お客さんのことを理解するから、ITという”手段”で課題が解決できる

2021.9.8

コニカミノルタ情報システムで働いている社員にスポットを当て、社員のリアルな想いを届ける「コニカミノルタ情報システムの”ヒト”」。今回は、第二新卒として2017年に入社されたMさんです。(インタビューは2021年7月の情報です)

・システム開発・サービス本部 R&Dシステム部
・津田塾大学 学芸学部 出身
・2017年入社


ユーザーの声をダイレクトに受け止められる仕事をしたい

– 前職ではどのような仕事をされていたのですか?

独立系のSES(System Engineering Service)メインの企業で約2年半勤務していました。新卒の就職活動時は、ホテル・レジャーなどの観光分野に興味があり就職活動を進めていたのですが、高校も理系で、大学でも数学科を専攻していたということもあり、自身ができることにフォーカスを当てた結果、IT業界を目指すことになりました。

私が担当していたのは、派遣先であった、とある製造業のシステム研究部門(R&D部門)。客先常駐のプログラマーとして勤務しており、新しいデバイスや機器などを使ってどんどん新しいものをスクラップ&ビルドで試作していくような部門でした。私はJava、Python、R言語など、様々な言語を用いて、実装やテスト、データ分析などを行っていました。

– 転職を考えるようになったきっかけを教えてください。

新しいことにドンドン取り組んでいく環境でしたので、毎日が新しいことの連続で、刺激のある環境ではありました。ただ、一方、実証実験要素の強いR&Dということもあり、作ったものがエンドユーザーに届くまでを見届ける機会がなかったんです。自分が作った機能などがどのように使われるのかイメージもできないまま、指示をいただいたものを作る。ユーザーのニーズや背景が想像できず、何か物足りなさを感じていたのかもしれません。

また、使用する開発言語もJava、Python、R言語など、その都度、短期間で変わることも多く、エンジニアとして「自分が何ができるんだろう?」と思った時に、とてもキャリアが広く浅い状態になっていることにも不安を覚えました。客先常駐としての立場でしたので、いつまでも今の環境に居続けられる保証もありません。

そんな中で、「自分が作ったものを最後までしっかりと形にしたい」「地に足をつけて、自分が作ったものを長く育てていきたい」「もっと実際のユーザーと直に接したい」と思う気持ちが強くなってきました。そんな環境を求めて、転職活動を進めていきました。

– コニカミノルタ情報システムとの出会いを教えてください。

転職活動をしていた中で、転職エージェントから紹介された1社がコニカミノルタ情報システムだったのですが、コニカミノルタの事業で手掛けているプラネタリウムに行ったことがあり、そのシステム会社があったんだと。先ほどのような自分の大切にしたい軸を満たせる会社を探していた中で、コニカミノルタという大きな母体のシステム会社という位置付けは、安心感がありましたね。


ITはあくまで解決の”手段”であり、”目的”ではない

– 現在はどのような仕事をされているのですか?

現在所属している部署は、R&Dシステム部。コニカミノルタのグループ会社に所属する電気系設計者の設計支援ツールやシステムを提供しています。CADの設定や管理、書いた図面の登録、管理、承認システムといった独自のシステムになります。設計者の方々がより楽に仕事ができるようにすることが、私たちの役割です。

今でこそメンバー5名をまとめるプロジェクトマネージャーとして仕事をしていますが、入社当初は大変でした(笑)。前職では指示を受けてプログラミングするだけの仕事だったこともあり、最上流の課題分析や要件定義、設計、スコープを立てるといった、いわゆる上流工程は全くイメージも湧きませんでした。しかし、入社してすぐに「まずはやってみよう、失敗しても良いから!」という当時のグループ長の方針で、すぐに上流部分にも携わることになったんです。

– そうなんですね(笑)。不安はありませんでしたか?

