子育てとの両立も、ユーザーと伴走するシステム作りも

2024.10.21

コニカミノルタ情報システムで働いている社員にスポットを当て、社員のリアルな想いを届ける「コニカミノルタ情報システムの“ヒト”」。今回は、キャリア入社として2019年に入社されたNさんです。(インタビューは2024年10月の情報です)

・サービス開発本部 R&Dシステム部 Production System Group
・信州大学 繊維学部 出身
・前職:Web系のシステム会社でバックエンド開発を担当
・2019年度入社

小さい子を育てながらも、フレキシブルに働ける仕事を求めて

ー転職を決意したきっかけを教えてください。

大きなきっかけとしては、仕事と子育てを両立できる会社が良いと考えたことです。子どもが小さかったので、通勤時間もできる限り縮めつつ、リモートワークなどフレキシブルに働ける制度が整った会社を求めて転職活動を進めていきました。

ー最終的にコニカミノルタ情報システムを選んだ理由は何でしたか。

私はこれまで、ユーザー系のシステム開発会社や、Webシステム開発会社などに所属し、製品やサービスの成長を支えてきました。業界こそバラバラですが、全ての共通軸としてあるのが、開発して終わりではなく“運用まで伴走できる”ことです。その軸はずっと変わることなく、転職活動に際しても、自社コンテンツを持っている会社や社内SEなど、開発後も長く担当システムの面倒を見ることができる仕事を検討していました。

そうして行き着いたのが、コニカミノルタ情報システムです。リモートワークにも先進的に取り組み、裁量労働制の導入など子育てしやすい環境も魅力でしたし、ユーザーやシステムにじっくり向き合い、長く使ってもらえるシステムを一緒に育てていけることに大きく惹かれて転職を決めました。

ー実際に入社してみて、働きやすさはどうですか?

今は在宅と週1回以上の出社を組み合わせたハイブリット勤務をしています。入社前に期待していた通り、リモートワークメインで時間を有効活用しながら家庭も大事に働けていますね。裁量労働なので働く時間は自由なのですが、保守時間や他のメンバーと合わせて8時30分から業務をスタート。まだ子どもが小さく同じ空間で仕事をしながら世話までするのは難しいため、基本は学童保育に預けて定時頃までは自分の業務に集中する、という働き方です。授業参観や保護者会など学校行事がある時は、2~3時間ほど中抜けして、夕方以降に残った分の仕事をする…など状況に応じて勤務スケジュールを調整しています。

ーー裁量労働制のメリットを活かして、フレキシブルに働けているんですね。

1000人以上が使うシステム開発プロジェクトのPMも担当

ー現在の仕事内容を教えてください。

システム開発本部のR&Dシステム部で、コニカミノルタ本体の生産準備・生産・調達を支援するアプリケーションの開発・運用・保守を担当しています。1000人以上の人が日常的に使うようなシステムをはじめ、大なり小なりのシステムを複数兼任しているです。ポジションとしてはPMですが、少数精鋭チームで動いていますので、要件定義や納期管理だけでなく、リリース後の運用・保守から問い合わせ対応まで自分で手を動かすこともありますね。

ーR&Dシステム部とは、文字通り新しい製品やサービスを生み出す“研究開発者”を支えるシステムを扱う部署というイメージでしょうか?

そうですね。R&Dシステム部は、コニカミノルタ本体で、複合機などの設計や開発をしている人たちが使うシステムを担当する部門です。製品が生み出されていく過程を支えられるやりがいがあります。大きくは設計開発者向けと、生産側向けシステムの担当者に分かれているのですが、私が任されているのは、生産準備・生産系のPLMシステムです。現在は既存システムに機能を追加するような開発がメインですが、ご要望に応じてゼロから新規開発を行う案件もあります。

ー要件定義をする上でコミュニケーションを取るのはIT企画部門ですか?

いえ、システムを実際に利用するユーザーと話すことの方が多いですね。ユーザー代表の皆さんで構成された運用委員のようなチームがあり、要望を出していただきます。「こんなことができないかな?」というざっくりした話から始まって、どんな業務において、何を目的にしたシステムなのかをじっくりヒアリングし、システムの要件を固めていきます。“本当にしたいこと”が実現できる要件定義になっているか、ここでの擦り合わせがプロジェクトの一番の肝です。

ー確かに、作っても使えない…となると意味がありませんし、ユーザーにとって定着するシステムにしていく上で重要な役割を占めるやり取りというわけですね。

分業ではなく、最後までユーザーに向き合う一貫体制

ー担当者がPMだけでなく開発後の工程でも手を動かすということでしたが、開発は開発、運用は運用、と各フェーズを縦で切らず、1人の担当者が要件定義〜運用・保守まで全てを担うということなのでしょうか?

