISでは、電子ドキュメントにとどまらず、入出力を含めた紙ドキュメントのセキュリティ対策までをカバーする事が可能となり、他社IT製品との差別化を図る事が出来るようになります。電子から紙まで一貫したドキュメント権限管理の実現により、実効性の高いドキュメントセキュリティソリューションのご提供を目指します。
提携のビジョン
このような両社の狙いの下、セキュリティソリューションのリーディングカンパニーであるMDISとMFP、フルカラープリンティングシステムで高い技術力を持つコニカミノルタとが提携することにより、両社およびそのグループ会社のシナジーを活用して、あらゆる業種のお客様に最適なセキュアドキュメントソリューションを提供することが可能となります。
3.PageACSES及びPageACSES PROの特長
1)「非接触ICカードを使った本人認証、親展印刷、FAX、スキャン」採用により簡単な操作でセキュリティがかけられます
本人認証のため、非接触ICカードを採用することによりストレスなく、パソコンの操作から印刷物の取り込み、FAXやスキャンドキュメントの取り出しが可能になります。また、社員証やメンバーズカードに多く採用されているFelicaに対応しており、すでにFelicaを使っている企業においては、そのカードをそのまま登録することにより、このシステムを稼動させることが可能になり、あらたにカードを社員に配るという必要がありません。また、その登録も、管理者用ソフトとして標準で登録用のツールを提供しており、比較的簡単にカードを登録することができます。
2)面倒なサーバー設定などの作業は必要ありません。最小システムではPageACSESをMFPおよびネットワークに接続するだけで基本的な設置は終わりです
PageACSESはファイル利用許可のしくみからMFPの制御まで、オールインワンのボックスになっており、設置はつなぐだけ、ユーザーはクライアントPC側のソフトのインストールおよびカードの登録、重要管理ファイル(PDFファイル形式)の登録とかの各種登録作業を行うだけで運用を開始できます。(IPアドレスの設定など、基本的なネットワーク関連設定は事前にコニカミノルタでユーザーからの情報に従い事前設定いたします。)
3)登録された重要文書ファイルごとに利用許可権が設定できます。(PageACSES PROのみ)
個々の重要ファイルに対して、レベル別の閲覧可否、印刷可否設定ができます。たとえば、営業部の管理職は閲覧も印刷も可能であるが、営業部の一般社員は閲覧のみ、営業部以外の社員は閲覧も印刷もできないというような設定が可能です。
4)情報漏洩の80%は内部からという現実を踏まえ、ネットワークの域外ではPageACSES管理下の電子ファイルおよびデータは読めません。(PageACSES PROのみ)
万が一、ファイルが持ち出された場合も、利用権の鍵情報はPageACSESが管理しているため、PageACSESにネットワークでつながっていない外部ではそのファイルは読めません。また、万が一、社内の人間に外部からVPNなどでネットワークに接続され、正規のICカードで本人認証がされても、PageACSESに設定、接続された指定の出力装置でなければ印刷もできない仕組みになっていますので、社外にある他のプリンタに出力することはできません。
5)MFPのスキャン送信機能にセキュリティがかけられます。(PageACSES PROのみ)
通常、MFPにはscan to FTPや、e-mailや、インターネットFAXの機能が搭載されていますが、PageACSESはスキャン機能を使うと同時に強制的に画像ファイルを暗号化し、利用許可権を付与しますので、大量の紙文書が、MFPから外部へ送り出され、情報漏洩するという問題を防ぎます。