前ページで物体の色は照明光源の違いによって、いろいろと変化して見えるということがありましたが、例えば、「太陽の下で同じ色に見えていた2つの試料が、室内に入って見たら違う色に見える」という場合があります。図23を見てください。
試料Aと
試料A’を分光測色計で測定すると、分光反射率グラフで分かるように、分光反射率がそれぞれ違っています。また、標準の光

で測定した値(L
*、a
*、b
*)は同じですが、標準の光Aで測定した値(L
*、a
*、b
*)は違っています。このように、分光反射率が異なる2つの色が特定の光源下で同じ色に見えることを、
条件等色(メタメリズム)と呼んでいます。条件等色(メタメリズム)は、着色材(顔料、染料)の種類が異なっていると起こりやすくなります。不思議ですね。では、この「条件等色」の問題を解決するためにはどうすればよいのでしょうか。条件等色の評価は、標準の光

と標準の光Aのように、発光特性の大きく違う2種類以上の光源で測定する必要があります。刺激値直読方式の色彩計には、1種類の光源しか内蔵されていません。従って、条件等色を測定することができないのです。その点、分光測色計には、前ページでも見たように、たくさんの照明光源のデータが内蔵されていますから、条件等色を測定することができるのです。さらに、分光測色計の大きな特徴でもある分光グラフ表示機能によって、二つの色の違い(波長成分の違い)をグラフによってはっきりと示してくれるのです。