そうですね。コニカミノルタ情報システムの特徴というよりは、R&Dシステム部だけの特殊な体制かもしれません。いわゆるPMとして要件定義や基本設計をして、開発以降は外部パートナーを主とするような縦割りの部門もあるかもしれませんが、R&Dシステム部は開発ができるメンバーが揃っていることもあって、上流から下流まで全てを担っています。「あの部署っていつも色んなことしてるよね」なんて驚かれます。

ーなるほど。全フェーズを一貫して担う体制を最適とする背景は何かあるのでしょうか。

よりユーザーにフィットしたものを提案するためだと思います。R&Dシステム部の根底にある大切な考え方として、「担当するシステムは、自分たちが一番詳しくなければならない」という考えがあるんですよね。開発のことを知っていないと、理に適った設計や運用もできないし、保守もできないから、全部を見られる人になろうよということだと私自身は捉えています。

ー要件定義した人が、最後まで責任を持ってシステムが安定して走るところまで見届けていけたら、ズレも起きないですしね。

はい、仰る通りです。そして技術的な知識はもちろんのこと、ユーザーに“使ってもらえる”システム作りをするには、業務理解を深めることが大事です。フェーズを縦割りにしない理由は、そこにもありますね。ただ必要な機能が揃っていればOKではなく、そのシステムが業務でどのように使われるのかをきちんと把握している人が、一貫体制で下流工程まで責任を持って見届けるからこそ、真にユーザーに寄り添ったシステムができるのだと思います。

ーより深くユーザーの業務を知る上で、どんな取り組みをされていますか?

とにかく時間をかけて地道に対話とヒアリングを続けることですね。サプライチェーンなどの一般的な概念などについては外部教育で知識を仕入れて、その上で、コニカミノルタの個別の業務フローと照らし合わせて一つずつ理解を深めていきます。課題や要望をいただく中で、そこから知識を吸い上げることも日常です。定期的な打合せや業務を通して教えていただくリアルな情報こそが一番勉強になりますので、その積み重ねを大事にしています。

ユーザー目線を持って仕事ができる人が、やりがいを持てる仕事

ーR&Dシステム部の位置付けとして、業務改革的と言いますか、先進的なツールをどんどん導入してDX推進を促すような提案を求められているのか、あるいはユーザーの要望を確実に満たすものを形にしていくことが求められているのか、どちらが近いのでしょうか?

いわゆるDX化の土台は既に仕上がっているので、より便利に、より使いやすく、が私たちに求められるところです。開発言語や環境についても、新しいものをどんどん取り入れていく挑戦的なスタンスではなく、確実に、期間をなるべく短く、クオリティの高いものを安定供給できることに重きを置いていると思います。

私が過去に在籍していたWeb系のシステム会社では、新しい言語が出る度にワッと盛りあがってすぐ社内勉強会をして…といった空気感だったので、実は入社したての頃は温度差にギャップを感じたこともあります。でも今は、コニカミノルタという大きな母体の持続的な成長を見据えて、“リスクよりも確実性”を優先することに価値を置いているんだと…分かるようになりました。

ー逆にガンガンとモダンな技術を取り入れて攻めていくギークなタイプの人は、カラー的には馴染みにくいのかもしれないですね。

そうかもしれませんね。とは言いつつも、新しい技術やメソッドの導入も必要なら尊重してくれますし、当然ながら時代の変化に対応できるようにアンテナは張っています。

とはいえ自分のクリエイティブなアイデアをすぐサービスに反映できるかというと、そこは難しいところです。あくまでユーザークライアントであるコニカミノルタやグループ会社の事業成長を支えるシステムを作る会社ですから、リスクを考慮しながら確実に一つずつ技術やノウハウを積み重ねて、組織として向かう方向を見定めた上で前進できるタイプの方が向いていると思いますね。

働きやすい制度やルールについて積極的に発信したい

ーこれからの目標について教えてください。

コニカミノルタ情報システムに入社するまでは、目の前にある仕事をこなすのに必死だったんですが、今は働き方にゆとりもできて視野が広がりました。これからは、少し先を見据えながらIT技術の習得にも励みつつ、一つひとつのプロジェクトでの経験を糧に一歩ずつ技術を積み上げていきたいです。

また、後に続く人たちのためにも、さらに働きやすい環境作りに向けた取り組みに力を入れたいですね。私が入社したばかりの頃は、“エンジニアとして働くお母さん”はあまりいなかったんですが、最近は「産休に入りました」「育休から復帰しました」なんて声もよく耳にするようになっています。この流れを途絶えさせないようにしたいなと考えています。

エンジニアの仕事って外から見ると、夜遅くまで働いているイメージがどうしても強いですが…ちゃんとプライベートな時間も持てて、仕事もしっかりして、メリハリがある働き方ができるのが一番良いなと思うんです。その上で必要だなと思っているのが、会社に対して臆せず意見を発信すること。例えば「資料管理をExcelからオンラインツールに置き換えると効率的ですよ」とか「子育て中にこんな制度があると助かります」とか。仕事の進め方や制度について、上長や総務部門などに積極的に提案していくという意識を忘れないようにしたいと思っています。

ーなるほど、働きやすい環境への取り組みというのは、“持続可能な働き方ができる方法”を模索し続けるということなんですね。中途入社の方だからこそ見える視点もあると思います。目的が見失われているような制度やルールもあるかもしれないですし、そこに疑問を投げかけられる存在ってとても貴重ですよね。

はい、そんな存在でありたいです。せっかく優秀な人が入社してくれたならば、長く勤めて欲しいですしね。子育てだけじゃなく、介護の問題もありますから、多様な働き方ができる環境へどんどんアップデートしていける会社であって欲しいですし、私もそれを支える一助となりたいです。

私が大切にしたいコニカミノルタのバリュー

Innovative
Accountable

SEは常に新しい技術情報を獲得していくことが大事になるため、幅広くアンテナを張っていきます。また、ユーザーと誠実なコミュニケーションを重ね、伴走者として、“使われる”システム作りに最後まで責任を持って向き合うスタンスを大切にします。