事業と人に向き合うからこそ、エンジニアとしての介在価値がある

2021.11.5

コニカミノルタ情報システムで働いている社員にスポットを当て、社員のリアルな想いを届ける「コニカミノルタ情報システムの”ヒト”」。今回は、キャリア入社として2020年に入社されたWさんです。(インタビューは2021年9月の情報です)

・システム開発・サービス本部 エンハンスシステム部
・明治大学 農学部 出身
・前職:Slerにてシステム開発
・2020年入社


プログラマーから、エンジニアとして次のステージへ

– 前職はどのような仕事をされていたのですか?

新卒で入社した会社で、SIerでプログラマーとしてシステム開発を担当していました。大学でプログラミングを学習していたわけではありませんでしたが、この時代、ITは社会のインフラであり必要不可欠なものになっています。ITを活かすことで、私たちの生活をより豊かにしたり、便利にしたりできる可能性を感じたことが、このITの分野に興味を持ったきっかけです。

社会人1年目は開発ツールを使った開発業務を、その後はC#などのオープン系のシステム開発も行ってきました。企業規模も大きくなかったため、技術習得は習うより慣れろということで、アサインされたプロジェクトに実践で食らいついていく感じでしたね。プライム案件から大手企業の下請け案件など、大小様々な規模の受託開発のプロジェクトの設計~開発~テスト~移行は一通り経験してきました。

– コニカミノルタ情報システムのことを知ったきっかけは何だったのですか?

コニカミノルタ情報システムのことを知ったのは、実は前職に入社したばかりの頃です。外部社員との合同の新入社員研修で、コニカミノルタ情報システムに入社した新卒社員の人と一緒になったことがきっかけで、友人関係として研修が終わってからも縁が続いていました。ちょうど私が転職をしようと活動を始めたときに、「うちの会社受けてみなよ!」とコニカミノルタ情報システムを紹介してくれたんです。

もちろん、コニカミノルタ情報システムの他にも前職の経験がそのまま活かせる開発ベンダーも検討しましたが、ベンダー側はどうしても納期の集中した時などは残業や休日出勤も重なりがち。前職でも人間関係は良かったものの、ハードワークには変わりなく、ワークライフバランスを取ることは難しい環境でした。そこで、これまでのシステム開発経験を活かすことだけにこだわりすぎず、事業内容や環境面などを含めて、長く働き続けられるかどうかを重視しようと考えていました。


顧客と共に伴走し、事業を推進するパートナーに

– コニカミノルタ情報システムに入社することになった経緯を教えてください。

前職は開発会社であったため仕方ないのですが、作って終わることが多かったんです。それよりも私は、「その後にどうなったのか」「しっかり顧客の中で作ったシステムが活かされているのか」を大切にしたいと思っていました。ですので、「顧客と近いところで働けるかどうか」「開発した後も顧客と一緒にITを使った課題解決をしていくことができるかどうか」は重視していました。

コニカミノルタ情報システムは、コニカミノルタグループの唯一のICT企業として、まさにそのような立ち位置の会社。会社の価値観としても、開発した後に顧客と共に”伴走”するスタンスを大切にしています。顧客に運用定着する、真に役に立つシステムを作りたいと思っていた私にとっては、やりがいのある環境だと感じましたね。開発者としてモノづくりも好きでしたが、作るよりも「活用すること」に重きを置いていることも私と価値観が合致したポイントだと思います。

– 顧客に運用定着してこそのシステムですもんね。

はい、そう思いますね。AI(人工知能)などが発達し、今や単にプログラミングができるだけでは、エンジニアとしての介在価値は相対的に弱まっていくと思います。人ができるのは、「システムをいかに活用するか?」の企画や運用の部分。運用とか保守という言葉だけ聞くと下流工程の末端のつまらない仕事に思えるかもしれませんが、実はこのユーザーにいちばん近い運用保守こそ、エンジニアとしての価値を発揮できる仕事じゃないかなと思っています。

私たちが顧客の実現したいことや課題に同じテーブルで向き合い、お互いに知恵を出して解決していく。私たちはコニカミノルタグループの情報システム会社という立ち位置ですので、よりそのような視点が求められると思います。コニカミノルタグループの中で、いかに情報システムを活用して事業を推進していくのかという視点が大切ですし、オーダーのあったものを受け身で取り組むのではなく、パートナーとなって一緒に事業を実現していく、伴走していくことが期待されているはずです。

– 現在はどのような仕事をされているんですか?

