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コニカミノルタグループ
基本経営戦略
2003年8月28日
コニカミノルタホールディングス株式会社
本年、8月5日、コニカ株式会社とミノルタ株式会社は経営統合し、新統合持株会社「コニカミノルタホールディングス株式会社」(代表執行役社長 岩居文雄)が発足し、新たにコニカミノルタグループが誕生いたしました。
新会社「コニカミノルタホールディングス株式会社」は、持株会社としてグループを統括し、事業ポートフォリオ経営を推進するとともに、経営の透明性を高め、企業価値の最大化を目指してまいります。
コニカミノルタのグループは、「新しい価値の創造」を経営理念とし、「イメージングの領域で感動創造を与え続ける革新的な企業」、「高度な技術と信頼で市場をリードするグローバル企業」を経営ビジョンとしております。また、イメージングの世界でお客様に必要不可欠なものを提供し、必要不可欠な企業であることを目指しており、「The
essentials of imaging」を企業メッセージとしております。
そのために「事業の主力分野でトップポジションを獲得すること」「強靱な財務基盤を持ち継続的発展を果たすこと」「グローバルな視点を持ってオープン、フェアな風土を創ること」「世界に誇れる技術と着想力を持つこと」を4つの基本姿勢としてまいります。
また、イメージングの領域において、市場をリードする企業を目指し、過去の成功体験や習慣にとらわれずに、お客様の視点に立ち、自らの価値を高め、常に変革し続ける人材の集団であることを目標としてまいります。
本年10月1日には、統合効果とシナジーが最大になるようグループ内の事業を再編・統合し、持株会社のもと、6事業会社と2共通機能会社の新しい企業グループを形成したします。
このたび、コニカミノルタグループの経営統合後、初めてとなりますが、「基本経営戦略」がまとまりましたのでお知らせいたします。
■グループ経営の重点戦略
- 事業ポートフォリオ経営の徹底
(1)中核事業(BT)、戦略事業(OT)、構造転換事業(PI/CA)と、事業毎にメリハリのある位置づけを行い、経営資源の傾斜的資源配分を行います。
(2)各事業の業績変動を分散させ、グループ全体の持続的安定成長を目指すなど、最適な事業ミックスの構築を進めます。
- 他社の模範となるグループガバナンス運営の推進
(1)経営の監督と執行の分離を徹底し、透明性の高い経営を実践いたします。
- イメージング領域におけるコニカミノルタブランドの浸透
(1)市場のニーズを具現化した独創的な商品の提供を高度な技術で実現いたします。
(2)高速フルカラー複合機(MFP)<50枚機>の03年9月発売を手始めに、コニカミノルタブランドの新製品を随時、投入してまいります。
- グループの重点技術戦略の推進
(1)開発技術者の集結を進め、ナレッジマネジメントの強化、技術シナジー効果の促進を進めるとともに、「イメージング文化研究所」を新設し、イメージング領域でのライフスタイル、ビジネススタイルの先取りを進め、独創的な商品、事業の創出を図ります。
(2)光学技術、ナノ技術、画像技術、材料技術などのコア技術を融合、進化させ、独自の素材、キーデバイスを生み出し、差別化された商品の開発を支えてまいります。
- 人事理念にもとづいた実力人事の実施
(1)実力主義を基本に、適材適所の徹底を進めます。
- 企業の社会的責任重視
(1)地球環境を重視いたします。
(2)高い企業倫理を維持いたします。
(3)透明性の高い企業活動をいたします。
(4)企業価値を高め、高株価と安定配当で株主に貢献いたします。
■各事業戦略について
*各事業(会社)は、略号を使用しています。詳細は後記《資料3》をご参照ください。
BT
【ミッション】
コニカミノルタの中核事業として、事業拡大と収益・キャッシュフローを創出してまいります。
【主な戦略】
- 複合機(MFP)とプリンタを核とし、カラー、高速デジタル分野に重点を置いてまいります。
狙いとする顧客をフォーカスし、開発、生産、販売の一貫したマーケティングで、ターゲット市場でのNo.1を実現してまいります。 - ネットワークソリューションを強化し、付加価値の高い商品・サービスの提供を推進いたします。
- 重合法トナーを核とし、サプライ事業を確立し、収益の向上を進めます。
- 重合法トナーの外販、カラーLBP/MFPのOEMビジネスの積極的な展開により、事業拡大を図ります。
- 競争力の更なる強化のため、戦略的アライアンスを仕掛けてまいります。
