A2.マンモグラフィーとは乳房専用のレントゲン検査で、圧迫板で乳房をはさみ、薄く引き延ばして撮影します。超音波検査とは超音波を出す「プローブ」と呼ばれるセンサーをあて、はねかえってくる音波を画像化して、乳房内部の様子を映し出します。それぞれに長所と短所があります。
画像化できる範囲 |
〇 全体の状態を把握できる |
△ 得られるのは部分的な情報 |
微細石灰化の検出 |
〇 0.1~0.5mmの微細石灰化の検出が可能 |
△ 微細石灰化の検出は困難 |
しこりの検出 |
△ 乳腺が発達している場合、しこりの検出が難しいことがある |
〇 乳腺と乳がんのしこりの判別が容易 |
乳がん検診って、何歳くらいからどれくらいの頻度でいけばいいの?
なお、最も精度の高い検査方法とされているのは、マンモグラフィーです。日本医学放射線学会やNPO法人 日本乳がん検診精度管理中央機構などにより装置の合格基準が設定され、画像読影の判定基準も設けられています。また、検査技師のトレーニングや医師の読影講習会も全国規模で実施されるなど、精度管理のシステムが整っています。
一般的な検診ではよく用いられる乳房超音波検査については、乳がん検診での有効性を確認する大規模試験(J-START)が2007年~2011年に実施され、マンモグラフィーに超音波検査を加えることで早期乳がんの発見率が約1.5倍になるなどの結果が報告されました。また、検診を行う技師や医師を対象とする講習会が日本乳腺甲状腺超音波医学会により開始され、現在はNPO法人 日本乳がん検診精度管理中央機構により実施されています。今のところは検査技師や読影を行う医師の技量が問われる検査であると言われていますが、今後、精度管理が進んでいくことが期待されます。
乳房超音波検査とは