ある晩、夢に見た幻想の風景を現実化しようと思ったのが、今回の作品「海に名前をつけるとき」です。その夢は海のようなところで、けれどざわめきのない、静寂な場所に初めて降り立ったようなイメージでした。夢のことですから、脈絡も論理もありません。ただ、その夢の中で見た光景が印象的でした。その光景を長時間露光という手法で現実の風景の中に求めました。長時間露光は、とても写真的な人間の身体能力の拡大です。本来人間の視覚に捉えられない、時間を積算する機能です。露光時間は20分を基準としました。20分という時間を積算することで現れて来た光景は、まさに「ある晩」見た光景でした。たくさんの「ある晩」を写しとめるために、足掛け3年に渡って日本国内の海を撮影しました。しかし、そのどれもが場所に意味はありません。目には見えない時間を積算した結果を想像しながら探した風景です。
1962年東京生まれ。90年頃よりデジタル加工を始め、97年頃からは撮影もデジタル化。
03年/05年雑誌写真記者会ファッション部門賞、04年/08年雑誌写真記者会優秀賞受賞。「東京アーカイブ」主催、07年/08年/09年企画展「Hello,Monochrome! 」プロデュース。
| 2005年 | 「トーキョー湾岸」 |
|---|---|
| 2007年 | 「Scenic Miles道の行方」 |
| 2008年 | 「RM California」 |
モノクロプリント A1 約25点
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