正直、その時は戸惑いと不安だらけでしたよ(笑)。やったことないことだらけでしたからね。ですが、「まずはやってみよう!」という言葉は、そんな不安な気持ちの私の背中を押してもらった気もしました。

そこからは「当たって砕けろ!」の意気込みで、過去の資料を漁ったり、先輩社員に聞きまくったりしていましたね。「お客さんに一度提案してみなよ!」と言われて、そこでまた当たって砕けて、もう一度作り直して、再提案して…。わからないなりにお客さんと案件に向き合い、食らいついていきました。先輩社員のプロジェクトレビュー会に自主的に参加させてもらって、仕事の進め方のコツを覚えていくなど、インプットを蓄積していきました。

– 修羅場を乗り越えて、一つ大きく成長されたのですね。

そうですね。今振り返ってみると、一度、崖に落とされたからこそ、上流について学べたことも多かった気がしますね。お客様との接点もお困り事を聞いて、要件を固めていったり、それを設計に落としこんだりする仕事はやったことが無かったわけですから。

お客さんが同じコニカミノルタグループということもあって、関係性がすでにできているのも大きいと思っています。関係性があるからこそ、困っていることも聞きやすいですし、入社したばかりの私にも相談してもらえたり。お客さんの要望は、「こんなのできないかな?」といった実現したいものは見えていても、その手段はわからないことが多いです。そこをITの専門家として私たちのノウハウで解決していく。ITはあくまで手段。作ること自体が目的ではなく、目の前の困っていることを解決するのが目的なんだと思っています。


ユーザーの”使うシーン”をイメージすること

– 仕事を通じて成長を感じたきっかけとして、大きな出来事だったのですね。

今だからお話しできることですが、最初に取り組んだ案件は、個人的にはもっと頑張れた案件だったと反省しているんですよ。既存システムの機能追加モジュールの開発だったのですが、ユーザーが使うシーンを想像できておらず、使い勝手に配慮できていない機能となってしまいました。そもそも、ユーザーへのヒアリングも浅く、業務フローの深堀りもできていなかったので、失敗して当たり前のことです。この経験は、自身の大きな成長の糧になりました。

この反省を活かした次のプロジェクトでは、上手く進めることができました。とりわけ大切だと痛感したお客さんの業務理解は、新人研修に参加させてもらったり、顧客のワーキング活動に参加させてもらったり、顧客の中に入り込んで理解していくことに努めていくことで、使うシーンがイメージできるようになりました。共通の理解のもとでコミュニケーションを取り、業務を理解して開発要件を深堀りできるようになったことは、成長を実感した瞬間ですね。これまでは、社内にしか聞ける人がいなかったのですが、お客さん先でも気軽に聞ける人脈もでき、仕事がスムーズになりました。

最初の失敗があったからこそ、ようやく入社当初に描いていた上流工程の楽しさも見えてきた気がしますね。

– 今後の目標を教えてください。

エンドユーザーの困り事や実現したいこと。そういった声をダイレクトに聞けるようになったのは、大きなやりがいにつながっています。転職の当初に実現したいものができているのは幸せなことです。今はレイヤーが変わって、自身で開発をすることは少ないですが、お客さんに向き合っていく姿勢は大切に、これからも目の前の人の困り事をしっかりと解決していきたいですね。

また、家庭との両立も意識して生産性の高いワークスタイルを作っていきたいと思っています。コニカミノルタ情報システムでは、働き方の一つにフレックスタイム制があり、10:30-15:10のコアタイム以外の勤務は個人で調整が可能です。業務が立て込んでいない時は15:30に帰ることもできたりしていました。会社としても制度は充実しており、育児休暇などの取得は活発なので、ライフステージに合わせて安心して働けています。


私が大切にしたいコニカミノルタのバリュー

Customer-centric

年初式や期初式等の社長メッセージの中でバリューの話が挙がることがあり、その際に私も改めて意識するのですが、中でも特に大切にしているのは「顧客に向き合う姿勢」を表現したこのバリューです。私の基本スタンスとしても、大切にしていきたいです。