顧客の新規事業を成功に導くシステムを、ゼロから創っていく面白さ
2023.10.13
コニカミノルタ情報システムで働いている社員にスポットを当て、社員のリアルな想いを届ける「コニカミノルタ情報システムの“ヒト”」。今回は、新卒で2007年に入社されたTさんです。(インタビューは2023年10月の情報です)
・ビジネスIT推進本部 プロジェクト推進部
・学習院大学 文学部 ドイツ語圏文化学科(旧:ドイツ文学科)
・2007年新卒入社
広告業界を志望していたところから一転、システム会社へ
-文系のTさんが、コニカミノルタ情報システムへ入社を決めた理由は何でしたか?ドイツ文学科というと、ITやSEとは少し遠いように思いますが。
もともと就活をスタートした頃は、広告業界を志望していました。本格的に就活を進めるうちにメーカーにも目を向けるようになって、最初に興味をもったのがコニカミノルタでした。でも、その時すでにコニカミノルタ本体の採用活動は終了しており、そこで紹介されたのがコニカミノルタ情報システムだったんです。他にも複数社を受けていましたが、親戚でSEをしている人から「面白い仕事だよ」と聞いて、「じゃあ、ちょっとやってみようかな」って入社したのが始まりです。
-入社後はどのような仕事を?
まずは、コニカミノルタの基幹系システムの保守や開発を行う部署に配属されました。そこで、基幹システムから収集したデータを経営判断の材料として提供するシステム構築のプロジェクトにPMOのようなポジションで入り、PMのもとでどんな風にプロジェクトを進めていくかを学びました。
-ご自身で手を動かして開発するというより、PM系のキャリアを積まれてきたんですね。
そうですね。プロジェクトマネジメントがメインです。システムの中身を知るために、研修カリキュラムでBI開発も経験しましたけどね。完全な初心者でしたので、最初はプログラムを組むことに抵抗や苦手意識がありましたが、色々できるようになると楽しくなりました。そういった視野や知見を広げてくれる専門的な研修が手厚いのも、コニカミノルタ情報システムの魅力ですね。
漠然とした「○○がしたい」を具体化し、カタチにしていく仕事
-現在所属されているビジネスIT推進本部は、コニカミノルタグループ各社に対して、ITシステムのサポートを行う部門ですが、その中でTさんはどのような仕事をされていますか?
コニカミノルタのグループ内の新規事業創出のためのシステム作りの支援です。新規事業の開発というのは、構想から試作、テストマーケティング、生産プランの作成など、アイデア創出から市場に出るまでいくつかのステップがあります。各ステージを適切なリソースやコストで達成できているかなどを多角的に評価した上で次の段階へ進むことで、合理的に事業開発を進めることができるステージゲート法というフレームワークを採用しているのですが、それらのゲート申請に伴うワークフローや過去のナレッジを“見える化”するシステムを作ろうとしているところです。
ステージごとにクリア状況を登録することで、みんなで進捗を確認できたり、過去の事業開発ではどれぐらいの時間やコストがかかったか、市場調査や販売状況はどうだったかなど蓄積されたナレッジをもとに、より精緻なデータ登録が可能になり、売上予測なども試算することができます。
新しい事業の推進は、コニカミノルタの中でも最重要の取り組みに位置付けられていますので、成長の大きな鍵を握るプロジェクトに関わるやりがいがありますね。
-その中で、Tさんは具体的にどんな役割を担っているのでしょう。
新たに事業を立ち上げる部門が、システムを活用してどんなことを実現したいかをヒアリングして、要件をまとめていく上流工程部分を担うチームのリーダーを任されています。
事業部門の現場の方たちは、決してITのプロではないので、漠然と「こんな仕組みがほしい」と思い描いていることはあっても、要件として言語化ができるわけではありません。そこを汲み取って仮説を立てて、「こういうことですか?」とシステム設計の道筋を絵に描いていく仕事ですね。開発チームにも渡すものですから、みんなが共通理解を図れる資料にすることが大事だと考えています。そこが食い違うと、後の工程すべてに影響しますから。
-ニーズを具体化してアウトプットしていくというデスクワークの時間も大半を占めるんですね。
そうですね。もちろん顧客と顔を突き合わせて、コミュニケーションを取る時間もボリュームが多いですが、スライド資料などを作成する時間も実は多めです。その他は、メンバーへの指示出しや、上がってきたシステムのサンプルに対してレビューなどをしています。
-やりがいはどんなところですか?
ビジネスIT推進本部は、業務の幅が広いことが楽しいところですね。入社してから複数のプロジェクトでシステム構築を経験しましたが、同じものは一つとしてありません。ローンチ後は、計画や体制、工数などについて振り返り、より良いシステム作りへ繋げています。プロジェクトを経るごとに、知識の幅が広がる嬉しさも感じられますね。
-逆に難しさや厳しさを感じるのは、どういったところでしょう?
開発上の制約や予算の問題から、どうしても実現困難な機能が出てくることもあります。そこで、顧客が何を大事にしているか見極め、代替手段を提案していくのか、その機能を諦めてもらうのか、ベストな判断をしていくのは簡単ではありません。顧客の想いにどれだけ寄り添った提案ができるかが、私たちの腕の見せどころです。使われなくなるシステムを作るのは悲しいですからね。
顧客の業務に興味を持てる人は、上流の仕事を楽しめる人
-上流工程の仕事は、ITコンサルの仕事にも近いやりがいがあるようにも感じます。どんな志向の方が向いていると思いますか?