OT
【ミッション】
コニカミノルタグループの戦略事業として位置づけ、世界最強の光学デバイス企業を実現します。
【主な戦略】
- OC(オプティカルコンポーネンツ)事業、レンズユニット事業、マイクロレンズ゙事業、MCU(マイクロカメラユニット)事業および電子材料事業に注力しオプト事業の拡大と利益拡大を図ります。
- 技術と特許により、OC事業(光ピックアップレンズ)の収益の維持を図ります。
- レンズユニット事業の拡大と収益性の向上を目指します。
- マイクロレンズ、MCU事業の垂直立ち上げを図ります。
- 電子材料事業は、拡大する大型LCD市場において、TAC・CAP・ARフィルムの三位一体で事業展開を推進いたします。
PI・CA
【入力から出力までをひとつのシステムとしてPI、CAのシナジーが発揮できる事業を構築してまいります。
PI
【ミッション】
銀塩フォト事業の構造改革と新しい事業への転換による収益確保を図ります。
【主な戦略】
- 銀塩事業は地域別の戦略を進め、銀塩フォトの成長地域では、より一層の販売拡大を進めるとともに、成熟地域での徹底した構造改革を継続してまいります。
- バリューチェーン別に個別事業を展開し、売上・収益の確保を図ります。
CA
【ミッション】
DSC(デジタルスチルカメラ)を機軸に事業拡大を目指してまいります。
【主な戦略】
- 強みが発揮できるDSCの4つのカテゴリー(薄型コンパクト、小型高画素、低価格高倍率ズーム、レンズ一体型高機能)でNo.1ポジションを獲得してまいります。
- 欧州での販売力と自社生産力(中国)を活かし、事業拡大と収益力強化を図ります。
MG
【ミッション】
安定事業と位置づけ、ドライ・デジタル商品の積極展開により収益を確保を図るとともに、サービスを収益源とする事業構造に転換を進めてまいります。
【主な戦略】
グラフィックイメージング
- ドライイメージャ・CRの拡販によるフィルムのシェアアップを推進してまいります。
- 海外での積極的事業展開(欧米、中国、ロシア)を図ります。
- フィルムの需要鈍化に向けた新規事業の立ち上げと、既存フィルム市場の縮小に対応した事業体制の構築してまいります。
メディカルイメージング
- 海外でのフィルムのシェアアップ(中国、アジア、中近東)を推進してまいります。
- 国内での直販拡大により、収益の確保を図ってまいります。
SE
【ミッション】
非接触3次元形状計測分野への集中による安定収益の確保を図ってまいります。
【主な戦略】
- 3次元形状計測商品のラインアップ拡充により、売上の拡大を図ります。
- 自社ソフトと他社ソフトの融合により、ソリューション提供力をアップしてまいります。
《資料1》
■各年度の戦略
■グループ連結計数目標*
【億円】
2002年度 | 2003年度 | 2004年度 | 2005年度 | |
---|---|---|---|---|
売上高 | 10,872 | 11,420 | 12,000 | 13,000 |
営業利益 | 722 | 665 | 930 | 1,450 |
当期利益 | 291 | 235 | 300 | 650 |
FCF | 929 | 100 | 260 | 530 |
投資・融投資 | 454 | 530 | 550 | 600 |
有利子負債 | 3,228 | 3,100 | 3,000 | 2,500 |
営業利益率 | 7.1% | 5.8% | 7.8% | 11.2% |
ROE | 12.2% | 6.6% | 7.8% | 14.7% |
ROA | 3.3% | 2.4% | 3.0% | 6.4% |
- *
- 為替レート:US$115円、EURO 120円
- *
- 連結調整勘定(暖簾代・概算):1000億円を含んでいます。
- *
- 暖簾代償却費:50億円/年間(20年償却)は販売費、一般管理費に計上いたします。
- *
- 2002年度、2003年度は、コニカ株式会社、ミノルタ株式会社の合算値です。
■統合による費用と効果の推移 03年05年度統合費用と効果の推移
【億円】
03年度 | 04年度 | 05年度 | |
---|---|---|---|
統合費用(内販管費項目) | △210 (△120) |
△230 (△130) |
△40 (△30) |
統合効果 | 10 | 210 | 340 |
販売ロス | △50 | △50 | 0 |
販売拡大(販売シナジー含む) | 0 | 100 | 340 |