コニカミノルタグループ全体で活用している教育マネジメントシステム(E-learningツール)、アンケートシステム、グローバルID管理システムの保守をしています。保守では主にユーザーからの問い合わせの対応やシステムオーナーであるコニカミノルタのグループ会社への報告、マニュアルの整備や運用の改善などを行っています。こちらの保守業務は、外部パートナーのスタッフの方が主に実務を担ってくれているため、私は管理者の立場としてマネジメントを行っています。現在、グループ全体でナレッジマネジメントツールの統合・移行プロジェクトが進んでおり、私はそのプロジェクトマネジメントを主に担当しています。


虫の目だけではなく鳥の目で、プロジェクト全体を俯瞰する

– プログラマーとして開発経験がメインだったところから、上流に仕事の領域が変わっていると多いますが、何がいちばん変わりましたか?

これまでの経験では、開発フェーズに入ってからの設計や仕様確定などは行っていましたが、全く要件が固まっていない状態の最上流は経験したことはありませんでした。ですので、これまでのような机に向かって、ゴールに向かって一点集中して開発を行うといったワークスタイルからは一変しましたね。

どちらかと言うと、今は全体を俯瞰して、いかにプロジェクトを目的に向かって進めていくかが大切になっています。虫の目よりも、鳥の目が大切ですね。自分の視野が狭く思慮が甘いと、手戻りも発生してしまいますし、プロジェクトメンバーとの円滑なコミュニケーションや役割分担もできませんからね。

– 最上流の工程に取り組む上で、何が大切だと思いますか?

繰り返しにはなりますが、やはり「コミュニケーション」ですね。自分が主担当のプロジェクトでは会議でファシリテーションをしていく必要もありますし、メンバーに「こうして欲しい」と依頼を伝えることも多くなりました。また、システムオーナーの方とディスカッションしたり、見ず知らずの人であってもコミュニケーションを取り、自分から積極的にアクションを仕掛けていかないといけません。「ここまででいいや」「自分で決めちゃえばいいや」とするのではなく、相手とのコミュニケーションを諦めない根気も必要だと感じています。システムを活用するのはユーザーですからね。

そのためにも、プロジェクトを動かす上で”先手必勝”を心がけいます。プロジェクトを達成するには手順があり、一つひとつの作業の積み上げのようなものです。それをしっかり取りこぼさないように、積極的にキャッチアップする。リスクがあるのであれば、先んじて拾って対処する。そのような、先手必勝ができる想像力と行動力が大切だと思っています。

– 今後の目標などあれば教えてください。

入社して約1年経ちましたが、開発経験しかなかった私でもこのようにプロジェクトマネジメントを任せられているのは、エンジニアの経験としてもありがたいと思っていますし、やりがいを感じます。「これからのエンジニアとしての価値は、”技術”に向き合うところから”人”に向き合うところに存在意義は変わるよ」と上司がよく言っているのですが、その通りだと思っています。

ITエンジニアとしての価値をどこで出すのか。AIなどの機械ではなく、コミュニケーションの中で生まれる価値、人が介在する価値を追求し、顧客に頼られる存在になっていきたいです。


私が大切にしたいコニカミノルタのバリュー

Customer-centric

「信頼されるには常に相手の一歩も二歩も先を考え、それを考慮された内容を提供できるようにする」という言葉が上司に言われて印象に残っていること。まだまだ私も修行中ですが、いつか実践できるよう心に留めています。「顧客は何を求めていて、どうなったら嬉しいのか」「自分が顧客だったらどう思うか」を常に考えるようにしています。