やはり圧倒的にコミュニケーションが必要な仕事ですから、相手が何を思っているのかを引き出せるかがすごく大事です。言葉で伝えられたことだけが全てじゃなく、深く掘って聞いていかないと本音は分かりません。「この人は話しやすいな」「この人なら話していいかも」と思ってもらえるような信頼関係を作ることができる人が活躍できるのではないでしょうか。
その土台があってこそ、表面的ではない本当のニーズをすくえるように思います。ITの専門用語を使ってしか説明や提案ができない人は難しいかな…と。ITリテラシーはそれぞれ異なるものですから、同じ目線に立って対話できるかどうかが重要だと思います。
-顕在化しているニーズのさらに奥にある、本質的なニーズや課題を掴むには、お客様のことをよく知ってないと仮説も立てられないですよね。業務理解がとても大切だと思うのですが。
まさにおっしゃる通りです。それで言うと…私は恐らく、「この人はどういう仕事してるのかな?」など、クライアントの業務について知るのが好きなんだと思いますね。「新しい事業にはどんな業務があって、課題は何だろう?」というのを解き明かしていくのが楽しいんです。いただいた共有資料や会話から空想して、こんなシステムが必要なのかなぁ?と頭に浮かんだ時は、とっておきの発見をしたようにワクワクします。ゼロから新しいものを創造していく喜びがありますね。
-混沌として何も決まってないところから、糸口を探していくプロセスを面白く感じるんですね。企画や発想を活かす仕事がお好きなんでしょうね。そういう意味では、最初に広告業界をめざしていたところとも繋がっていそうですね。
そうかもしれませんね。お客様が実現したいものを深く知って、寄りそって、仮説を立てて、形にして。そのゼロから創り出した完成物で、人を動かす・誰かの行動を変えていく。そういうやりがいは、システム作りにも、広告作りにも、共通しているところかもしれないですね。
“本音”で話せるからこそ、より良いシステム作りに集中できる
-Tさんにとって、コニカミノルタ情報システムならではの良さは何ですか?
同じコニカミノルタグループの事業会社や事業部門が顧客となるからこそ、“本音”で話し合えるのが強みだと思います。グループ会社だからこそ、同じ釜の飯を食べているという気持ちを持っていて、損得勘定抜きにフェアな関係でやりとりできるのがありがたいです。
いま進めているプロジェクトでも、コニカミノルタグループのビジョンが共通の基盤としてあって、みんな同じ景色に向かって走っている一体感があります。細かいところでいえば、グループ内で共通で使われる言葉の定義とかも同じですから、認識のズレなく開発を進められるのも良いところですね。
あとはグループ会社だからこそ、シークレットな情報だったり、色んな経緯や事情だったりも、包み隠さず開示してもらえることも、深く踏み込んでいける理由かもしれません。
-情報が開示されていることに加えて、見積もり交渉がないのも大きいかもしれないですね。契約を取るために、工数やリスクを低く見積もる必要もないですから、プロジェクトが動き出してから大きなギャップが生まれて現場が炎上…なんてことになることもないですしね。
取り繕う必要のない、ウソのない関係って、お互いにとって健全ですよね。その分、より良いシステム作りに向けて、全力を注ぐことができるのだと思います。
だからずっと働ける、コニカミノルタ情報システムの魅力
-リモートワークなど、働き方の魅力についてはいかがですか?
私は、出社は少なく、ほぼリモートワークです。子どもが2人いて、上の子が小学2年生なんですが、保育園時代と比べて預かってくれる時間が短くなる「小1の壁」が本当に大変で。リモートワークでなければ乗り越えられませんでしたね。リモートのおかげで、お迎えやご飯など育児の用事が済んだら、また仕事に戻って…と自分のペースで仕事ができています。
-社会的にはリモートから出勤に戻す企業も多い中で、コニカミノルタグループ全体としてデジタルワークプレイスを推進し、リモートワークの継続を前提に、働き手の生活を守ることを考えておられるというのはすごく感じます。
そうですね。そういった働き方が、仕事のパフォーマンスに影響しない、ということを認めてくれている会社のスタンスにも大きい安心感を抱いています。単に制度があるだけじゃなく、運用がきちんとされていて、周囲への過度な遠慮や気遣いなどなく当たり前に使えるところが魅力だと思います。会社が個人に対して、働き方の選択肢を与えてくれているのがありがたいですね。
-最後に、これからの目標を教えてください。
「あなただから任せたい!」と思ってもらえる仕事をしていきたいですね。ITの世界で自分ができることはわずかかもしれません。それでも、顧客の想いをシステムを通して社会へと届けることで、コニカミノルタグループの一員として貢献していきたいです。
私が大切にしたいコニカミノルタのバリュー
Open and hoest
仕事を通じて、「こんな人と仕事をしたいな」「この人になら話してもいいな」そう思ってもらえるような環境を自分で作っていくことがとても大事だと思っています。顧客と信頼関係を築くことももちろん大切ですが、仕事仲間とも強力な結びつきが必要です。そこの土台がしっかりしていないと顧客に良いものは提供できない、そんな姿勢を心に置いて仕事に臨んでいます。