営業利益への影響 | △160 | 130 | 650 |
《資料2》 ■各社別計数目標
【億円】
2003年度 | 2004年度 | 2005年度 | ||
---|---|---|---|---|
BT | 売上高 | 5,947 | 6,170 | 7,000 |
営業利益 | 526 | 455 | 900 | |
OT | 売上高 | 541 | 1,080 | 1,200 |
営業利益 | 124 | 120 | 200 | |
PI | 売上高 | 1,631 | 1,660 | 1,500 |
営業利益 | 83 | 40 | 90 | |
CA | 売上高 | 1,176 | 1,610 | 2,000 |
営業利益 | 21 | 58 | 120 | |
MG | 売上高 | 1,174 | 1,530 | 1,400 |
営業利益 | 93 | 90 | 130 | |
SE | 売上高 | 97 | 105 | 130 |
営業利益 | 20 | 20 | 30 | |
HD(ホールディングス)連結調整含む | 売上高 | 306 | △735 | △230 |
営業利益 | △95 | △93 | 30 | |
全社目標 | 売上高 | 10,872 | 11,420 | 13,000 |
営業利益 | 772 | 690 | 1,500 |
- *
- 為替レート:US$115円、EURO120円
- *
- 売上:各事業会社間の取引を差し引いたNETの金額
- *
- 暖簾代を除いています。
■人員計画について
- 重複機能・重複会社統合による人員合理化の実施
- 強化領域(販売・開発)の資源強化、資源シフト(職種転換含む)
- グループ人員 約4500名を削減 ・02年9月末人員:約38,300名 ・06年3月末人員:約33,800名
■設備投資と配分について
03年度から06年度(4年間)で1,620億円の設備投資を実行する予定です。
事業別の投資配分は、BT、OTに重点投資をいたします。以下、各事業別に継続的事業投資、戦略投資に分類した計画であります。
BT | 650億円 | 継続的事業投資 | 280億円 |
---|---|---|---|
戦略投資 | 370億円 | ||
OT | 330億円 | 継続的事業投資 | 30億円 |
戦略投資 | 300億円 | ||
PI/CA | 300億円 | 継続的事業投資 | 200億円 |
戦略投資 | 100億円 | ||
MG | 150億円 | 継続的事業投資 | 60億円 |
戦略投資 | 90億円 | ||
HD/2共通機能会社 | 190億円 | ||
合計 | 1,620億円 |
《資料3》
コニカミノルタグループ
持株会社・事業会社・共通機能会社の社名略号表記および主な事業内容について
リリース本文および資料にて使用している持株会社・事業会社・共通機能会社の略号、正式社名および主な事業内容は、以下のとおりです。
略号 | 正 式 社 名 | 主な事業内容 |
---|---|---|
HD | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 持株会社(グループ経営戦略の策定・推進、グループ経営の監査・管理等) |
BT | コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 | 複写機、プリンタ、マイクロフィルム用読取/出力機器・ファクシミリ及び関連消耗品等の製造、販売並びに関連サービスの提供 |
OT | コニカミノルタオプト株式会社 | 光学製品・関連機器及び電子材料等の製造、販売 |
PI | コニカミノルタフォトイメージング株式会社 | 一般用及び業務用写真感光材料、証明写真、インクジェットメディア、関連機器等の製造、販売並びに関連サービスの提供 |
CA | コニカミノルタカメラ株式会社 | デジタルカメラ、フィルムカメラ、レンズ等写真機器等の製造、販売並びに関連サービスの提供 |
MG | コニカミノルタエムジー株式会社 | 医療・印刷用フィルム、処理機器等の製造、販売並びに関連サービスの提供 |
SE | コニカミノルタセンシング株式会社 | 写真用・産業用・医療用計測機器等の製造、販売 |
TC | コニカミノルタテクノロジーセンター株式会社 | 研究開発の受託、新規技術の事業化推進及び知的財産の管理・運営サービス提供事業等 |
BE | コニカミノルタビジネスエキスパート株式会社 | 各種経営支援、間接機能サービスの提供事業等 |